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微小粉からなる化合物の製造方法、非晶質炭酸カルシウム

国内特許コード P110001791
整理番号 2009000056
掲載日 2011年3月16日
出願番号 特願2009-276688
公開番号 特開2011-116601
登録番号 特許第5429747号
出願日 平成21年12月4日(2009.12.4)
公開日 平成23年6月16日(2011.6.16)
登録日 平成25年12月13日(2013.12.13)
発明者
  • 小嶋 芳行
出願人
  • 学校法人日本大学
発明の名称 微小粉からなる化合物の製造方法、非晶質炭酸カルシウム
発明の概要

【課題】種類の超音波霧化液滴を用いての炭酸カルシウムをはじめとする化合物の合成方法を提供し、BET法比表面積が20~80m/g程度の微小粉体を製造すること。
【解決手段】カルシウム源を含む原料溶液と、炭酸源、硫酸源、水酸化物源またはリン酸源を含む原料溶液とを、それぞれ超音波照射により霧化させ、発生した霧の流れである流束を、反応場としての空間において衝突させ、生成した液滴をろ過、乾燥させることを特徴とする微小粉からなる化合物の製造方法。
【選択図】図3

従来技術、競合技術の概要


超音波は人の高周波側の可聴領域を超える音波であるが、20~100kHzの超音波を溶液中に照射することで溶液内を高エネルギーの反応場とすることが、換言すれば液体に対して特殊な環境を発現させることができる。図1は、低周波超音波と高周波超音波を液体に印加した際の効果を示すもので、周波数が20~100kHzの低周波超音波を印加するとキャビテーションの発生により、高温、高圧の反応場が生じ、分散、攪拌作用による反応時間の短縮、粒子のナノサイズ化を実現できること(A)、周波数が1.5~2.4MHzの高周波超音波を印加するとキャピラリ波の発生及び溶液の霧化が生じ、それにより、周波数の変化で液滴径を変化させ得ること、界面活性剤の効果が増大すること、懸濁液の霧化が可能になること(B)を模式的に示している。



図1(A)の方法による結晶粒子の合成の例としては、液-液反応時に、または、水酸化カルシウム懸濁液に炭酸ガスを吹き込む際に、周波数20~100kHzの超音波照射を行うことにより、超音波を照射せずに合成した場合に比べて極めて微細な、ナノサイズの炭酸カルシウムが合成できることが知られている。
ところがこの方法では、炭酸カルシウムなどの反応溶媒に対する溶解度が比較的小さいカルシウム化合物の場合は、微細な粒子が合成できるが、水酸化カルシウム、ニ水セッコウなどの反応溶媒に対する溶解度が高いカルシウム化合物の場合は、合成時に超音波を照射しても微細な粒子を合成することはできなかった。



図1(B)のように、溶液に1.5~2.4MHz程度の高周波超音波を照射すると水柱が発生して、そこから微細な水滴が放出される。この現象を霧化と呼び、この現象を利用しているのが超音波加湿器である。この霧化により生成した液滴の粒径は数μm程度、通常3μm以下である。例えば、0.01mol・dm-3の塩化カルシウム水溶液を霧化して液滴を生成した場合、液滴の粒径が1μmだと、この液滴中にはカルシウムイオンが6.02×10個含まれていることになる。さらに液滴の粒径が10nmだと、この中にカルシウムイオンは6個存在することになる。これを図2に示す。



このような霧化により生成した小さな液滴を反応場として利用できれば、非常に微細な粒子を容易に合成することが可能となる。これまで、超音波霧化を用いた合成のほとんどは霧化された液滴を加熱乾燥あるいは加熱分解する噴霧乾燥反応であったが、霧化液滴同士の接触反応による結晶生成は報告されていない。



特許文献1には、SiO2ゾルのアルコール溶液と、ガラス形成元素を含む化合物の水溶液との混合溶液を霧化させ、生成した微細な液滴を熱分解して、微細なガラス粉末を製造する方法が開示されている。しかしながら、特許文献1の方法は、ガラスの原料を予め混合して単一の溶液とし、これを霧化させるものであって、得ようとする化合物を構成する陽イオンを含有する原料溶液と、得ようとする化合物を構成する陰イオンを含有する原料溶液をそれぞれ独立して超音波発生器において霧化させ、霧化により生成する各原料溶液の液滴を、反応場としての空間中において、相互に衝突させること、すなわち、霧化液滴同士の接触反応を開示するものではない。

産業上の利用分野


本発明は、粒径が20~100nm程度の微小粉体、例えば非晶質炭酸カルシウムなど、微小粉体からなる化合物の製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
得ようとする化合物を構成する陽イオンを含む原料溶液と、得ようとする化合物を構成する陰イオンを含む原料溶液とを、それぞれ超音波照射により霧化させ、発生した霧の流れである流束を、反応場としての空間において衝突させ、生成した液滴をろ過、乾燥させる微小粉からなる化合物の製造方法であって、前記陽イオンがカルシウムイオン、前記陰イオンが炭酸イオン又は水酸化物イオン、前記得ようとする化合物が炭酸カルシウム又は水酸化カルシウムであることを特徴とする化合物の製造方法
【請求項2】
アルコールまたはアルコール水溶液を超音波照射により霧化することにより発生した流束を反応場としての空間に供給することを特徴とする請求項1に記載の化合物の製造方法。
【請求項3】
前記得ようとする化合物が、CaCO・0.5HOで表される非晶質炭酸カルシウムであることを特徴とする請求項1または2に記載の化合物の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
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