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固着すべり状態評価システム及び固着すべり状態可視化システム

国内特許コード P110001794
整理番号 2009000068
掲載日 2011年3月16日
出願番号 特願2010-024353
公開番号 特開2011-163811
登録番号 特許第5413905号
出願日 平成22年2月5日(2010.2.5)
公開日 平成23年8月25日(2011.8.25)
登録日 平成25年11月22日(2013.11.22)
発明者
  • 横田 理
出願人
  • 学校法人日本大学
発明の名称 固着すべり状態評価システム及び固着すべり状態可視化システム
発明の概要

【課題】物体同士が接触し相対的に移動する際に、固着からすべりにどのように推移するかを評価できるようにすることである。
【解決手段】固着すべり状態評価システム10は、対象物12を保持する保持テーブル14と、保持テーブル14を移動駆動する駆動機構18と、駆動力を検出するロードセル20と、対象物12に接触する半球状弾性体の透明レンズ22と、透明レンズ22に負荷荷重を印加する重り26と、対象物12と透明レンズ22との間の接触状態を撮像する撮像装置34と、解析装置40とを含んで構成される。解析装置40は、撮像装置34の撮像データに基づいて透明レンズ22の荷重点位置を算出する荷重点位置算出処理部46と、荷重点位置が予め定めた閾値条件に達したときにすべり予告信号を出力する予告出力処理部52とを含んで構成される。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


物体同士が接触し相対的に移動する際の状態は、移動力が小さい間は物体同士が固着しているスティック状態であり、移動力が大きくなると物体同士が相対的にすべり始めるスリップ状態となることが知られている。このようなスティックスリップ状態は、例えば、プリンタのクリーニングブレードと感光体との間の接触状態、磁気ヘッドと媒体との間の接触状態、車両のワイパとガラスとの間の接触状態等に見られ、それぞれ駆動装置の設計にとって重要な要素となっている。



例えば、特許文献1には、スティックスリップの試験方法として、エラストマーの試験片と相手材とを所定荷重で接触させて相対的に回転させ、回転を始めようとする際の最大静止摩擦力と、回転が始まって摩擦力が一定に落ち着いた際の動摩擦力を比較してスティックスリップのしやすさを評価することが述べられている。



また、非特許文献1には、球面を持つ弾性体と剛体平板の接触状態の解析装置として、弾性体として株式会社エクシールコーポレーション製の「人肌のゲル」の硬度15を使用し、剛体平板として透明なアクリルを用い、弾性体上部からLEDを照射し、接触面は45°に設置された鏡に反射されて下部のカメラによって画像を取得し、接触面に働く力を6軸力センサで計測し、物体の滑り状態の指標Φを、Φ=fl/μfgとして求める構成が述べられている。ここで、flは、物体にかかる接線方向の力、fgは物体にかかる垂直方向の力、μは摩擦係数である。



物体のすべり状態の指標Φとはこの文献で定義されるもので、すべり余裕wを計算するために用いられている。すべり余裕wとは、w=1において完全固着状態、w=0において完全滑り状態として、w=1-Φとするものである。ここでは、接触面の変形が微小の場合は、画像情報から計算される接触面の偏心度が微小変位量と近似的に比例関係にあることを利用し、偏心度と負荷力と接触面半径とを用いてΦを近似的に計算することが述べられている。上記解析装置を用いた実験によれば、弾性体に印加される重りを増加すると、Φが増加し、wが小さくなって滑りが抑制され固着状態に近くなると述べられている。

産業上の利用分野


本発明は、固着すべり状態評価システム及び固着すべり状態可視化システムに係り、特に、物体同士が接触し相対的に移動する際の固着すべり状態であるスティックスリップ状態を評価するシステム及びスティックスリップ状態を可視化することができる固着すべり状態可視化システムに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
対象物に接触する接触側が球面形状を有し、接触側と反対側が平坦面である半球状弾性体の透明レンズと、
対象物を保持し、予め定められた案内方向に移動可能な保持テーブルと、
透明レンズに予め定めた負荷荷重を印加して対象物に接触させた状態で、保持テーブルを移動駆動する駆動機構と、
透明レンズの平坦面の側から照明光を供給しながら、半球状の内面で反射する反射光を用い、負荷荷重が印加された透明レンズを対象物に接触させた状態における透明レンズの接触変形状態を撮像して取得する撮像装置と、
撮像装置によって取得された接触変形状態のデータから、透明レンズの負荷荷重が対象物に印加される重心位置である荷重点位置を算出する荷重点位置算出処理部と、
保持テーブルの移動位置に対応付けて、荷重点位置の変化特性を出力する特性出力処理部と、
荷重点位置が予め定めた閾値条件に達したときに、固着状態からすべり状態に移行するものとしてすべり予告信号を出力する予告出力処理部と、
を備えることを特徴とする固着すべり状態評価システム。
【請求項2】
請求項1に記載の固着すべり状態評価システムにおいて、
負荷荷重が印加された透明レンズを対象物に接触させた状態で保持テーブルを移動したときの保持テーブルの案内方向の駆動力を、透明レンズと対象物との間の摩擦力として算出する摩擦力算出処理部を備え、
特性出力処理部は、荷重点位置の変化特性と共に摩擦力の変化特性とを出力し、
予告出力処理部は、
特性出力処理部から出力される荷重点位置の変化特性と摩擦力の変化特性との比較から、固着状態からすべり状態に移行するタイミングを評価して閾値条件を設定することを特徴とする固着すべり評価システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の固着すべり状態評価システムにおいて、
予告出力処理部は、
透明レンズの硬さに応じて閾値条件を設定することを特徴とする固着すべり状態評価システム。
【請求項4】
対象物に接触する接触側が球面形状を有し、接触側と反対側が平坦面である半球状弾性体の透明レンズと、
対象物を保持し、予め定められた案内方向に移動可能な保持テーブルと、
透明レンズに予め定めた負荷荷重を印加して対象物に接触させた状態で、保持テーブルを移動駆動する駆動機構と、
透明レンズの平坦面の側から照明光を供給しながら、半球状の内面で反射する反射光を用い、照明光を負荷荷重が印加された透明レンズを対象物に接触させた状態における透明レンズの接触変形状態を撮像して取得する撮像装置と、
駆動機構によって保持テーブルを移動させながら、撮像装置が撮像したデータを画像化処理して表示する表示装置と、
を備えることを特徴とする固着すべり状態可視化システム。
産業区分
  • 試験、検査
国際特許分類(IPC)
画像

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JP2010024353thum.jpg
出願権利状態 登録
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