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高親和性IgE受容体γ鎖転写調節

国内特許コード P110001872
整理番号 2005JP0046
掲載日 2011年3月22日
出願番号 特願2007-539841
登録番号 特許第5131688号
出願日 平成18年9月20日(2006.9.20)
登録日 平成24年11月16日(2012.11.16)
国際出願番号 JP2006318571
国際公開番号 WO2007043287
国際出願日 平成18年9月20日(2006.9.20)
国際公開日 平成19年4月19日(2007.4.19)
優先権データ
  • 特願2005-272973 (2005.9.20) JP
発明者
  • 羅 智靖
  • 高橋 恭子
出願人
  • 学校法人日本大学
発明の名称 高親和性IgE受容体γ鎖転写調節
発明の概要

ヒト高親和性IgE受容体(FcεRI)γ鎖遺伝子の転写調節領域及び転写調節因子を特定し、FcεRIγ鎖遺伝子の転写調節剤開発のターゲットとする。ヒト高親和性IgE受容体(FcεRI)γ鎖遺伝子の転写を調節する、配列番号1で記載される塩基配列の一部又は全部を含むDNA、又は配列番号2で記載される塩基配列の一部又は全部を含むDNAを提供する。本発明は、新しいアレルギー性疾患、自己免疫疾患、血栓症、糸球体腎炎、ループス腎炎の予防・治療剤の開発に有望である。

従来技術、競合技術の概要


肥満細胞や好塩基球の細胞膜上に発現する高親和性IgE受容体(以下「FcεRI」という。)はI型アレルギー反応において、鍵を握る糖蛋白質であることが知られている。FcεRIに結合した抗原特異的IgEが、対応する多価抗原(たとえば、杉花粉症の患者では杉花粉抗原、ダニアレルギー患者ではダニ抗原)によって架橋されると、FcεRIは凝集し、シグナル伝達機構が作動し、肥満細胞が初めて活性化される。その結果、アレルギー性炎症を惹起する種々の化学伝達物質、すなわち予め細胞内顆粒に蓄えられているヒスタミンの放出をはじめとして、細胞内代謝産物であるロイコトリエン、プロスタグランジンなどの新たな合成と放出が爆発的に誘導され、I型アレルギー反応が惹起される。



さらに、肥満細胞上のFcεRIの凝集により、肥満細胞からのサイトカインの分泌が促進され、近接する血管内皮細胞に種々の接着分子の発現を誘導する。血液中の好酸球並びにリンパ球がこれらの接着分子を介して炎症局所の血管内皮細胞に結合し、集積する。結果として、遅発性喘息反応が惹起される。さらにまた、皮膚のランゲルハンス細胞に発現するFcεRIは、抗原提示、サイトカイン産出などにより、アトピー性皮膚炎の病態形成に寄与していると推定されている。



これらのことから、I型アレルギーを特異的に支配するFcεRIを標的にして、この受容体からのシグナル伝達をその根幹で遮断することは、アレルギー予防・治療剤の開発に有望な戦略である。



また、FcεRIは血小板活性化や糸球体腎炎に関与していることが知られており、このことからFcεRIを標的にして、血栓症や糸球体腎炎等の開発を行うことも有望である。



ヒトにおいては、ヒトFcεRIが、α鎖、β鎖、および2つのγ鎖からなる四量体、あるいはα鎖と2つのγ鎖からなる三量体として、細胞表面上に発現して機能している。α鎖は、その細胞外領域で直接IgEと結合し、一方、β鎖・γ鎖は細胞内へのシグナル伝達に関与する。γ鎖はリガンド結合部位を有する他の分子と会合して細胞表面上で受容体を形成し、受容体のリガンド結合部位にリガンドが結合すると、γ鎖は細胞内にシグナルを伝達する。



例えば、γ鎖は、FcεRIを介したアレルギー反応の誘導において細胞内に活性化シグナルを伝達する役割を果たすことが報告されている(例えば、非特許文献1~3参照)。また、γ鎖は、血小板上でコラーゲンレセプターGP VIと会合し、血小板活性化反応を誘導することが報告されている(例えば、非特許文献4参照)。



さらに、γ鎖はIgG受容体FcγRIII、FcγRIやIgA受容体FcαRの構成因子でもあり、糸球体腎炎の発症にこれらのFcRが関与していることも示唆されている(例えば、非特許文献5参照)。

【非特許文献1】Ra C et al., Nature 341:752-754 (1989)

【非特許文献2】Blank U et al., Nature 337:187-189 (1989)

【非特許文献3】Kinet JP, Annual Review of Immunology 17:931-972 (1999)

【非特許文献4】Konishi H et al., Circulation 105(8):912-916 (2002)

【非特許文献5】Suzuki Y et al., Kidney Int. 54(4):1166-1174 (1998)

産業上の利用分野


本発明は、高親和性IgE受容体γ鎖発現調節に関わり、より詳細には、高親和性IgE受容体γ鎖遺伝子の転写制御及びその利用に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】 ヒト高親和性IgE受容体(FcεRI)γ鎖遺伝子の転写を調節する、配列番号1記載の塩基配列からなるDNA。
【請求項2】 ヒト高親和性IgE受容体(FcεRI)γ鎖遺伝子の転写を調節する、配列番号1記載の塩基配列からなるDNAを導入したベクター。
【請求項3】 配列番号1記載の塩基配列からなるFcεRIγ鎖遺伝子の転写調節領域からなるDNAと、Sp1との結合を調節する、ヒトの体外におけるFcεRIγ鎖遺伝子の転写調節方法。
【請求項4】 配列番号1記載の塩基配列からなるFcεRIγ鎖遺伝子の転写調節領域からなるDNAと、Sp1との結合を調節する化合物又はその塩のスクリーニング方法。
【請求項5】 配列番号1記載の塩基配列からなるFcεRIγ鎖遺伝子の転写調節領域からなるDNAを含むスクリーニング用キット。
産業区分
  • 微生物工業
  • 薬品
  • 治療衛生
  • 試験、検査
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中
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