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有機光応答素子用反応セル 新技術説明会

国内特許コード P110001980
整理番号 PA07-15
掲載日 2011年3月23日
出願番号 特願2008-210301
公開番号 特開2010-050115
登録番号 特許第5424594号
出願日 平成20年8月19日(2008.8.19)
公開日 平成22年3月4日(2010.3.4)
登録日 平成25年12月6日(2013.12.6)
発明者
  • 阿部 敏之
  • 長井 圭治
出願人
  • 国立大学法人弘前大学
発明の名称 有機光応答素子用反応セル 新技術説明会
発明の概要 【課題】有機光触媒の新しい利用法を提供すること。
【解決手段】第1室と第2室とからなる二室の反応セルを有する有機光応答素子用反応セル。第1室は、第1の有機光応答素子が、電子供与剤を含む電解質溶液に浸漬されてなる。該第1の有機光応答素子は、電極基材の表面に、n型有機半導体からなる第1層及びp型有機半導体からなる第2層が被覆されてなる。第2室は、第2の有機光応答素子又は金属電極が、電子受容剤を含む電解質溶液に浸漬されてなる。該第2の有機光応答素子は、電極基材の表面に、p型有機半導体からなる第1層及びn型有機半導体からなる第2層が被覆されてなり、該第2層の上にさらに遷移金属触媒が担持されていてもよい。第1室と第2室とは、第1の有機光応答素子の電極基材と第2の有機光応答素子の電極基材又は金属電極とが導線により反応セルの外部で連結されるとともに反応セル同士が塩橋によって連結されている。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


光を用いて水分子を水素と酸素に分解することは、潜在的な太陽エネルギーの変換や貯蔵システムとして大いに注目されてきており、中でも、可視光照射下で水を分解することができる光触媒の開発は、近年大きな話題となっている。



そして、二酸化炭素の発生を伴わずに水素発生を行うことは、炭素循環に代わる水素循環型エネルギー社会を構築するうえでも必需な技術である。



通常の水の電気分解では、その駆動力である電気は大量の二酸化炭素を排出しながら発電されるものであり、エネルギー効率、環境破壊、地球温暖化等の観点からも問題を有している。



これらの問題点を解消するため、自然エネルギー(例えば、光エネルギー)を積極的に利用する試みがなされてきている。例えば、非特許文献1には、光エネルギーを用いた無機半導体光触媒による水の分解反応が報告されている。しかし、該光触媒は、紫外光或いは近紫外域の可視光を利用できる酸化チタン、その複合物、酸化タングステンなどの数種類にすぎなかった(非特許文献2等)。



このような状況下、本発明者らは、可視光領域の全域に渡る光を利用できる光触媒として、p型有機半導体とn型有機半導体とを含む有機光触媒を開発し、この有機光触媒を用い、光を照射しながら電圧を印加する水の電気分解方法を提案した(特許文献1参照)。
【特許文献1】
特許第3995051号公報
【非特許文献1】
Nature,414,pp.625-627(2001)
【非特許文献2】
Chem.Commun.,150(1992)

産業上の利用分野


本発明は、p型有機半導体とn型有機半導体とを含む有機光応答素子を用いた、二室型の有機光応答素子用反応セルに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
第1室と第2室とからなる二室の反応セルを有する有機光応答素子用反応セルであって、
第1室は、第1の有機光応答素子が、電子供与剤を含む電解質溶液に浸漬されてなるものであって、該第1の有機光応答素子は、電極基材の表面に、n型有機半導体からなる第1層及びp型有機半導体からなる第2層が被覆されてなり、
第2室は、第2の有機光応答素子又は金属電極が、電子受容剤を含む電解質溶液に浸漬されてなるものであって、該第2の有機光応答素子は、電極基材の表面に、p型有機半導体からなる第1層及びn型有機半導体からなる第2層が被覆されてなり、該第2層の上にさらに遷移金属触媒が担持されていてもよく、
第1室と第2室とは、第1の有機光応答素子の電極基材と第2の有機光応答素子の電極基材又は金属電極とが導線により反応セルの外部で連結されるとともに反応セル同士が塩橋によって連結されている反応セル。

【請求項2】
前記第1室の電子供与剤が、水、水酸化物イオン、有機物、フェロシアン化物イオン及び鉄(II)イオンからなる群から選択される少なくとも1種である請求項1に記載の反応セル。

【請求項3】
前記第1室の電子供与剤が、有機物である請求項2に記載の反応セル。

【請求項4】
前記有機物が、有機チオール、カルボン酸、アルデヒド及び有機アミンからなる群から選択される少なくとも1種である請求項3に記載の反応セル。

【請求項5】
前記第2室の電子受容剤が、水、水素イオン、フェリシアン化物イオン、鉄(III)イオン、ペルオキソ二硫酸イオン及び酸素からなる群から選択される少なくとも1種である請求項1~4のいずれかに記載の反応セル。

【請求項6】
前記第1室の電子供与剤が、水、水酸化物イオン、有機チオール、カルボン酸、アルデヒド、有機アミン、フェロシアン化物イオン及び鉄(II)イオンからなる群から選択される少なくとも1種であり、
前記第2室が第2の有機光応答素子を備え、該第2の有機光応答素子が、電極基材の表面に、p型有機半導体からなる第1層及びn型有機半導体からなる第2層が被覆され、該第2層の上にさらに遷移金属触媒が担持されてなるものであり、電子受容剤が、水及び水素イオンからなる群から選択される少なくとも1種であり、
第1室と第2室とは、第1の有機光応答素子の電極基材と第2の有機光応答素子の電極基材とが導線により反応セルの外部で連結されるとともに塩橋によって反応セル同士が連結されている請求項1~5のいずれかに記載の反応セル。

【請求項7】
前記第1室の電子供与剤が、水及び水酸化物イオンからなる群から選択される少なくとも1種であり、
前記第2室が、金属電極を備えており、電子受容剤が、フェリシアン化物イオン、鉄(III)イオン、ペルオキソ二硫酸イオン及び酸素からなる群から選択される少なくとも1種であり、
第1室と第2室とは、第1の有機光応答素子の電極基材と金属電極とが導線により反応セルの外部で連結されるとともに塩橋によって反応セル同士が連結されている請求項1~5のいずれかに記載の反応セル。

【請求項8】
前記p型有機半導体が、フタロシアニン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、及びポルフィリン誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1~7のいずれかに記載の反応セル。

【請求項9】
前記p型有機半導体が、フタロシアニン誘導体である請求項8に記載の反応セル。

【請求項10】
前記n型有機半導体が、フラーレン類、カーボンナノチューブ類、電子供与体をドープした導電性高分子、ペリレン誘導体、及びナフタレン誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1~9のいずれかに記載の反応セル。

【請求項11】
前記n型有機半導体が、フラーレン類及びペリレン誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項10に記載の反応セル。

【請求項12】
請求項3又は4に記載の反応セルにおいて、第1室及び第2室に電圧を印加することなく第1室に光を照射することを特徴とする光誘起により有機物を酸化分解する方法。

【請求項13】
請求項6に記載の反応セルにおいて、第1室及び第2室に電圧を印加することなく両室に光を照射することを特徴とする光誘起により水を分解して水素を発生させる方法。

【請求項14】
請求項7に記載の反応セルにおいて、第1室及び第2室に電圧を印加することなく第1室に光を照射することを特徴とする光誘起により水を分解して酸素を発生させる方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
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