TOP > 国内特許検索 > 表面分析方法

表面分析方法 外国出願あり

国内特許コード P110002019
整理番号 S2008-0454-N0
掲載日 2011年3月24日
出願番号 特願2008-101984
公開番号 特開2009-250903
登録番号 特許第5181150号
出願日 平成20年4月9日(2008.4.9)
公開日 平成21年10月29日(2009.10.29)
登録日 平成25年1月25日(2013.1.25)
発明者
  • 戸名 正英
  • 大谷 俊介
  • 櫻井 誠
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
  • 国立大学法人電気通信大学
  • 国立大学法人神戸大学
発明の名称 表面分析方法 外国出願あり
発明の概要 【課題】多価イオンを用いて、試料表面の分析を高精度で短時間に行うことができる表面分析装置を提供する。
【解決手段】表面分析装置1は、試料5を搭載する試料台6と、試料台6に搭載した試料5に価数が15以上の多価イオンビーム4を照射する多価イオン発生源3と、試料5に多価イオンビーム4を照射することにより生じる二次イオン7を検出する質量分析部8と、試料5に多価イオンビーム4を照射することにより生じる二次電子9を検出する二次電子検出部10と、二次電子検出部10からの二次電子検出信号を受け分析開始信号を生成し質量分析部へ送信する質量分析制御部12を、備えて構成される。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


原子から電子を取り除くと正のイオンができるが、例えばXe44+イオンのように、電子を2個以上取り去ったものを正の多価イオンという。多価イオンは極めて大きな内部エネルギーを持っており、多価イオンが固体表面と衝突すると、多数の二次電子が放出されたり(非特許文献1参照)、多価イオンの入射点まわりにナノメートルの大きさの構造変化が誘起されたりする(非特許文献2参照)など、数多くの特異的な現象が起こる。
この多価イオンと物質の特異な相互作用は、単一イオンインプランテーションや量子ドット作製などのナノメートル領域のプロセス技術に応用できる可能性があり、注目を集めている(非特許文献3参照)。



このような多価イオンを生成するイオン源としては、電子サイクロトロン共鳴(ECR)型イオン源(ECRIS)と電子ビーム型イオン源(EBIS)とが知られている。後者は前者に比べて得られるイオンの電離度が高いという特徴がある。



EBISとしては、原子物理学の研究用に開発された核融合研究所の装置が知られている(例えば、非特許文献4参照)。この装置は、電子源(カソード)、ドリフトチューブ、コレクタ、ソレノイド磁石、イオン引き出し用レンズなどから構成されている。カソードから出射した電子は、磁場中に配置されたドリフトチューブを通り、コレクタに捕集される。電子は、ドリフトチューブに形成される強磁場で圧縮され大電流密度の電子ビームとなっている。一方、カソード付近から導入された気体は、イオンに対して障壁となる、ドリフトチューブ内に形成される井戸型ポテンシャルによって、電子による衝突電離が進み、多価イオンとなる。



さらに、1988年には、EBISを改良したEBIT(電子ビームイオントラップ)が開発された(非特許文献5参照)。このEBITの多価イオン発生原理はEBISと同じであるが、超伝導ヘルムホルツ型コイルを用い、ドリフトチューブを従来よりも短くして、ドリフトチューブ内のプラズマの不安定性を回避することにより、イオンの閉じ込め時間を改善し、高価数の多価イオンを安定に保持できる。このため、EBITでは、ドリフトチューブでの電子ビームの絞り込みを究極まで行い、高電離イオンを生成することを可能にした。



また、EBITとして、ウラン(U)まで完全電離できるように、電子の加速電圧を最大300kVとした装置が本発明者らにより開発されている(非特許文献6参照。)。このEBITは、原子物理学の研究のために開発されたもので、生成可能な多価イオンの内部エネルギーとしては世界最高の性能を持っている。



ところで、イオンを用いた分析方法としては、従来から1価のイオンをスパッタ源とする二次イオン質量分析装置(SIMS)が知られている。



さらに、スパッタ源として低速の多価イオンを用いた表面分析の試みがなされている(非特許文献6参照。)。非特許文献6では、2keV~5keVの低速で、価数が4~12の多価イオンをSi表面に照射した場合のHイオン(プロトン)の検出が報告されている。



【非特許文献1】
J. W. McDonald, D. Schneider, M. W. ClarkandD. DeWitt, Phys. Rev. Lett., Vol. 68, (1992), p.2297
【非特許文献2】
T. Meguro et al., Appl. Phys. Lett., Vol.79, (2001), p.3866
【非特許文献3】
T. Schenkel et al., Appl. Phys., Vol.94, (2003), p.7017
【非特許文献4】
小林 信夫、大谷 俊介 他7 名、名古屋大学プラズマ研究所資料・技術報告、IPPJ-DT-84、1981年
【非特許文献5】
MA. Levin他7名, Physica Scr., T22, (1988), p.157
【非特許文献6】
大谷俊介、桜井誠、プラズマ・核融合学会誌、73,(1997),p.1063
【非特許文献7】
山崎泰規、第52回応用物理学関係連合講演会、講演予稿集、29p-C-3(2005年春)

産業上の利用分野


本発明は、多価イオンを試料へのイオン源として用いた表面分析方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
被測定物に照射する多価イオンビームの価数と上記被測定物表面の特定の元素から生じる二次イオンのカウント数との関係について、多価イオンビームの価数を15以上で変化させて求める第1ステップと、
上記第1ステップで求めた多価イオンビームの価数と二次イオンのカウント数との関係から、化学量論的な組成を反映した二次イオン強度が得られる多価イオンビームの価数を求める第2ステップと、
上記第2ステップで求めた価数を有する多価イオンビームを、上記被測定物と同じ組成の被測定物に照射して表面分析を行う第3ステップと、
を含む、被測定物の表面分析方法。

【請求項2】
前記被測定物が組成物である、請求項1に記載の被測定物の表面分析方法。

【請求項3】
前記第1ステップでは、価数が15以上の多価イオンビームをパルスとして前記被測定物に照射して、パルス毎の測定を繰り返し行い、この測定で取得した複数のデータを積算して、平均値が一定の値に収束した段階で多価イオンビームの照射を停止する、請求項1に記載の被測定物の表面分析方法。

【請求項4】
前記第1ステップでは、多価イオンビームの価数を50まで変化させる、請求項1に記載の被測定物の表面分析方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2008101984thum.jpg
出願権利状態 登録
神戸大学連携創造本部では、神戸大学で創出された知的財産の管理,活用等を行っています。上記の公開特許に関心のある方は、下記「問合せ先」まで直接お問い合わせ下さい。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close