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微粒子の製造方法

国内特許コード P110002028
整理番号 S2008-0512-N0
掲載日 2011年3月28日
出願番号 特願2008-093841
公開番号 特開2009-241025
登録番号 特許第5255311号
出願日 平成20年3月31日(2008.3.31)
公開日 平成21年10月22日(2009.10.22)
登録日 平成25年4月26日(2013.4.26)
発明者
  • 石原 知
  • 新原 ▲皓▼一
  • 末松 久幸
  • 鈴木 常生
  • 中山 忠親
  • 諏訪 浩司
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
  • 末松 久幸
発明の名称 微粒子の製造方法
発明の概要 【課題】原料を溶融状態にした後導入放出や落下させることを必要とせずに、細線への加工が困難な物質であっても、高いエネルギー変換効率で経済的に粒径が1nm~100μmの微粒子を作製することができるとともに、複数の原料物質を反応させて化合物や合金の微粒子を作製することのできる、微粒子の製造方法を提供する。
【解決手段】容器内に充填した固体物質粉末に通電して加熱することにより該固体物質粉末を溶解・気化し、気化した物質を冷却・凝固して粒径1nm~100μmの微粒子を得ることを特徴とする微粒子の製造方法である。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


固体物質の粒子径が小さくなると比表面積が大きくなるため、焼結性が向上するという特長とともに、表面物性の機能が大きくなる。特に、平均粒径が1nm~1μm程度の微粒子は、電子材料、磁性材料、光学材料、触媒材料、センサー材料などとして広く応用されている。
このような微粒子の作製方法には、古くから粉砕法が知られているが、一般に機械的粉砕には長時間を要するものが多く、物質によっては機械的な粉砕手法では平均粒径1μm以下に微粉化することが困難なものがある。また、機械的粉砕により粒子内部の微細構造が変化し、目的とする機能が損なわれるという問題もある。



粉砕法以外の微粒子作製方法として、化学法と物理法が開発されている。
化学法は、目的とする微粒子の構成元素を含む溶液を沈殿、ゲル化などの化学反応を利用して微粒子を作製する方法で、大量の微粒子を作製することができるが、溶媒から不純物元素が混入しやすいという問題点がある。また、化学反応によっては、目的とする相以外の相が残存し、その分離が困難となる場合もある。



一方、物理法は、原材料を気体状態又はプラズマ状態になるまで加熱し、これをガス雰囲気中で冷却させることによって固体の微粒子を作製する方法で、高純度の微粒子を作製することが可能である。
その加熱方法としては、従来より、レーザー光を用いる加熱方法や高周波加熱法などがあるが、原材料を気体状態に短時間で加熱するためには大型の装置を必要とし、また、電気エネルギーをレーザー光や高周波に変化する際のエネルギー効率は必ずしも高くない。さらに、加熱時に投入されるエネルギーの多くが原材料の加熱以外の熱伝導によって失われるため、エネルギー変換効率が低かった。すなわち、これらの方法では、電気エネルギーを一度レーザー光や高周波のエネルギーに変換し、さらにこれらのエネルギーを原材料の内部に蓄積される熱エネルギーに変換するという二段階のエネルギー変換が必要なため、全体のエネルギー変換効率は低い。



このような問題点を解決する高純度微粒子の作製方法として、断面積の小さな細線状の部材に、例えばコンデンサーの放電電流のような、瞬間的に大きな電流を流して直接加熱し、この加熱によって細線状の部材を溶解・気化する手法が最近開発され、細線放電法と称されている(例えば特許文献1、2及び非特許文献1参照)。
この方法では、原材料として細線状の部材を用いることにより、加えられた電気エネルギーが材料自身の電気抵抗によって熱エネルギーに直接変換される。すなわち、電気エネルギーを光エネルギーや高周波電磁エネルギーに変換することなく、材料自身の熱エネルギーに極短時間で変換されるため、レーザー光を用いる加熱方法や高周波加熱法と比較してエネルギー変換効率の高い加熱が可能である。
【特許文献1】
特開平10-259407号公報
【特許文献2】
特開2005-272897号公報
【非特許文献1】
K.Murai, Y. Watanabe, Y. Saito, H. Suematsu, W. Jiang, K. Yatsui, K. B. Shim andK. Niihara, “Preparation of Copper Nanoparticles with an Organic Coating by aPulsed Wire Discharge Method”, J. Ceram. Processing Res., 8 (2007) 114-118.



細線放電法は、微粒子作製プロセスとして優れた方法であるが、原料として細線を用いる。一般に直径1mm以下の細線は、線引加工によって工業的に生産されている。硬度が高い、あるいは、脆性であるなどの理由により線引加工ができない物質の細線を作製するためには、特殊なプロセスが必要となるため、高コストとなる。したがって、この方法では、線引加工が可能な物質でなければ、工業的に用いることは経済的に困難である。
これに対し、細線でなく固体粉末を加熱することにより微粒子を作製する方法は知られていたが(特許文献3、4参照)、固体粉末を超音波、ヒーター加熱や高電圧でいったん溶融状態にした後、導入放出、或いは上方から落下させることが必要であった。
【特許文献3】
特開2007-084849号公報
【特許文献4】
特開2007-321227号公報

産業上の利用分野


本発明は、広範囲の化学組成を有する微粒子を作製することができる微粒子の製造方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
可燃性のチューブに固体物質粉末を充填し、線状の導電性部材をチューブの両端部に封入する、又は線状の導電性部材をチューブを貫通するように封入することで、前記固体物質粉末への導電性を確保し、前記固体物質粉末に、1kV~20kVのパルス電流を1サイクルの通電時間を0.1μ秒~1秒として、通電して加熱することにより該固体物質粉末を溶解・気化し、気化した物質を冷却・凝固して粒径1nm~100μmの微粒子を得ることを特徴とする微粒子の製造方法。

【請求項2】
前記固体物質粉末を気化状態の前記固体物質成分と反応性を有する成分を含む雰囲気中で通電加熱して、前記固体物質成分と前記反応性成分の化合物微粒子を得ることを特徴とする請求項1に記載の微粒子の製造方法。

【請求項3】
前記固体物質粉末として2種以上の固体物質粉末の混合物を使用して、微粒子の混合物及び/又は複合体微粒子を得ることを特徴とする請求項1又は2に記載の微粒子の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2008093841thum.jpg
出願権利状態 登録
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