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成膜方法及び成膜装置

国内特許コード P110002029
整理番号 S2008-0012-N0
掲載日 2011年3月28日
出願番号 特願2007-262596
公開番号 特開2009-091613
登録番号 特許第4984070号
出願日 平成19年10月5日(2007.10.5)
公開日 平成21年4月30日(2009.4.30)
登録日 平成24年5月11日(2012.5.11)
発明者
  • 福永 博俊
  • 中野 正基
出願人
  • 国立大学法人 長崎大学
発明の名称 成膜方法及び成膜装置
発明の概要

【課題】成膜速度を損なうことなく、平滑性に優れた薄膜を形成する成膜方法及び成膜装置を提供する。
【解決手段】固体物質を有するターゲット2に、第1のレーザ光源4からレーザ光6を照射して、ターゲット2の固体物質を飛散させる工程と、飛散された固体物質に第2のレーザ光源5からレーザ光7を照射する工程とを有し、飛散された飛散物質を基板3に付着させて成膜する。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


従来、薄膜を形成する方法として、PVD法(物理気相成長法)の一種であるレーザアブレーション法(Pulsed Laser Deposition法)が用いられている。レーザアブレーション法では、レーザ光を金属や化合物等の所望の材料からなるターゲットに照射し、ターゲットの物質をプラズマ化させることにより、プラズマ状のプルームを発生させる。そして、この発生したプルーム内の物質が基板方向に飛散し、その飛散物質が基板上に堆積されることにより薄膜が形成される。
このようなレーザアブレーション法は、ターゲットの組成と基板上に作製される薄膜の組成のずれが少ない等の特徴を有している。



ところで、レーザアブレーション法において、プラズマ状のプルーム内の物質には、分子、原子、イオン、電子、等が混在している。レーザアブレーション法では、このプルーム内を飛散する解離された荷電粒子や中性原子、中性小分子などの小さな粒子により、基板上に平坦な膜が作製される。しかしながら、プルーム内には、粒径が1μm~10μm程度のドロップレットの原因となる粗大粒子も混在している。ここで、粗大粒子とは、例えば、微粒子やクラスタを示す。ドロップレットとは、解離されていない粗大粒子が基板上に被着したものである。従来、このドロップレットの原因となる粗大粒子が基板に堆積されると、膜表面に凹凸ができてしまい膜質が悪化するという問題があった。



そこで、レーザアブレーション法を用いた成膜において、ドロップレットの原因となる粗大粒子が基板に堆積されてしまうことを防ぐ為に、様々な提案がなされている(特許文献1、特許文献2)。
特許文献1には、ターゲット上のレーザ照射位置と、基板とを結ぶ直線上のターゲット近傍に遮蔽物を設ける構成が記載されている。この遮蔽物を設けることにより、ターゲットから出た微粒子等の重い粒子は遮蔽物に遮られる。一方で、軽い粒子は粒子同士衝突し合いながら飛散していくため、基板上には質量の軽い粒子のみが散乱して到達する。このため、基板上にドロップレットの原因となる重い粒子は到達しないので、ドロップレットを含まない平坦な薄膜を作製することができる。



また、特許文献2には高速回転体をターゲットと基板との間の基板寄りに設ける構成が記載されている。この高速回転体は、回転軸と回転軸に放射状に取り付けられた多数の平面吸着板から構成されており、この回転体の高速回転によりドロップレットの原因となる粗大粒子を平面吸着板全面で均一に捕捉吸着させる。このようにして、成膜に寄与させたくない粗大粒子を捕捉して、基板に付着する飛散物質から完全に分離することができるため、平坦で良質な膜が得られる構成となっている。



以上のように、従来のレーザアブレーション法では、ドロップレットの原因となる粗大粒子を取り除く構成を設けることにより、作製する薄膜の平滑性の向上が図られていた。




【特許文献1】特開平7-34231号公報

【特許文献2】特開2003-49262号公報

産業上の利用分野


本発明は、レーザアブレーション法を用いた成膜方法及び成膜装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
固体物質を有するターゲットに、第1のレーザ光源からレーザ光を照射して、前記ターゲットの固体物質を飛散させる工程と、
前記飛散された飛散物質に第2のレーザ光源からレーザ光を照射する工程とを有し、
前記第2のレーザ光源からのレーザ光のビーム径またはビーム幅を、前記ターゲットと前記飛散物質が付着して成膜される基板との間の距離と同程度にし
前記第2のレーザ光源からのレーザ光の照射は、第1のレーザ光源からのレーザ光の照射後、所望の遅延時間後になされ、
前記飛散された飛散物質を前記基板に付着させて成膜する
ことを特徴とする成膜方法。

【請求項2】
前記第2のレーザ光源を、複数のレーザ光源で構成し、
前記第2のレーザ光源における複数のレーザ光源からのレーザ光を、それぞれ遅延時間を変えて順次照射する
ことを特徴とする請求項1記載の成膜方法。

【請求項3】
前記第2のレーザ光源を、複数のレーザ光源で構成し、
前記第2のレーザ光源における複数のレーザ光源からのレーザ光を、同じ位置に同時に照射する
ことを特徴とする請求項1記載の成膜方法。

【請求項4】
固体物質材料から構成されるターゲットと、
前記ターゲットにレーザ光を照射する第1のレーザ光源と
前記ターゲットから飛散した飛散物質に対してレーザ光を照射する、少なくとも1以上のレーザ光源からなる第2のレーザ光源と、
前記飛散物質が付着して成膜される基板とを有し、
前記第2のレーザ光のビーム径またはビーム幅は、前記ターゲットと前記飛散物質が付着して成膜される基板との間の距離と同程度であり、
前記第2のレーザ光源からのレーザ光の照射は、第1のレーザ光源からのレーザ光の照射後、所望の遅延時間後になされる
ことを特徴とする成膜装置。

【請求項5】
前記第2のレーザ光源が、複数のレーザ光源からなり、
前記第2のレーザ光源における複数のレーザ光源からのレーザ光が、それぞれ遅延時間を変えて順次照射される
ことを特徴とする請求項4記載の成膜装置。

【請求項6】
前記第2のレーザ光源が、複数のレーザ光源からなり、
前記第2のレーザ光源における複数のレーザ光源からのレーザ光が、同じ位置に同時に照射される
ことを特徴とする請求項4記載の成膜装置。
産業区分
  • 表面処理
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2007262596thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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