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経口摂取が可能な天然成分由来の抗がん剤 新技術説明会

国内特許コード P110002044
整理番号 S2008-0328-N0
掲載日 2011年3月29日
出願番号 特願2008-028963
公開番号 特開2009-184999
登録番号 特許第5288397号
出願日 平成20年2月8日(2008.2.8)
公開日 平成21年8月20日(2009.8.20)
登録日 平成25年6月14日(2013.6.14)
発明者
  • 稲田 全規
  • 宮浦 千里
出願人
  • 国立大学法人東京農工大学
発明の名称 経口摂取が可能な天然成分由来の抗がん剤 新技術説明会
発明の概要

【課題】 食品由来であって、胃腸障害などの副作用を起こすことなく、使用量等が制限されずに継続的な経口摂食が可能であり、かつ身体衰弱などの副作用を伴わずに全身的な強力な抗がん剤としての顕著な効果を有する、がんを予防・治療することができる抗がん剤等を提供すること。
【解決手段】 カプシエイト、ジヒドロカプシエイト、ノルジヒドロカプシエイト等の式(I)で表される化合物、又は該化合物含有組成物を有効成分とすることを特徴とする抗がん剤。
【化1】

(式中、nは1~10の整数を表し、mは0又は1を表す)
【選択図】 なし

従来技術、競合技術の概要


がんは我が国の死因第一位の疾患であり、高齢化社会を迎え平均寿命の延伸が示される現代において、高齢者におけるがんの死亡人口は有効な抗がん剤の欠如により増加の一途を辿っている。がんは全ての臓器を原発巣として発症し、さらに転移したがん細胞が転移巣において増殖することにより、がんが全身に拡大する。がんに対する治療法としては、外科的療法や、放射線療法や、抗がん剤投与等の化学療法などが行われており、抗がん剤の作用としては、がん細胞の増殖抑制並びに原発巣及び転移巣でのがん細胞の拡大を防ぐことが必須であり、アルキル化剤、代謝拮抗剤、抗がん性抗生物質、植物アルカロイド等の薬剤が臨床に用いられている。しかしながら、これらの薬剤は、腫瘍細胞を死滅させるとともに正常細胞にも作用するため、その作用の特異性の低さにより、正常細胞の傷害と関連する臓器の機能阻害や、骨髄における造血抑制による身体衰弱などの副作用を伴うことがしばしば報告されている。がん治療薬の多くが治療効果以上に重篤な副作用を示し、絶対的な治療薬が開発されていないのが現状であり、副作用の少ない新薬開発が望まれている。



一方、トウガラシはナス科の植物であり、食品、香辛料、及び医薬品原料として世界中で利用されている。その主要な辛味成分のカプサイシンは、バニリルアルコールと分岐不飽和脂肪酸がアミド結合しているバニリル脂肪酸アミドの一種であり、食欲増進作用、エネルギー代謝促進作用、殺菌作用、防腐作用、免疫力増加、脂肪燃焼などの様々な効果が知られている。また、これらの効果に加え抗がん作用についても報告されている(非特許文献1及び非特許文献2参照)。しかしながら、カプサイシンの強い辛味、刺激、又は炎症誘発作用により、用途は限られたものとなっている。



他方、タイ国で入手したトウガラシの辛味品種「CH-19」から、辛味のないトウガラシ新品種「CH-19甘」が選抜固定され、カプサイシノイド様物質を多量に含有することが報告されており(非特許文献3参照)、かかるカプサイシノイド様物質について分離精製及び構造解析が試みられ、カプシエイト(4-ヒドロキシ-3-メトキシ-ベンジル-8-メチル-6-(E)-ノナノエート)及びジヒドロカプシエイト(4-ヒドロキシ-3-メトキシ-ベンジル-8-メチル-6-ノナノエート)が同定された(特許文献1及び2参照)。その後、カプシエイトなどを含有する鎮痛剤(特許文献3参照)、持久力向上用組成物(特許文献4参照)、抗掻痒組成物(特許文献5参照)、糖尿病血糖値低下組成物(特許文献6参照)等が提案されている。



また、トウガラシに含まれるカロテノイドの一種であるカプソルビン又はその脂肪酸エステルが、肺がん細胞の増殖を抑制する活性を有する知見に基づいた、カプソルビン又はその脂肪酸エステルを有効成分とするがん細胞増殖抑制剤が提案されている(特許文献7参照)。



さらに、トウガラシの辛味成分のカプサイシンのバニリルアミン構造がカプサイシンの生理作用発現に必要な生体内レセプターであるバニロイドレセプターに結合するという知見に基づき、またカプサイシンの持つ辛味、刺激性など副作用を排除するため、カプサイシンの8-メチル-6-ノネン残基を炭素原子数が14個以上のアシル基に置換して合成したバニリル脂肪酸アミドを主成分とする抗腫瘍医薬組成物が提案されている(特許文献8参照)。




【特許文献1】特開平11-246478号公報

【特許文献2】特開2003-18974号公報

【特許文献3】特開2001-158738号公報

【特許文献4】特開2002-114676号公報

【特許文献5】特開2003-321361号公報

【特許文献6】特開2003-342172号公報

【特許文献7】特開2004-43418号公報

【特許文献8】特開2004-182674号公報

【非特許文献1】D.J. Morre et. al., Proc. Natl. Acad. Sci., 92, 1831-1835 (1995)

【非特許文献2】K.Takahata et. al, Life Science, 64, PL 165-171 (1999)

【非特許文献3】Yazawa et al.,J.Japan Soc. Hort. Sci., 58:601-607(1989)

産業上の利用分野


本発明は、経口摂取が可能な天然成分由来の抗がん剤に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
式(I)で表される化合物、又は該化合物含有組成物を単独の有効成分とすることを特徴とする抗がん剤であって、前記がんが転移性悪性黒色腫である抗がん剤
【化学式1】




(式中、nは1~10の整数を表し、mは0又は1を表す)。

【請求項2】
式(I)で表される化合物がカプシエイト、ジヒドロカプシエイト、又はノルジヒドロカプシエイトであることを特徴とする請求項1に記載の抗がん剤。
産業区分
  • 薬品
  • 食品
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
※ 国立大学法人東京農工大学では、先端産学連携研究推進センターにおいて、知的財産の創出・権利化・活用に取り組んでいます。上記の特許・技術の内容および導入に興味・関心がありましたら、当センターまでお気軽にお問い合わせください。


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