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リンカーを有するアゾ化合物及び当該アゾ化合物を用いた金属イオン回収方法

国内特許コード P110002056
整理番号 S2008-1000-N0
掲載日 2011年3月29日
出願番号 特願2009-052285
公開番号 特開2010-202830
登録番号 特許第5211362号
出願日 平成21年3月5日(2009.3.5)
公開日 平成22年9月16日(2010.9.16)
登録日 平成25年3月8日(2013.3.8)
発明者
  • 廣田 俊
  • 高橋 勇雄
  • 本田 裕一朗
出願人
  • 国立大学法人 奈良先端科学技術大学院大学
発明の名称 リンカーを有するアゾ化合物及び当該アゾ化合物を用いた金属イオン回収方法
発明の概要

【課題】金属イオンの捕捉・脱離を制御し得るアゾベンゼン誘導体を提供するとともに、当該アゾベンゼン誘導体を用いて金属イオンの捕捉・脱離を制御する方法を提供する。
【解決手段】下記一般式(1)で表されるアゾ化合物、

(式中、R1a、R1b、R1c、R2a及びR2bは直鎖状のアルキレン基を示し、Xはリンカー部位を示し、Yは固相基板に対して結合性を有する固相基板結合部位を示す。)並びに、アゾ化合物に結合した金属イオンを脱離させる工程、を含む金属イオン回収方法。
【選択図】なし

従来技術、競合技術の概要


金属元素は現在の化学産業を支える必要不可欠な元素であり、我々生物が生きていくためにも重要な役割を果たしている。しかし、重金属資源は有限であり、生物にとっても重金属イオンの過剰摂取は毒となりうる。そのため、重金属イオンの検出、捕捉に関する研究が盛んに行われてきている。現行の重金属イオンの処理は、例えば、カルボン酸のような配位性官能基を有する高分子材料への重金属イオンの吸着により固体表面へ固定化(捕捉)し、廃棄することにより実施されている。しかし、重金属資源の枯渇が懸念される現状から、捕捉した金属の再利用が望まれており、金属の捕捉・再利用のために、溶液などから金属イオンを取り出す時には強く結合し回収する時には容易に金属イオンを脱離できるような材料の開発が切望されている。



そこで、金属イオンの結合を制御する方法に利用できる可能性があるとして、例えばアゾベンゼン(及びその誘導体)のような光応答性分子に注目が集まっている。アゾベンゼンは熱力学的に安定なtrans-体に紫外光を照射することでcis-体へと異性化し、cis-体への可視光照射もしくは加熱によりtrans-体を再度生成する。



【化学式1】




これまでに、アゾベンゼンにキレート環を含む複数の配位性官能基を導入したアゾベンゼン誘導体を用い、上述の光応答性を利用することで、金属イオンの捕捉・脱離を制御する試みがなされている(例えば非特許文献1)。すなわち、当該アゾベンゼン誘導体がtrans-体のときには配位性官能基が立体的に離れた位置に存在するために金属イオンを捕捉できないが、cis-体のときには配位性官能基が立体的に近い位置に存在し、当該配位性官能基が配位子として金属イオンと結合して、金属イオンを捕捉できると予想されたため、当該予想を裏付けるための検討がなされてきたのである。



しかしながら、例えば非特許文献1に示されるように、溶液中のアゾベンゼン誘導体はtrans-体・cis-体のいずれであっても金属イオンと強く結合してしまい、期待された金属イオンの捕捉・脱離を制御する効果は得られていない。

産業上の利用分野


本発明は、アゾ化合物に関し、より詳細にはリンカーを有するアゾ化合物に関する。本発明はまた、当該アゾ化合物を用いた金属イオン回収方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記一般式(1)で表されるアゾ化合物。
【化学式1】



(式中、
1aは、直鎖状のCアルキレン基を示し、
1b及びR1cは、同一又は異なって、直鎖状のCアルキレン基を示す。
2aは、直鎖状のCアルキレン基を示し、
2bは、直鎖状のCアルキレン基を示す。
Xはリンカー部位を示し、Yは固相基板に対して結合性を有する固相基板結合部位を示し、前記リンカー部位はアルキレン鎖中に-NHCO-を有するアルキレン基であり、
前記固相基板結合部位はチオール基、ジチオラン基又はシロキシ基である。)

【請求項2】
請求項1に記載のアゾ化合物を前記固相基板結合部位により固相基板に結合させたアゾ化合物結合固相基板。

【請求項3】
前記固相基板が、表面を金でコーティングされた固相基板である、請求項に記載のアゾ化合物結合固相基板。

【請求項4】
(i)金属イオン含有溶液に、請求項2又は3に記載のアゾ化合物結合固相基板を浸積してアゾ化合物に金属イオンを結合させる工程、
(ii)当該アゾ化合物結合固相基板のアゾ化合物に可視光を照射する工程、
(iii)当該アゾ化合物結合固相基板を作用電極として金属イオンの酸化還元反応を繰り返して、アゾ化合物に結合した金属イオンを脱離させる工程、
を含む金属イオン回収方法。

【請求項5】
前記酸化還元反応が、前記金属イオンの酸化還元電位より300mV低い電位から、当該酸化還元電位より300mV高い電位の幅で30回以上繰り返される、
請求項に記載の金属イオン回収方法。

【請求項6】
請求項4又は5に記載の工程(i)~(iii)を含む工程を繰り返し行うことにより、金属イオンを回収する方法。
産業区分
  • 染料
国際特許分類(IPC)
出願権利状態 権利存続中
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