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手術支援システム用体内挿入器具

国内特許コード P110002057
整理番号 S2008-0236-N0
掲載日 2011年3月29日
出願番号 特願2008-045330
公開番号 特開2009-201617
登録番号 特許第5213200号
出願日 平成20年2月27日(2008.2.27)
公開日 平成21年9月10日(2009.9.10)
登録日 平成25年3月8日(2013.3.8)
発明者
  • 山本 清二
  • 高井 利久
  • 林本 悦一
  • 三浦 曜
出願人
  • 国立大学法人浜松医科大学
  • パルステック工業株式会社
発明の名称 手術支援システム用体内挿入器具
発明の概要

【課題】 3次元位置測定装置(特に、光学式3次元形状測定装置)の測定範囲内で用いる体内挿入器具に複数の位置検出用の標識体を設けるにあたって、複数の標識体を非対称に設けても、複数の標識体全体の重心位置を体内挿入器具の軸心に近くなるようにした、操作性のよい手術支援システム用体内挿入器具を提供する。
【解決手段】 3次元位置測定手段を有する手術支援システムにおいて3次元位置測定手段の測定範囲内で用いる体内挿入器具36であって、体内挿入器具は、体内に挿入されない部分に、3次元位置測定手段で位置が測定可能な標識体37を少なくとも3個有しており、これらの標識体の位置に基づいて体内挿入器具の位置及び姿勢が測定可能であり、標識体の少なくとも1個は他の標識体と重さが異なっており、体内挿入器具の軸心と標識体全体の重心位置とが近くなるように複数の標識体の配置及び重さを設定している。
【選択図】 図3

従来技術、競合技術の概要


MRI、X線CT等の3次元断層撮影装置を用いた手術支援システムについては研究が進んでおり、既にいくつかの装置は実用化されている。多くの手術支援システムは、MRIやX線CT等で3次元断層像を撮像しながら手術対象部位や手術器具のモニタリングを行うものであるが、MRIを用いた場合は手術室内での磁性体や電子機器の使用に制限があり、また、X線CTを用いた場合は術者の被爆の問題がある。さらに、手術をしながら3次元断層像を撮像する場合は、撮像及び画像処理に十分に時間を取ることができないので解像度や精度に問題がある。加えてMRIやX線CTの装置内で手術を行う手術支援システムでは、使用できる器具の制限、手術スペースの制限などの問題がある。これとは別に、手術前にMRIやX線CTにより患者の3次元断層像を撮像しておき、手術中は患者を固定しておいて手術前に撮像した3次元断層画像と患者との位置合わせを行う技術も知られている。



しかしこの手術支援システムでは、患者を動かないように固定する必要があり、患者の負担が大きく、また、固定器具が邪魔になるため手術野を制限してしまう。本発明者らはこれらの問題を解決するために、特許文献1のような手術支援システムを開発している。



特許文献1には、本発明者らが開発した手術支援システムが記載されている。この手術支援システムでは、事前にMRIやX線CT等で3次元断層像を撮像しておき、手術中には非接触の光学式(格子投影式)3次元形状測定装置により患者の形状及び位置を測定する。そして患者の形状及び位置をリアルタイムで測定しながら、事前に撮像した3次元断層像と位置合わせを行い、手術支援に用いる。この手術支援システムによれば手術中は、非接触の光学式3次元形状測定装置を用いるだけなので、使用できる器具の制限、手術野の制限などの問題はほとんど無く、さらにX線等の被爆の心配も無い。また、患者が動いても、3次元形状測定装置で追従できるので、患者を固定する必要もない。



このような手術支援システムにおいては、手術中に使用する体内挿入器具(手術器具、硬性内視鏡、等)の位置及び姿勢も正確に測定する必要がある。体内挿入器具の位置を検出する装置を、3次元形状測定装置とは別に設けることも考えられるが、新たな装置を設置するとシステムが複雑になり、また複数の3次元測定装置間のデータの座標合わせも必要になり、実用的ではない。このため特許文献1の手術支援システムでは、患者の表面形状を測定する光学式3次元形状測定装置を用いて、体内挿入器具の位置及び姿勢も測定している。



患者の表面形状を測定する光学式3次元形状測定装置を用いて体内挿入器具の位置及び姿勢を測定する場合、光学式3次元形状測定装置の精度が高ければ、体内挿入器具そのものの形状及び位置を測定することは理論上は可能である。しかしながら、体内挿入器具は複雑で細かい形状をしており、この形状を正確に測定しようとすると、測定及び演算に非常に時間が掛かってしまい、リアルタイム性を損なってしまう。また、手術器具の先端位置を正確に検出しないと手術において患部を損傷するという危険があるため、特に手術器具の先端位置の検出は高精度で行う必要があるが、3次元形状測定は表面の多数の点の座標データ(点群データ)を取得する測定であり、手術器具における体内に挿入される箇所は細長いため、この細長い箇所で取得される点群データは少なく、細長い箇所の先端の点の座標データを取得するには、取得する点群データを通常より何倍も多くする測定が必要になる。



そこで適度の測定精度でも体内挿入器具の位置及び姿勢を正確に測定できるようにし、演算も簡単にするため、特許文献1に示される手術支援システムの体内挿入器具には、器具の位置及び姿勢検出用の複数の標識体が設けられている。これらの標識体は、光学式3次元形状測定装置で測定しやすいような大きさ及び形状を有しており、標識体間の相対位置、標識体の形状、及び標識体と体内挿入器具の3次元相対位置関係は事前に登録されている。したがって、光学式3次元形状測定装置で各標識体の位置及び形状を測定すればそれぞれの標識体を識別したうえで各標識体の位置を測定でき、体内挿入器具の位置及び姿勢を測定できる。そして光学式3次元形状測定装置で検出しやすい標識体を用いることで、体内挿入器具の位置及び姿勢の測定及び演算がしやすくなり、リアルタイムに位置及び姿勢を測定できるようになる。標識体の材質や形状は手術のための滅菌操作(たとえば摂氏120度15分間などオートクレーブ処理)に耐えうるものであれば特に限定されないが、白色テフロン球などが用いられる。また、標識体は少なくとも3個あれば、体内挿入器具の位置及び姿勢の測定が可能である。



類似の技術が書かれている特許文献1以外の従来技術として、特許文献2~5が挙げられる。これらの文献には、手術支援システム下で用いる器具に位置検出用の標識体(マーカー)を設けることが記載されている。しかし、これらの標識体(マーカー)を検出するために、標識体(マーカー)自体が発光体であったり、患者の表面形状を測定するための3次元形状測定装置とは別にこれらの標識体(マーカー)の位置を検出する装置を設けているので、患者の表面形状を測定するための3次元形状測定装置により標識体の位置検出を行っている特許文献1の手術支援システムとは異なるものであり、前述したように3次元形状測定装置とは別に位置を検出する装置を設置することによりシステムが複雑になり、また複数の3次元測定装置間のデータの座標合わせも必要になるため実用的ではない。

【特許文献1】特開2007-209531号公報

【特許文献2】特表平9-511430号公報

【特許文献3】特表2003-528688号公報

【特許文献4】特表2005-518264号公報

【特許文献5】特開2007-260404号公報

産業上の利用分野


本発明は、手術支援システムで用いられる、体内挿入器具(手術器具、硬性内視鏡、等)に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
3次元形状測定手段を有する手術支援システムにおいて前記3次元形状測定手段の測定範囲内で用いる体内挿入器具であって、
前記体内挿入器具は、体内に挿入されない部分に、前記3次元形状測定手段で位置および形状が測定可能な標識体であって標識体間の相対位置及び形状が既知である標識体を少なくとも3個有しており、前記3次元形状測定手段の測定結果と、既知である標識体間の相対位置と各標識体の形状とに基づいて、前記体内挿入器具の位置及び姿勢が測定可能であり、
前記標識体の少なくとも1個は他の標識体と大きさおよび重さが異なっており、
前記体内挿入器具の軸心と標識体全体の重心位置とが近くなるように複数の前記標識体の配置及び重さを設定している、
手術支援システム用体内挿入器具。

【請求項2】
前記体内挿入器具には、前記体内挿入器具の体内挿入方向に延びた第1アームと、前記第1アームと一定の角度をなす方向に延びた第2アームと、が設けられており、
前記標識体は4個であり、そのうち2個は前記第1アームに配置されており、残りの2個は前記第2アームに配置されており、
前記第2アームに配置された2個の標識体は、前記体内挿入器具の中心軸に対して非対称に配置されているとともに、それぞれ重さが異なる、
請求項1記載の手術支援システム用体内挿入器具。

【請求項3】
前記体内挿入器具は、手術器具または硬性内視鏡である、
請求項1または2記載の手術支援システム用体内挿入器具。
産業区分
  • 治療衛生
国際特許分類(IPC)
画像

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JP2008045330thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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