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情報記録ヘッド、情報記録装置、情報記録方法及び光デバイス 新技術説明会

国内特許コード P110002115
整理番号 2010000022
掲載日 2011年4月4日
出願番号 特願2010-161996
公開番号 特開2012-022760
登録番号 特許第5812380号
出願日 平成22年7月16日(2010.7.16)
公開日 平成24年2月2日(2012.2.2)
登録日 平成27年10月2日(2015.10.2)
発明者
  • 中川 活二
  • 芦澤 好人
  • 大貫 進一郎
  • 伊藤 彰義
  • 塚本 新
出願人
  • 学校法人日本大学
発明の名称 情報記録ヘッド、情報記録装置、情報記録方法及び光デバイス 新技術説明会
発明の概要 【課題】円偏光による直接磁化反転により情報を記録するに当たり、高速化と高密度化を同時に実現した情報記録ヘッド、情報記録装置及び情報記録方法を提供する。
【解決手段】ビットパターンドメディア10上のビット担体より大きなナノメートルサイズで照射される記録光の進行方向を軸とする略回転対称性を持った形状の回転対称性開口22Aを有するプラズモンアンテナ22に上記記録光としてフェムト秒パルスレーザ光を照射し、上記プラズモンアンテナ22に上記記録光として照射されるフェムト秒パルスレーザ光により励起され、上記プラズモンアンテナ22の回転対称性開口22Aに対向して位置される上記ビットパターンドメディア10上のビット担体と、上記プラズモンアンテナ22の回転対称性開口22Aとの相互作用により、上記ビット担体15内に円偏光を発生して直接磁化反転により情報を記録する。
【選択図】図2
従来技術、競合技術の概要


近年の情報社会においてデジタル化が加速し、大容量の記録装置の要求は益々高まっている。磁気記録装置として現在実用化されているものは、その磁気記録媒体として強磁性多結晶薄膜を有するものが用いられている。



これは、グラニュラータイプとも呼ばれるものであり、高い一軸磁気異方性を持つ複数の磁性粒子からなる強磁性多結晶薄膜が媒体に設けられており、記録した情報の1ビットの中に磁性粒子が複数含まれているものである。記録密度が増加していくと、1ビットに含まれる磁性粒子の数が減るため磁束も減少し、ノイズが増加することになる。これまでは磁性粒子のサイズを小さくすることで高密度化を進めてきていたが、粒子サイズをこれ以上小さくすると、磁気情報を保持するエネルギーが不足してしまい、室温程度の熱エネルギーであっても情報が消えてしまうことになる。そこで、高密度化を進めるための一つの方法として、高い磁気安定性を有する記録材料を使うことも研究されている。しかしながら、磁性粒子の安定性が高いと、従来の磁気ヘッドでの記録が不可能になるという問題もある。このため、磁気ヘッドにより記録を行う前に、熱(光)により一時的に磁性粒子の保磁力を低下させて記録を行う光アシスト型の磁気記録装置も提案されている。さらに、より高密度化を目指すべく、トラック長手方向についても磁気記録層を分離して、1つの磁性粒子を1ビットとして記録するビットパターンドメディアが提案されている。これは、1つの磁性粒子ごとに物理的に磁性層が分離されており、ビット担体として磁性体を均等にトラック長手方向に配置した構造である(例えば、 特許文献1参照)。



そして、本件出願の発明者等は、1つの磁性粒子を1ビットとして記録するビットパターンドメディアとして、基板上に、均等に微小な凹部が表出されている下地層が積層され、上記微小な凹部が表出されている下地層の表面上に、非晶質磁性膜が積層されてなり、上記下地層は、テトラエトキシシランを原材料とし、面心立方構造状に均等に自己配列された球状ミセルが取り除かれることにより、同一サイズの球状の空孔が面心立方体構造状に均等に形成されてなる酸化珪素からなる層であり、上記非晶質磁性膜が積層される面に、均等に微小な凹部が表出されるように表面処理が施されている磁気記録媒体を先に提案している(例えば、 特許文献2参照)。



また、磁気ディスクメモリは、今日のコンピュータ社会を支える重要なファイルメモリシステムであるが、磁性材料の応答速度の物理的限界が近づいており、近い将来、大容量データを適切な速度で記録することが不可能になる。



これを打破する新たな手法として、本件出願の発明者等は、円偏光で磁化状態を制御するようにした円偏光による記録方法を提案している(例えば、非特許文献1、 特許文献3参照)。



すなわち、磁化可能な媒体と、前記媒体の磁化を選択的に配向するように、前記磁化可能な媒体の磁気スピン系に対して角運動量を付与するように適合された照射系とを備える光磁気スイッチング素子により、反対の磁化またはスピンの領域として情報「ビット」を記録することができる。



磁性材料中のスピン状態は、適切な角運動量の照射を、特に円偏光または楕円偏光を使用して操作することができる。有効磁界は、磁区の磁化を配向するために生成され、同時に材料を局所的に加熱するのに使用することができる。



円偏光レーザーパルスは、有効磁界としてのスピン軌道結合を介してスピンに作用するが、この効果は逆ファラデー効果として知られている。この磁界の大きさは、第一次近似では温度に応じて変わらない磁気光学定数に比例する。したがって、現象論的には、効果全体は、磁気系の加熱に逆ファラデー効果による有効磁界の印加を加えたものである。キュリー温度近傍において拡散する磁化率のため、スイッチングは非常に効率的である。



具体的には、フェムト秒パルスレーザを光源とした円偏光を用い、GdFeCo薄膜に対しパルス長40fs(フェムト秒:10-15秒)の単一パルス照射のみで磁化反転できる。また、その光-スピン間作用が光の進行方向へ磁界を加えたことと等価で、円偏光のヘリシティ(右回りあるいは左回り)の選択により制御可能であり、現象論的に逆ファラデー効果で説明できる。

産業上の利用分野


本発明は、記録媒体粒子が分散された記録層を有する記録媒体に情報をレーザ光により記録する情報記録ヘッド、情報記録装置、情報記録方法及びレーザ光の照射により磁気効果を変化させる機能を有する光デバイス法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
記録媒体粒子が分散された記録層を有する記録媒体に情報をレーザ光により記録する情報記録ヘッドであって、
上記記録媒体の記録層に照射する記録光の進行方向を軸とする略回転対称性を持った形状で、かつ、上記記録媒体の記録層に分散されている上記記録媒体粒子より大きなサイズの回転対称性開口を有するプラズモンアンテナを備え、
上記プラズモンアンテナに上記記録光として照射されるレーザ光により励起され、上記プラズモンアンテナに対向して位置される上記記録媒体の記録層に分散されている記録媒体粒子と、上記プラズモンアンテナの回転対称性開口との相互作用により、上記レーザ光の偏光に応じた円偏光又は楕円偏光を上記回転対称性開口のエッジ部分よりも内側の局所的な領域に発生して、上記記録媒体粒子内に直接磁化反転により情報を記録することを特徴とする情報記録ヘッド。

【請求項2】
上記プラズモンアンテナの回転対称性は、4回対称であることを特徴とする請求項1記載の情報記録ヘッド。

【請求項3】
記録媒体粒子が分散された記録層を有する記録媒体と、
上記記録媒体の記録層に照射する記録光の進行方向を軸とする略回転対称性を持った形状で、かつ、上記記録媒体の記録層に分散されている上記記録媒体粒子より大きなサイズの回転対称性開口を有するプラズモンアンテナと、
上記プラズモンアンテナに上記記録光としてレーザ光を照射する光源とを備え、
上記プラズモンアンテナに上記記録光として照射されるレーザ光により励起され、上記プラズモンアンテナに対向して位置される上記記録媒体の記録層に分散されている記録媒体粒子と、上記プラズモンアンテナの回転対称性開口との相互作用により、上記レーザ光の偏光に応じた円偏光又は楕円偏光を上記回転対称性開口のエッジ部分よりも内側の局所的な領域に発生して、上記記録媒体粒子内に直接磁化反転により情報を記録することを特徴とする情報記録装置。

【請求項4】
上記プラズモンアンテナの回転対称性は、4回対称であることを特徴とする請求項3記載の情報記録装置。

【請求項5】
上記光源は、短パルスレーザ光を照射することを特徴とする請求項3記載の情報記録装置。

【請求項6】
上記記録媒体は、上記記録媒体粒子としての1つの磁性粒子を1ビットとして記録するビット担体が複数配置されたビットパターンドメディアであることを特徴とする請求項3記載の情報記録装置。

【請求項7】
上記記録媒体は、絶縁マトリックス中にナノスケールの上記記録媒体粒子としての微小金属粒子を分散させたグラニュラー構造の記録媒体であることを特徴とする請求項3記載の情報記録装置。

【請求項8】
記録媒体粒子が分散された記録層を有する記録媒体に情報をレーザ光により記録する情報記録方法であって、
上記記録媒体の記録層に照射する記録光の進行方向を軸とする略回転対称性を持った形状で、かつ、上記記録媒体の記録層に分散されている上記記録媒体粒子より大きなサイズの回転対称性開口を有するプラズモンアンテナに上記記録光としてレーザ光を照射し、
上記プラズモンアンテナに上記記録光として照射されるレーザ光により励起され、上記プラズモンアンテナに対向して位置される上記記録媒体の記録層に分散されている記録媒体粒子と、上記プラズモンアンテナの回転対称性開口との相互作用により、上記レーザ光の偏光に応じた円偏光又は楕円偏光を上記回転対称性開口のエッジ部分よりも内側の局所的な領域に発生して、上記記録媒体粒子内に直接磁化反転により情報を記録することを特徴とする情報記録方法。

【請求項9】
4回対称の上記プラズモンアンテナに上記記録光として短パルスレーザ光を照射することを特徴とする請求項8記載の情報記録方法。

【請求項10】
レーザ光の照射により磁気効果を変化させる機能を有する光デバイスであって、
上記レーザ光の照射により磁化方向が可変される磁性粒子部と、
上記磁性粒子部に接して配された少なくとも1つの磁性体部と、
上記レーザ光の進行方向を軸とする略回転対称性を持った形状で、かつ、上記磁性粒子部より大きなサイズの回転対称性開口を有するプラズモンアンテナと
を備え、
上記プラズモンアンテナに照射されるレーザ光により励起され、上記プラズモンアンテナに対向して位置される上記磁性粒子部と、上記プラズモンアンテナの回転対称性開口との相互作用により、上記レーザ光の偏光に応じた円偏光又は楕円偏光を上記回転対称性開口のエッジ部分よりも内側の局所的な領域に発生して、上記磁性粒子部の直接磁化反転により、上記磁性粒子部に接して配された磁性体部の磁気作用を変化させることを特徴とする光デバイス。

【請求項11】
上記磁性粒子部に接して配された2つ磁性体部を備え、
上記磁性粒子部と、上記プラズモンアンテナの回転対称性開口との相互作用により、上記回転対称性開口のエッジ部分よりも内側の局所的な領域に上記円偏光又は楕円偏光を発生して、上記磁性粒子部の直接磁化反転により、上記磁性粒子部に接して配された2つの磁性体部間の電気抵抗を変化させることを特徴とする請求項10記載の光デバイス。
産業区分
  • 電子応用機器
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
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