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ポリグリシドール誘導体、及びこれを含む複合薬物担体 新技術説明会

国内特許コード P110002170
整理番号 S2009-0689-N0
掲載日 2011年4月6日
出願番号 特願2009-114181
公開番号 特開2010-260986
登録番号 特許第5526318号
出願日 平成21年5月11日(2009.5.11)
公開日 平成22年11月18日(2010.11.18)
登録日 平成26年4月25日(2014.4.25)
発明者
  • 河野 健司
  • 改田 知宏
  • 弓場 英司
  • 坂西 裕一
出願人
  • 株式会社ダイセル
  • 公立大学法人大阪府立大学
発明の名称 ポリグリシドール誘導体、及びこれを含む複合薬物担体 新技術説明会
発明の概要 【課題】生体適合性に優れ、且つ、安価に提供することができる新規の温度感受性高分子化合物、及び、該温度感受性高分子化合物と薬剤とからなる温度感受性薬剤放出システムを提供する。
【解決手段】温度感受性高分子化合物は、ポリグリセリン骨格を主鎖とし、少なくとも下記式(a)



(式中、GLはグリセリン残基、Xはリンカー、Rは感熱応答性基を示す)で表される繰り返し単位を有する。この高分子化合物は、分子量が120~12000であり、全ての水酸基のうち1級水酸基が50%以上であるポリグリセリンに、反応により感熱応答性基を導入可能な官能基を有する1価の有機基であるリンカーの前駆体X1を導入し、続いて感熱応答性基Rを導入して得られるもの。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要



薬剤、DNA(遺伝子)、ペプチドあるいはタンパク質などの治療及び/又は診断のための薬物投与において、薬効を最大限に引き出すためには、癌、リンパ腫、肺炎、肝炎、腎炎、血管内皮損傷部位などの病巣部位を確実にターゲッティングし、薬物を安全にかつ効率良く送達するために、薬物送達の正確なコントロールが望まれる。近年、このようなドラッグデリバリーシステム(DDS)における運搬体(担体)として、リポソーム、エマルジョン、リピッドマイクロスフェアなどの閉鎖小胞を応用しようとする研究が盛んに行われている。





一方で各種刺激応答性デンドリマー化合物は、上記のような市場要求事項を満足できるDDS基材として注目されている。即ち、刺激応答性能として簡便な、光、pH、温度が付与されたデンドリマー化合物が検討されて来ている(非特許文献1)。中でもpH応答性リポソームは、細胞内に取り込まれると弱酸性のエンドソームと融合することで、内包物をサイトゾルに移行させることから、細胞内デリバリーシステムとして有用であると考えられている。効果的な細胞内デリバリーを実現するためには、pH応答性リポソームは中性で安定に存在し、わずかなpH低下に鋭敏に反応して膜融合性を発現することが求められる。また応答刺激には一般的に有用なものとして光、温度、pHが挙げられるが、中でも温度応答が最も汎用である。そのため、自動的に体内の低pH部分で放出される薬剤と同時に、人為刺激として温度を用いた薬剤放出を促進する薬剤担体が最も汎用性が高く有用であると考えられる。





しかしながら、現在検討されているpH応答性のリポソームは、そのpH応答性が不十分であるため、実用化に至っていない(特許文献1、2)。また、pH応答と温度応答の両方を有する薬剤担体あるいはリポソーム誘導体は、研究レベルにおいても存在していなかった。

産業上の利用分野



本発明は、病巣部位を確実にターゲッティングして、目的病巣部位の細胞内に薬物を安全にかつ効率良く送達するドラッグデリバリーシステム(DDS)として有用な、特に遺伝子の細胞伝達・発現に実用的な複合薬物担体と、該複合薬物担体の調製に用いられるポリグリシドール誘導体に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
水酸基の50%以上が1級水酸基であるポリグリセリンから誘導されるポリグリシドール誘導体であって、少なくとも下記式(a
【化1】


(式中、GLはグリセリン残基、Xはリンカーを示す。1、イソプロピルカルバモイル基又は炭素数8以上のアルキルカルバモイル基であって、これらのアルキルカルバモイル基を2種以上有し、少なくとも一つがイソプロピルカルバモイル基である
で表される繰り返し単位を有するポリグリシドール誘導体。

【請求項2】
請求項1記載のポリグリシドール誘導体と脂質膜を有する担体粒子からなる複合薬物担体。

【請求項3】
水酸基の50%以上が1級水酸基であるポリグリセリンから誘導されるポリグリシドール誘導体であって、少なくとも下記式(a2)
【化2】


(式中、GLはグリセリン残基、Xはリンカーを示す。R2は、カルボキシル基である)
で表される繰り返し単位を有するポリグリシドール誘導体[但し、下記式(a3)
【化3】


(式中、GLはグリセリン残基、Xはリンカーを示す。R3は、イソプロピルカルバモイル基又は炭素数8以上のアルキルカルバモイル基を示す)
で表される繰り返し単位を有するポリグリシドール誘導体を除く]と、脂質膜を有する担体粒子からなる複合薬物担体。

【請求項4】
ポリグリセリンの水酸基への-X-R2(Xはリンカーを示す。R2は、カルボキシル基である)の導入率が95.2%以上である請求項3記載の複合薬物担体。

【請求項5】
さらに、診断及び/又は治療のための薬物が内包されている請求項2~4の何れかの項に記載の複合薬物担体。

【請求項6】
担体粒子が、巨大分子、微集合体、微粒子、微小球、ナノ小球、リポソーム及びエマルジョンからなる群より選択された少なくとも1種の形態である請求項2~5の何れかの項に記載の複合薬物担体。

【請求項7】
薬物が、抗ガン剤、核酸、ポリヌクレオチド、遺伝子及びその類縁体からなる群より選択された少なくとも1種である請求項記載の複合薬物担体。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
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