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レーザー誘起衝撃波を利用した分子の分析方法

国内特許コード P110002193
整理番号 S2009-0577-N0
掲載日 2011年4月7日
出願番号 特願2009-082602
公開番号 特開2010-236911
登録番号 特許第5320593号
出願日 平成21年3月30日(2009.3.30)
公開日 平成22年10月21日(2010.10.21)
登録日 平成25年7月26日(2013.7.26)
発明者
  • 一ノ瀬 暢之
  • 永原 哲彦
出願人
  • 国立大学法人京都工芸繊維大学
発明の名称 レーザー誘起衝撃波を利用した分子の分析方法
発明の概要

【課題】容易に、かつ、適切に測定することができるレーザー誘起衝撃波を利用した分子の分析方法を提供する。
【解決手段】レーザー誘起衝撃波を利用した分子の分子量分布の測定方法は、まず、試料を担持したゲルを導入したキャピラリーを取り付けたサンプルをステージの所定の位置に取り付ける(A)。そして、電熱線への通電により電熱線を加熱し、試料を溶媒中に溶解させる(B)。その後、レーザーによる誘起衝撃波を発生させる(C)。そして、被測定分子を衝撃波により溶媒34中を移動させる。その後、移動させた分子の像について、第一の対物レンズを介してCCDカメラにより撮影する(D)。撮影した画像を基にクロマトグラムを作成し、試料中に含まれる被測定分子の分子量分布を測定する(E)。
【選択図】図8

従来技術、競合技術の概要


微小物体の取り扱い操作、加工は、ナノテクノロジーやバイオテクノロジーに関連して近年特に注目されている分野である。顕微鏡下においてマイクロメーターオーダーの物体をレーザー光により操作することは、レーザーピンセットにより非接触で行うことができ、また、加工については、レーザーアブレーションやレーザーによる重合反応により造形を行うことができる。さらに、微小物体に対して他の物体を接合することや他の物質を注入することは、これら技術の組み合わせのみでは不十分である。レーザー光を顕微鏡の対物レンズにより液体中に集光して発生する衝撃波(レーザー誘起衝撃波)は、物体に強い加速度を与えることができるため、大きな力を必要とする作業を行うための動力として有効と考えられる。



ここで、上記に関連した技術が、特開2003-210159号公報(特許文献1)、特開2003-344260号公報(特許文献2)、特開2005-144538号公報(特許文献3)、特開2005-335020号公報(特許文献4)、特開2005-287419号公報(特許文献5)、特開2005-168495号公報(特許文献6)、Appl.Phys.Lett.,84,2940(2004)(非特許文献1)、Appl.Phys.A,79,795(2004)(非特許文献2)に開示されている。



均一溶液中の分子を加速し、濃度差を与える方法として電気泳動法や誘電泳動法があるが、電気泳動法では電荷をもつイオンのみしか移動させることができない。これらの泳動法では、移動速度が小さいため、分析等の時間がかかる問題がある。また、吸着や浸透、あるいは分配平衡を用いたクロマトグラフィーは、物質を移動させながら濃度差を与える方法であり、混合物の分離・分析方法として広く用いられている。しかし、この場合には、望ましくない吸着が充填剤の表面で起こるため、分解能を下げる原因となる。一方、超遠心分離法は、高分子量の分子に対して適用され、分子量測定や分離に用いられている。しかし、後者のいずれの方法も原理的に物質の拡散、移動を含むため、高い分離能と高速化あるいは小型化を両立することは困難である。



すなわち、従来における電気泳動法や誘電泳動法では、その対象が電荷を持つイオンに限られ、移動速度が小さいことが問題である。また、従来におけるクロマトグラフィーや超遠心分離法では、高い分離能と高速化あるいは小型化を両立することは困難である。

産業上の利用分野


この発明は、レーザー誘起衝撃波を利用した分子の分析方法に関するものであり、特に、マイクロメーターオーダー以下のサイズの分子に対してのレーザー誘起衝撃波を利用した分子の分析方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
測定対象となる被測定分子を含む試料を、加熱により溶解する熱可溶性ゲルの表面または内部に担持させる担持工程と、
前記試料を担持させた熱可溶性ゲルを、溶媒を満たしたキャピラリー中に導入する導入工程と、
前記キャピラリー中に挿入された熱可溶性ゲルを加熱により溶解させる溶解工程と、
前記溶解工程の後、前記溶解した熱可溶性ゲル部分にパルスレーザーを照射して、レーザー誘起衝撃波を発生させる工程と、
前記レーザー誘起衝撃波により発生させた衝撃波により前記溶媒中を移動した前記被測定分子を観測する観測工程と、
前記観測工程により観測した前記被測定分子の移動を基に分子を分析する分析工程とを含む、レーザー誘起衝撃波を利用した分子の分析方法。

【請求項2】
前記分析工程は、前記被測定分子の分子量分布または前記被測定分子の粒径分布を計測する工程を含む、請求項1に記載のレーザー誘起衝撃波を利用した分子の分析方法。

【請求項3】
前記加熱工程は、電熱線による加熱またはCWレーザーによる加熱を含む、請求項1または2に記載のレーザー誘起衝撃波を利用した分子の分析方法。

【請求項4】
前記熱可溶性ゲルは、ゼラチン、寒天、アガロース、合成高分子、および低分子ゲルからなる群のうちのいずれかである、請求項1~3のいずれかに記載のレーザー誘起衝撃波を利用した分子の分析方法。

【請求項5】
前記観測工程は、前記被測定分子の光散乱、ラマン散乱、光吸収のいずれかを観測することにより行なう、請求項1~4のいずれかに記載のレーザー誘起衝撃波を利用した分子の分析方法。

【請求項6】
前記導入工程の前に、前記被測定分子の蛍光ラベル化を行なう工程を含み、
前記観測工程は、蛍光ラベル化された前記被測定分子の観測を行なう、請求項1~5のいずれかに記載のレーザー誘起衝撃波を利用した分子の分析方法。
産業区分
  • 試験、検査
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2009082602thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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