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物品表面の藻類発生抑制処理方法

国内特許コード P110002243
整理番号 S2009-0042-N0
掲載日 2011年4月8日
出願番号 特願2008-256236
公開番号 特開2010-083830
登録番号 特許第5424450号
出願日 平成20年10月1日(2008.10.1)
公開日 平成22年4月15日(2010.4.15)
登録日 平成25年12月6日(2013.12.6)
発明者
  • 二川 浩樹
  • 高田 祐司
出願人
  • 国立大学法人広島大学
  • 中国鉄管継手株式会社
発明の名称 物品表面の藻類発生抑制処理方法
発明の概要

【課題】メンテナンスが容易或いは不要な汎用性が高く且つ安価な藻類発生抑制剤と藻類発生抑制方法を提供する。
【解決手段】物品の表面における藻類の発生を抑制する藻類発生抑制剤であって、
(a)一般式(1)
(式中、R1は炭素原子数6以上の炭化水素基を示し、R2およびR3は同一または異なっていてもよい低級炭化水素基を示し、R4は二価の低級炭化水素基を示し、R5、R6およびR7は同一または異なっていてもよい低級アルキル基または低級アルコシ基を示し、Xはハロゲンイオンまたは有機カルボキニルオキシイオンを示す)で表されるケイ素含有化合物を、
(b)陽イオン界面活性剤(ただし、前記ケイ素化合物を除く)(b1)、非イオン界面活性剤(b2)および両イオン界面活性剤(b3)からなる群から選ばれた少なくとも1種の界面活性剤によって、
水中に均一に分散させてなることを特徴とする。
【選択図】なし

従来技術、競合技術の概要


一般に藻類発生についての問題としては、例えば、鑑賞魚用水槽、貯水槽、浴槽の循環系統の配管などでは、通常の使用により、水と接触する面に藻類が発生することがあって、飼育する魚の健康状態に悪影響を及ぼしたり、水質悪化を招いたり、衛生上問題となることがある。特に、近年流行の大型水槽による巨大観察用透明壁を設けた水族館においては、透明壁への藻類の発生は観察を妨げるため、営業上も問題である。更に、空調設備において、冷却水温度を低下させるための冷却板においても、冷却板表面に発生した水滴により藻類が発生し、冷却効率が低下する問題もある。また、船底に発生する藻類は、船速を低下させるため燃費の低下を招くため、定期的にドック入りして藻類除去等のメンテナンスが要求され、船艇の稼働率の低下やメンテナンス費用が生じる等の問題もある。



これらの問題に対し、水を電気分解して銅イオンや銀イオンを溶解させたイオン水を生成させ該金属イオンによる殺藻及び藻類発生を抑制する方法が事業化されており、これら金属イオンを含むイオン水も殺藻剤として市販されている。また、船底塗料には、亜鉛その他の殺藻機能やフジツボ等の牡蠣類の付着防止機能を有する金属イオンを配合した塗料が使用されていたが、環境の悪化を招く問題もあり、銀イオン溶出させる塗料に替わってきている。更に、汎用的な水中微生物の低減方法として抗菌性第4級アンモニウム有機シランをコーティングする方法も提案されている(特許文献1)。【特許文献1】特表2007-502328号公報

産業上の利用分野


本発明は、物品表面の藻類発生抑制剤と抑制方法に関し、特に水槽、貯水槽、空調設備や浴槽循環系統の配管といった物品表面の藻類の発生を抑制するために使用する藻類発生抑制剤と藻類発生抑制処理方法とに関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
長期にわたって水と接触する物品の表面における藻類の発生抑制処理方法であって、
(a)一般式(1)
【化学式1】(式中、R1は炭素原子数6以上の炭化水素基を示し、R2およびR3は同一または異なっていてもよい炭素原子数1ないし6の低級アルキル基を示し、R4は炭素原子数1ないし6の低級アルキレン基を示し、R5、R6およびR7は同一または異なっていてもよい炭素原子数1ないし6の低級アルキル基または低級アルコシ基を示し、Xはハロゲンイオンまたは有機カルボキニルオキシイオンを示す)で表されるケイ素含有化合物を、
(b)陽イオン界面活性剤(ただし、前記ケイ素化合物を除く)(b1)、非イオン界面活性剤(b2)および両イオン界面活性剤(b3)からなる群から選ばれた少なくとも1種の界面活性剤によって、
水中に均一に分散させてなる藻類発生抑制剤を該物品の表面に塗布することを特徴とする、藻類の発生抑制処理方法。
【請求項2】
前記藻類発生抑制剤の、前記一般式(1)で表されるケイ素含有化合物(a)のR1は炭素原子数10~25のアルキル基を示し、R2およびR3は同一または異なっていてもよい炭素原子数1ないし6の低級アルキル基を示し、R4は炭素原子数1ないし6の低級アルキレン基を示し、R5、R6およびR7は同一または異なっていてもよい炭素原子数1ないし6の低級アルキル基またはアルコシ基を示し、Xはハロゲンイオンまたは有機カルボキニルオキシイオンであることを特徴とする請求項1記載の藻類の発生抑制処理方法。
【請求項3】
前記藻類発生抑制剤の、前記一般式(1)で表されるケイ素含有化合物(a)が、オクタデシルジメチル(3-トリメトキシシリルプロピル)アンモニムクロライド、オクタデシルジエチル(3-トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライド、オクタデシルジメチル(2-トリメチルシリルエチル)アンモニウムクロライド、オクタデシルジプロピル(4-トリメトキシシリルブチル)アンモニムアセテート、オクタデシルジメチル(3-トリエトキシシリルプロビル)アンモニウムクロライド、オクタデシルジメチル(3-トリイソプロポキシシリルプロビル)アンモニウムクロライド、オクタデシルジメチル(3-トリエチルシシリルプロビル)アンモニウムクロライド、オクタデシルジメチル(3-トリイソプロピルシシリルプロビル)アンモニウムクロライド、ヘプタデシルジメチル(3-トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライド、ヘプタデシルジイソプロピル(2-トリエトキシシリルエチル)アンモニウムクロライド、ヘキサデシルジメチル(3-トリメトキシシリルプロピル)アンモニムクロライド、ヘキサデシルジメチル(3-トリメトキシシリルプロピル)アンモニムアセテートおよびペンタサデシルジメチル(3-トリエトキシシリルプロピル)アンモニムクロライドからなる群から選ばれた少なくとも1種のケイ素含有化合物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の藻類の発生抑制処理方法
【請求項4】
前記藻類発生抑制剤の、前記一般式(1)で表されるケイ素含有化合物(a)が、オクタデシルジメチル(3-トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライド又はオクタデシルジメチル(3-トリエトキシシリルプロビル)アンモニウムクロライドであることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の藻類の発生抑制処理方法
【請求項5】
前記藻類発生抑制剤の、前記陽イオン界面活性剤(b1)が、下記一般式(2)
【化学式2】(式中、R11は炭素原子数6以上の炭化水素基を示し、R12、R13およびR14は同一でも異なってもよい炭素原子数1ないし6の低級アルキル基を示し、Yはハロゲンイオンまたは有機カルボニルオキシイオンを示す)で表される陽イオン界面活性剤(b11)であることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の藻類の発生抑制処理方法
【請求項6】
前記藻類発生抑制剤の、前記一般式(2)で表される前記陽イオン界面活性剤(b11)のR11は炭素原子数10~25のアルキル基を示し、R12、R13およびR14は同一または異なっていてもよい炭素原子数1ないし6の低級アルキル基を示し、Yがハロゲンイオンまたは有機カルボニルオキシイオンであることを特徴とする請求項5に記載の藻類の発生抑制処理方法
【請求項7】
前記藻類発生抑制剤の、前記陽イオン界面活性剤(b11)がデシルトリメチルアンモニウムクロライド、デシルトリエチルアンモニウムアセテート、ドデシルトリメチルアンモニウムアセテート、ドデシルトリイソプロピルアンモニウムブロマイド、トリデシルトリエチルアンモニウムプロマイド、テトラデシルトリメチルアンモニウムクロライド、テトラデシルトリエチルアンモニウムクロライド、テトラデシルトリ-n-プロピルアンモニウムクロライド、ペンタデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ペンタデシルトリエチルアンモニウムクロライド、ペンタデシルトリ-n-プロピルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルトリエチルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルトリ-n-プロピルアンモニウムクロライド、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロライドおよびオクタデシルトリエチルアンモニウムクロライドおよびオクタデシルトリ-n-プロピルアンモニウムクロライドからなる群から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項5又は6に記載の藻類の発生抑制処理方法
【請求項8】
前記藻類発生抑制剤の、前記陽イオン界面活性剤(b11)が、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライドであることを特徴とする請求項5又は6に記載の藻類の発生抑制処理方法
【請求項9】
前記藻類発生抑制剤の、前記陽イオン界面活性剤(b1)が、N-ココイル-アルギニンエチルエステルピリドンカルボン酸塩(b12)であることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の藻類の発生抑制処理方法
【請求項10】
前記藻類発生抑制剤の、前記非イオン界面活性剤(b2)が、ポリオキシエチレン単位および/またはポリオキシプロピレン単位を含有するポリオキシアルキレングリコールのアルキルエーテルまたは脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセライド、脂肪酸エステル、脂肪酸アルカノールアミド、脂肪酸アミド、アルキルエーテル、アルキルアミンオキシド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル及びポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルからなる群から選ばれた少なくとも1種の非イオン系界面活性剤であることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の藻類の発生抑制処理方法
【請求項11】
前記藻類発生抑制剤の、前記非イオン界面活性剤(b2)は、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートであることを特徴とする請求項10に記載の藻類の発生抑制処理方法
【請求項12】
前記藻類発生抑制剤の、前記両イオン界面活性剤(b3)は、ベタイン系およびアミンオキサイド系からなる群から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の藻類の発生抑制処理方法
【請求項13】
前記藻類発生抑制剤の、前記両イオン界面活性剤(b3)は、ラウラミドプロピルジメチルアミンオキサイドであることを特徴とする請求項12に記載の藻類の発生抑制処理方法
【請求項14】
前記藻類発生抑制剤の、前記ケイ素含有化合物(a)としてオクタデシルジメチル(3-トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライド、および前記陽イオン界面活性剤(b1)としてヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライドを含有することを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の藻類の発生抑制処理方法
【請求項15】
前記藻類発生抑制剤の、前記ケイ素含有化合物(a)としてオクタデシルジメチル(3-トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライド、および前記非イオン界面活性剤(b2)としてポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートを含有することを特徴とする請求項1~4、10、11のいずれか1項に記載の藻類の発生抑制処理方法
【請求項16】
前記藻類発生抑制剤の、前記ケイ素含有化合物(a)としてオクタデシルジメチル(3-トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライド、および前記両イオン界面活性剤(b3)としてラウラミドプロピルジメチルアミンオキサイドを含有することを特徴とする請求項1~4、12、13のいずれか1項に記載の藻類の発生抑制処理方法
【請求項17】
前記長期にわたって水と接触する物品の表面に前記藻類発生抑制剤を塗布する前に、該物品の表面に、オゾン水、プラズマ又は電磁波照射の処理をする工程を含むことを特徴とする請求項1~16のいずれか1項に記載の藻類発生抑制処理方法。
【請求項18】
前記長期にわたって水と接触する物品の表面に前記藻類発生抑制剤を塗布した後に、該藻類発生抑制剤が該物品の表面に液状で存在する状態で、電磁波照射の処理をすることを特徴とする請求項1~17のいずれか1項に記載の藻類発生抑制処理方法。
【請求項19】
前記長期にわたって水と接触する物品が、水槽、貯水槽、空調設備、冷却水の給排水配管、又は浴槽の循環系統の配管であることを特徴とする請求項1~18のいずれか1項に記載の藻類発生抑制処理方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録


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