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腫瘍特異的プロモーターおよびその用途

国内特許コード P110002247
整理番号 S2009-0597-N0
掲載日 2011年4月8日
出願番号 特願2009-095888
公開番号 特開2010-246399
登録番号 特許第5494916号
出願日 平成21年4月10日(2009.4.10)
公開日 平成22年11月4日(2010.11.4)
登録日 平成26年3月14日(2014.3.14)
発明者
  • 清水 惠司
  • 八幡 俊男
出願人
  • 国立大学法人高知大学
発明の名称 腫瘍特異的プロモーターおよびその用途
発明の概要 【課題】レトロウイルスベクターを用いた悪性腫瘍を標的とした自殺遺伝子療法において有効に使用できる腫瘍特異的なプロモーター、特に脳腫瘍に特異的に、かつ高い活性を示すプロモーターを提供する。
【解決手段】腫瘍特異的プロモーターとして、特定の塩基配列または当該配列に相補する塩基配列に対してストリンジェントな条件でハイブリダイズする塩基配列を有し、且つ腫瘍特異的プロモーター活性を有するポリヌクレオチドを使用する。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要



近年、癌治療に関して外来遺伝子を細胞に導入して癌を治療する遺伝子治療が注目されている。癌に対する遺伝子治療としては、例えば、(1)癌遺伝子の働きを抑制するか、もしくは失活した癌抑制遺伝子を活性化する、いわゆる癌遺伝子・癌抑制遺伝子を標的とした遺伝子治療、(2)本来ヒト細胞中に存在しない薬剤代謝酵素遺伝子を癌細胞に導入し、次いでその酵素で活性化される癌治療用プロドラッグを投与することにより薬剤代謝酵素遺伝子が導入された細胞のみを死滅させる自殺遺伝子治療、(3)サイトカイン遺伝子などを細胞に導入してヒトが本来有する免疫機能を高めて癌を治療する免疫遺伝子治療、および(4)アデノウイルスの初期遺伝子であってアデノウイルスの増殖に必須の遺伝子であるE1AあるいはE1Bの上流に腫瘍特異的プロモーターを挿入して腫瘍細胞において特異的に増殖するオンコリイティックウイルスを構築して、このウイルスにより腫瘍細胞を特異的に殺傷する遺伝子治療などがある。





このような遺伝子治療においては、腫瘍細胞もしくは腫瘍組織において目的とする遺伝子を特異的に発現させることが、遺伝子治療の効率化および安全性の点から重要であり、現在、遺伝子治療が直面している課題の一つである。かかる腫瘍特異的な遺伝子発現を可能にする重要な鍵となるのが、導入遺伝子の発現を腫瘍特異的に制御するプロモーターの開発である。





腫瘍特異的なプロモーターとしては、α-フェトプロテインプロモーター、癌胎児性抗原(CEA)プロモーター、前立腺特異的抗原プロモーターなどが知られている。また自殺遺伝子治療に用いられる腫瘍特異的なプロモーターとしては、ヒトテロメラーゼ触媒性サブユニットプロモーター(特許文献1、非特許文献1~2)、ガストリン放出ペプチド(GRP)プロモーター(特許文献2、非特許文献3~4)、II型ヘキソキナーゼプロモーター(特許文献3、非特許文献5)等が知られている。





ところで、悪性グリオーマは、数十年間にもわたる精力的な新規治療法の開発をもってしても、顕著な治療成績の向上が得られていない難治性の脳腫瘍であり、従来より革新的な治療法の開発が望まれている。米国では、自殺遺伝子をコードするウイルスベクターを産生する細胞を患者の脳内に移植することで、この疾患に対する遺伝子治療が開始されたが、遺伝子導入効率の低さから十分な治療効果が得られていない(非特許文献6)。





このため、腫瘍特異性で且つプロモーター活性が高く、遺伝子治療に有効に用いることのできる腫瘍特異的プロモーターの開発、特に悪性グリオーマなどの脳腫瘍の治療に有効に用いることができる腫瘍特異的プロモーターの開発が望まれている。

産業上の利用分野



本発明は、腫瘍細胞もしくは腫瘍組織において腫瘍特異的に外来遺伝子の発現を可能にする腫瘍特異的プロモーターに関する。より詳細には、脳腫瘍細胞若しくは脳腫瘍組織において特異的に高いプロモーター活性を発揮し、腫瘍特異的な遺伝子発現による癌の遺伝子治療に広く利用することができる脳腫瘍特異的プロモーターに関する。





また本発明は当該プロモーターを、外来遺伝子の塩基配列(異種配列)に作動可能に連結した状態で含むウイルスベクターに関する。さらに本発明は、当該ウイルスベクターを用いた遺伝子治療技術(医薬組成物、治療方法)および遺伝子診断技術(診断用組成物、診断方法)に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
配列番号1に示す塩基配列を有し、且つ腫瘍特異的プロモーター活性を有するポリヌクレオチドからなる、腫瘍特異的プロモーター。

【請求項2】
上記配列番号1に示す塩基配列を有し、且つ腫瘍特異的プロモーター活性を有するポリヌクレオチドが、配列番号2に示す塩基配列において1~2578番目のいずれかの塩基から2832~2864番目のいずれかの塩基からなる領域の塩基配列からなる255bp~2864bpのポリヌクレオチドである、請求項1記載の腫瘍特異的プロモーター。

【請求項3】
請求項1または2腫瘍特異的プロモーターを、外来構造遺伝子の塩基配列に作動可能に連結した状態で含むウイルスベクター。

【請求項4】
上記外来構造遺伝子が、細胞に対して毒性を示すタンパク質をコードする遺伝子である、請求項に記載するウイルスベクター。

【請求項5】
上記外来構造遺伝子が、薬物を細胞に対して感受性にする遺伝子である、請求項に記載するウイルスベクター。

【請求項6】
上記薬物がガンシクロビルまたはアシクロビルであり、上記遺伝子がチミジンキナーゼである、請求項に記載するウイルスベクター。

【請求項7】
上記外来構造遺伝子がレポーター遺伝子である、請求項に記載するウイルスベクター。

【請求項8】
上記外来構造遺伝子が、蛍光性タンパク質、燐光性タンパク質、化学発光性タンパク質、または酵素活性を有するタンパク質をコードする遺伝子である、請求項に記載するウイルスベクター。

【請求項9】
請求項3乃至6のいずれかに記載するウイルスベクターを含む、腫瘍細胞を殺傷するための医薬組成物。

【請求項10】
請求項7または8に記載するウイルスベクターを含む、脳腫瘍を検出するための組成物。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
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