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超伝導回転機 コモンズ

国内特許コード P110002269
整理番号 S2009-0011-N0
掲載日 2011年4月11日
出願番号 特願2008-259347
公開番号 特開2010-093886
登録番号 特許第5446199号
出願日 平成20年10月6日(2008.10.6)
公開日 平成22年4月22日(2010.4.22)
登録日 平成26年1月10日(2014.1.10)
発明者
  • 岡 徹雄
出願人
  • 国立大学法人 新潟大学
発明の名称 超伝導回転機 コモンズ
発明の概要 【課題】寒剤を使用せずに冷凍機のみを使用して構成し、回転子を簡便に効率よく、高い信頼性をもって冷却することのできる超伝導回転機を提供する。
【解決手段】回転子12と回転子12を冷却する冷凍機14とを備え、回転子12と冷凍機14は、共通の中心軸1を有し中心軸1を中心に一体に回転するように構成した。冷凍機14は、回転子12を冷却する冷凍部15と、伝熱部16を介して冷凍部15を冷却する駆動部18と、駆動部18に冷媒を圧縮して供給する圧縮部19a,19bとを備え、回転子12と冷凍部15は、真空断熱構造を有する本体10の内部に収容されるととともに、伝熱部16は、本体10に設けられた封止軸受17を通じて本体10の外部に通じ、駆動部18と前記圧縮部19a,19bは、本体10の外部に配置した。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要



高温超伝導材料の研究開発の進展にともない、これを利用した回転機が研究開発されている。高温超伝導には線材による超伝導コイル(電磁石)のみならず、超伝導バルクという塊状の永久磁石のように利用される磁石も開発されている。これらは回転界磁方式のブラシレスモータであって、回転子に超伝導コイルや超伝導バルクを利用してその優秀な超伝導特性や磁石性能を利用するものである。これらの部位を超伝導状態に保つためには、界磁のみならず、超伝導コイルによる固定電機子も冷却する場合がある(非特許文献1)。





一方、交流モータの回転子の一部を超伝導化して、超伝導モータを構成する研究も進められており、その小型で優秀な性能が注目される(非特許文献2)。ここでも高温超導材料を使った回転子開発の例があり、これらの冷却技術が必要である。





高温超伝導材料の冷却技術としては、ボイスコイル型のリニア振動器による圧縮機が知られている(特許文献1)。これは回転型のモータではなくリニア駆動のスターリングサイクル(ST)パルス管冷凍機として利用される。駆動の際の軸の移動方向を対向する圧縮機で同期して反対方向とすることで、圧縮の効率と静粛性、振動低減の効果を得ている。小型軽量に構成できるため、圧縮機ならびに冷凍機部分の双方を容易に回転させることができるという利点を有する。





超伝導回転機の実現に必要な低温を得るための一般的な方法は、回転機全体を液体窒素などの寒剤に漬けることである(特許文献2)。しかし、この方法は、(1)温度が液体以下にできない、(2)軸受が冷えて潤滑性を失い、長時間運転での信頼性に欠ける、(3)軸からの熱侵入が大きく、冷媒の消費がはげしいためコスト高となる、という問題点があった。





そこで、回転子の軸の内部に冷媒の通路を設け、ポンプで加圧して超伝導コイルに送り込んで冷却する方法が提案されている(特許文献3)。ここでは、軸内部の回転する配管に外部の回転しないタンクから低温の液体を供給する必要があり、冷媒ガスの遮断、断熱などに複雑かつ、長期信頼性のない構造をとらざるを得ない。低温部分が回転部品の領域外にまで及ぶことに基本的な問題があり、(1)回転軸からの熱侵入があり、断熱構造の効率が悪い、(2)回転軸内部の構造が複雑で高コスト、あるいは信頼性にかける、(3)回転部での封止の不完全性のためガス漏れがおこりやすく信頼性安全性にかける、(4)液体の供給ばらつきによって回転体としての偏心が起こりやすく品質に欠ける、という問題点があった。





また、超伝導体を内包する回転子を直接冷却する方法、液体窒素などの液体の寒剤に代わって冷凍機を積極的に利用して寒剤を固体にまで冷却する方式の超伝導回転機が開示されている(特許文献4)。そして、その第3実施形態には、回転子内部に装填した液体窒素を冷凍機で直接固化する構造が示される。しかしながらこの場合も、回転子を冷却するための直接の伝熱ではないため、(1)寒剤の封止が極端に困難で高コストで信頼性に欠ける、(2)回転軸方向の断熱構造が複雑になるため大型で高価である、(3)寒剤の固化による体積変化や偏りが起こり、偏心が起こって回転が安定しない、(4)冷凍機の冷凍部は固体寒剤との接触が不安定で、回転子の温度が安定せず信頼性に欠ける、という問題点がある。

【特許文献1】

開2006-122785号公報

【特許文献2】

開平6-165478号公報

【特許文献3】

開2005-224022号公報

【特許文献4】

開2005-237060号公報

【非特許文献1】

里他「高温超伝導線材を用いたモータの開発」第76回2007年度春季低温工学・超電導学会 講演番号 1A-a06、講演概要集p6.

【非特許文献2】

村他「MOCVD-YBCO線材を適用した高温超伝導かご形誘導/同期モータの基礎特性」第76回2007年度春季低温工学・超電導学会 講演番号 1A-a07、講演概要集p7.

産業上の利用分野



本発明は、超伝導状態を利用して構成される超伝導回転機に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
回転子とこの回転子を冷却する冷凍機とを備え、前記回転子と前記冷凍機は、共通の中心軸を有しこの中心軸を中心に一体に回転するように構成され、前記冷凍機は、前記回転子を冷却する冷凍部と、伝熱部を介して前記冷凍部を冷却する駆動部と、この駆動部に冷媒を圧縮して供給する圧縮部とを備え、前記回転子と前記冷凍部は、真空断熱構造を有する本体の内部に収容されるととともに、前記伝熱部は、前記本体に設けられた封止軸受を通じて前記本体の外部に通じ、前記駆動部と前記圧縮部は、前記本体の外部に配置されたことを特徴とする超導回転機。

【請求項2】
前記圧縮部を2つ備え、前記圧縮部は、それぞれ前記中心軸の方向と一致した方向に往復運動をするボイスコイルモータを有するとともに、それぞれの前記ボイスコイルモータの往復運動が相互に反対向きに同期するように構成されたことを特徴とする請求項1記載の超伝導回転機。

【請求項3】
磁気カップリングを備え、前記回転子の回転力が前記磁気カップリングを介して前記本体の外部に取り出されるように構成されたことを特徴とする請求項2記載の超導回転機。

【請求項4】
前記回転子は、超伝導線材を備え、この超伝導線材に超伝導導体、高温超伝導電流リード、導線が順に接続され、前記超伝導導体と前記高温超伝導電流リードは、前記本体の内部に収容されるとともに、前記導線は、前記本体に設けられた封止軸受を通じて前記本体の外部に通じて回転子用回転給電機に接続されたことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項記載の超伝導回転機。

【請求項5】
前記回転子にトルクチューブが接続され、このトルクチューブに断熱性チューブ、伝達チューブが順に接続され、前記トルクチューブと前記断熱性チューブは、前記本体の内部に収容されるとともに、前記伝達チューブは、前記本体に設けられた封止軸受を通じて前記本体の外部に通じ、前記回転子の回転力が前記トルクチューブ、前記断熱性チューブ、前記伝達チューブを介して前記本体の外部に取り出されるように構成されたことを特徴とする請求項1、2、4のいずれか1項記載の超伝導回転機。

【請求項6】
前記回転子の前記中心軸に垂直な面に対向して電機子が配置され、この電機子から前記回転子に前記中心軸に垂直な面内において回転磁場が印加されるように構成されたことを特徴とする請求項1、2、4のいずれか1項記載の超伝導回転機。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
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