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網状生体電極アレイ

国内特許コード P110002277
整理番号 S2009-0967-N0
掲載日 2011年4月11日
出願番号 特願2009-178454
公開番号 特開2011-030678
登録番号 特許第5431057号
出願日 平成21年7月30日(2009.7.30)
公開日 平成23年2月17日(2011.2.17)
登録日 平成25年12月13日(2013.12.13)
発明者
  • 長谷川 功
  • 鈴木 隆文
出願人
  • 国立大学法人 新潟大学
発明の名称 網状生体電極アレイ
発明の概要 【課題】脳などの生体の複雑な形状に対して良好にフィットする電極アレイを提供する。
【解決手段】
複数の空隙が形成された網状のフレキシブル基板と、前記網状のフレキシブル基板上に互いに間隔を存して配置された複数の電極と、各電極に接続され、前記網状のフレキシブル基板に沿って延びる複数の配線と、を備えた網状生体電極アレイ。
【選択図】図3
従来技術、競合技術の概要


てんかんの焦点診断や脳外科手術中の機能モニタリング、さらに深部脳刺激による治療や神経補綴まで、神経生理学的計測用の多点電極の医療・リハビリ・実験科学の分野における用途は幅広い。特に、柔軟で神経組織に優しく、安定的に記録・刺激可能な生体電極アレイに対する需要は高い。



従来の生体電極アレイとしては、平面状のシリコン樹脂のシート上に金属電極が配されている硬膜下多点電極が広く用いられている。しかしながら、平面状の素材で脳や脊髄などの生体組織の広範囲を覆おうとしても、複雑な形状で、かつ曲率の大きい脳などの組織に対して、電極シート全体が完全に安定に接触を維持することは難しく、シートの縁近くに配された電極が生体から離れて浮き上がってしまう現象が不可避であった。このため、電極と組織の密着した接触がすべての電極において完全に安定的には得られず、長期留置して記録や刺激を行う妨げとなっていた。



また、ブレインマシンインタフェース(BMI)システムにおいて使用者の意図を抽出するための信号として皮質脳波(Electrocorticogram: ECoG)が注目されている。通常の脳波に比べて空間的解像度が高いこと、そして刺入型電極によって計測される皮質内神経信号と比較して、情報量は少ないものの、侵襲性が低く、しかも長期間の安定記録が可能であることがその理由である。ECoG信号と皮質内信号の詳細な関係を知ることができれば、ECoG信号からの意図推定の精度を高めることができると考えられる。つまりECoG信号から皮質内神経信号を推定する逆問題の解を得ることによって、ECoGベースのBMIシステムの性能向上に寄与することとなる。そのためには皮質内の様々な深さでの神経信号(スパイクあるいはLocal Field Potential)と、脳表での皮質脳波(ECoG)と、を多チャンネルで同時計測する神経電極が有用となる。



非特許文献1にはフレキシブルなフィンガータイプの生体電極アレイが開示されている。しかしながら、複数の電極が配置された各フィンガーは、柔軟であるが故に先端がばらけてしまいがちであり、装着時に隣接するフィンガー同士の位置関係がずれるおそれがあり(結果として電極の位置がずれる)、安定した記録・刺激に影響を及ぼすおそれがある。フィンガータイプの電極アレイでは、各フィンガーの先端が自由端であるため、複雑な曲面の凹凸に適合しすぎると、フィンガーの先端側にある電極間のズレが大きくなって、電極の位置をひとつひとつ確認するのが難しくなることがあり得る。さらに、非特許文献1には、ECoG信号と皮質内信号の同時計測という着眼はない。

産業上の利用分野


本発明は、生体電極アレイに係り、詳しくは、生体を対象として電気記録または電気刺激等を行うための生体電極アレイに関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
外縁で囲まれた領域に形成された複数の空隙と、各空隙の周囲の帯状部と、からなり、前記外縁で囲まれた領域の面積の30%以上が前記複数の空隙によって占められている、網状のフレキシブル基板と、
前記網状のフレキシブル基板上に互いに間隔を存して配置された複数の電極であって、各空隙の周囲の帯状部には当該1つの空隙を取り囲むように2個以上の電極が配置されている、複数の電極、と、
各電極に接続され、前記網状のフレキシブル基板に沿って延びる複数の配線と、
を備えた網状生体電極アレイ。

【請求項2】
前記網状のフレキシブル基板は、外縁を規定する外側帯状部と、外側帯状部に囲まれた領域で経緯方向に延出する複数の内側帯状部と、から格子状に形成されており、前記複数の空隙は、内側帯状部で囲まれた領域および内側帯状部と外側帯状部で囲まれた領域から形成されており、
前記複数の内側帯状部の各交差部に電極が配置されている、
請求項1に記載の網状生体電極アレイ。

【請求項3】
前記内側帯状部では1本の配線が延びており、前記外側帯状部では複数本の配線が並行状に延びている、
請求項2に記載の網状生体電極アレイ。

【請求項4】
各空隙は微小刺入型プローブの挿入を許容する寸法を備えている、請求項1乃至3いずれかに記載の網状生体電極アレイ。

【請求項5】
前記微小刺入型プローブは、微小刺入型電極、多数の微小刺入型電極のセットからなる剣山電極、微小物質注入用カニューレ、光ファイバー、微小透析用プローブ、から選択される、請求項4に記載の網状生体電極アレイ。

【請求項6】
外縁で囲まれた領域に形成された複数の空隙と、各空隙の周囲の帯状部と、からなり、前記外縁で囲まれた領域の面積の30%以上が前記複数の空隙によって占められており、各空隙は皮質内信号計測用の微小刺入型電極の挿入を許容する寸法を備えている、網状のフレキシブル基板と、
前記網状のフレキシブル基板上に互いに間隔を存して配置された皮質脳波計測用の複数の電極であって、各空隙の周囲の帯状部には当該1つの空隙を取り囲むように2個以上の電極が配置されている、複数の電極、と、
各皮質脳波計測用電極に接続され、前記網状のフレキシブル基板に沿って延びる複数の配線と、
を備えた皮質内信号と皮質脳波の同時計測のための網状生体電極アレイ。

【請求項7】
各空隙の寸法は、直径0.3mmの正円を受け入れ可能な寸法である、請求項1乃至6いずれかに記載の網状生体電極アレイ。

【請求項8】
各空隙の寸法は、直径0.5mmの正円を受け入れ可能な寸法である、請求項1乃至7いずれかに記載の網状生体電極アレイ。
国際特許分類(IPC)
Fターム
  • 4C127LL07
  • 4C127LL08
  • 4C127LL18
  • 4C127LL21
画像

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JP2009178454thum.jpg
出願権利状態 登録
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