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バイオマスの前処理方法 新技術説明会

国内特許コード P110002304
整理番号 2010-019
掲載日 2011年4月12日
出願番号 特願2010-235045
公開番号 特開2012-086154
登録番号 特許第5874993号
出願日 平成22年10月20日(2010.10.20)
公開日 平成24年5月10日(2012.5.10)
登録日 平成28年1月29日(2016.1.29)
発明者
  • 仁宮 一章
  • 高橋 憲司
  • 清水 宣明
出願人
  • 国立大学法人金沢大学
発明の名称 バイオマスの前処理方法 新技術説明会
発明の概要 【課題】 木質バイオマスの前処理後の糖化反応促進効果を飛躍的に高めることができ、リグノセルロース系バイオマス等の木質系バイオマスを十分に有効利用し得る新規なバイオマスの前処理方法を提供する。
【解決手段】 木質系バイオマスをイオン液体に浸漬する工程と、イオン液体に浸漬された木質系バイオマスに対し超音波照射による前処理を行う工程と、前処理後の木質系バイオマスからイオン液体を取り除く工程とを有する。木質系バイオマスはリグノセルロース系バイオマスである。前処理を行う工程は室温で行う。
【選択図】 図4
従来技術、競合技術の概要


近年、カーボンニュートラルな資源であるリグノセルロース系バイオマスから糖化酵素反応により糖を取り出し、その糖からエタノールを微生物発酵により生産するという、いわゆるバイオエタノール生産が期待されている。特に、前記バイオエタノール原料としては、ケナフが注目されており、その利用法が検討されている。ケナフは、暖地型一年草植物であり、生育が早く、広範囲の気候・土壌で生育する。



ところで、前記ケナフは、靱皮部と芯部とからなり、前者はリグニン含有量が少なく製紙原料等に使用されるが、後者はリグニン含有量が多いリグノセルロース系バイオマスであり、これを有効利用するには課題が多い。リグノセルロース系バイオマスの主成分は、セルロースやヘミセルロース等の糖成分と、リグニンからなるものであり、セルロースの構成単糖であるグルコースは、酵母によるエタノール発酵を行う際の原料となるが、セルロース・ヘミセルロース繊維を取り巻くリグニン構造や、セルロース繊維同士の水素結合による結晶化が、糖化酵素によるセルロース糖化反応の障壁となっている。



したがって、リグノセルロース系バイオマスを効率的に糖化するには、セルロース繊維を覆っているリグニン構造の緩和、セルロースやヘミセルロースの非結晶化が進むような糖化前処理が必要となり、リグノセルロース系バイオマスの糖化前処理に関する検討が各方面で進められている。



具体的には、バイオマスを水溶液中に懸濁させて超音波を照射する方法(特許文献1等を参照)や、バイオマスをイオン液体に溶解させ加熱することで後の糖化反応を促進する方法(特許文献2や特許文献3等を参照)等が既に提案されている。



例えば、特許文献1には、バイオマスをアンモニアを含む水溶液と接触させ(ステップa)、得られた生成物を発酵性糖を生成せしめるのに適切な条件下で糖化酵素コンソーシアムと接触させ(ステップb)、さらに適切な発酵条件下で適切な生体触媒と接触させてエタノールを生成せしめる(ステップc)ことを含んでなるエタノールの製造方法が開示されている。特許文献1には、ステップaの前または間等に、超音波等のエネルギーを適用することも記載されている。



一方、特許文献2には、セルロース含有材料の処理方法であって、前記セルロース含有材料と疎水性イオン液体とを、前記セルロース含有材料中に前記疎水性イオン液体を浸透させるように接触させる工程を備える処理方法が開示されており、特許文献3には、木質系バイオマスをイオン液体に混合することで、主として当該木質系バイオマス由来のセルロース及び/又はヘミセルロースを当該イオン液体に溶解させる工程と、当該イオン液体から残査成分を分離する工程とを含む木質系バイオマスの処理方法が開示されている。

産業上の利用分野


本発明は、木質バイオマスを糖化、発酵する際の前処理方法に関するものであり、イオン液体と超音波照射とを組み合わせた新規な前処理方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
木質系バイオマスを1-エチル-3-メチルイミダゾリウムクロライド、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムジエチルホスフェート、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムクロライドから選択される少なくとも1種からなるイオン液体に浸漬し、前記イオン液体に浸漬された木質系バイオマスに対し連続して15分以上の超音波照射による前処理を行い、前記前処理後の木質系バイオマスから前記イオン液体を取り除くことで、その後の糖化反応を促進させることを特徴とするバイオマスの前処理方法。

【請求項2】
前記超音波照射は、加熱をせずに室温で最大120分間照射することを特徴とする請求項1記載のバイオマスの前処理方法。

【請求項3】
前記木質バイオマスは、ケナフであり、前記イオン液体は、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムジエチルホスフェートであることを特徴とする請求項1または2記載のバイオマスの前処理方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
(有)金沢大学ティ・エル・オーは、金沢大学の研究者の出願特許を産業界へ技術移転することを主目的として、金沢大学の教官の出資により設立された技術移転機関です。
ご興味のある方は、下記「問合せ先」へ整理番号と共にご連絡願います。
なお、既に活用のお申し込み・お打合わせ等の段階に入っている場合もございますので、予めご承知おきください。


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