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神経細胞新生促進組成物

国内特許コード P110002306
整理番号 2010-021
掲載日 2011年4月12日
出願番号 特願2010-254320
公開番号 特開2012-102067
登録番号 特許第5789849号
出願日 平成22年11月12日(2010.11.12)
公開日 平成24年5月31日(2012.5.31)
登録日 平成27年8月14日(2015.8.14)
発明者
  • 米田 幸雄
  • 寳田 剛志
  • 川越 博文
出願人
  • 国立大学法人金沢大学
発明の名称 神経細胞新生促進組成物
発明の概要 【課題】神経細胞への分化促進効果並びにアストログリア細胞への分化抑制効果を有する組成物を提供することを解決すべき課題とした。
【解決手段】本発明者らは、「神経系前駆細胞をニコチン存在下で培養すると、神経細胞への分化が促進されると共にアストログリア細胞への分化が抑制されること」を見出したことを基にして、ニコチンを含む神経細胞新生促進組成物を完成した。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


神経細胞は、生体において分裂能を持たない組織であるため、障害を受けると長期にわたってその障害が持続する。一方、末梢神経は再生能を有しているが、再生には数ヶ月から1年以上の時間を有する。さらに、再生に長期間を要するために、その間に神経細胞が死滅し、機能回復に至らない場合がある。
この回復期にアストログリア細胞と呼ばれる神経系細胞が反応性アストログリア細胞という増殖盛んな細胞に変化し、組織内にグリア瘢痕を形成する。該グリア瘢痕が、障害となって再生神経軸索の再投射を妨げる。従って、グリア瘢痕形成を阻害できる新規な薬剤の開発が望まれている(参照:特許文献1)。



本発明者の一人は、神経細胞新生促進作用を有する各種天然由来成分について鋭意研究したところ、茶成分であるテアニンが優れた神経細胞新生促進作用を有することを見出している(参照:特許文献2)。
しかしながら、テアニンとニコチンは明らかに構造が異なるものであり、本出願の発明とは明らかに異なる。



一方、ニコチンを用いた神経成長因子生合成促進剤が報告されている。
特開平5-201860(特許文献3)は、「ニコチンを有効成分とする神経成長因子生合成促進剤」を開示している。
本公報では、「ニコチンを曝露するとアストログリア細胞における神経栄養因子NGFの産生が促進されること」を報告している。しかし、NGFは神経細胞の成長と成熟を促進する効果を持つので、ニコチン投与に伴ってアストログリア細胞のNGF産生が亢進して、その結果周辺に存在する神経細胞が保護される可能性のみを提唱している。



神経幹細胞は、神経系前駆細胞を経て神経細胞に分化されるか、又はグリア前駆細胞を経てアストログリア細胞若しくはオリゴデンドログリア細胞に分化する。胎児の神経幹細胞は約50%の確率で神経細胞又はグリア細胞に分化する。一方、成人の神経幹細胞は、ほぼ全てがグリア細胞に分化する。よって、グリア細胞への分化を抑制して、さらに神経細胞への分化を促進する成分は、老化予防作用や中枢神経系に関する疾病の予防や治療に期待できる。
また、アルツハイマー病、パーキンソン病等に代表される神経変性疾患は、神経の欠落を来す重大な疾患である。しかし、現在でも有効な治療剤が存在しない。さらに、統合失調症やうつ病に代表される精神疾患では、神経細胞の脱落は見られないが、神経細胞の機能異常が観察される。しかし、現在使用される治療薬剤には多くの副作用が報告されている。



以上の現状により、神経細胞への分化促進効果並びにアストログリア細胞への分化抑制効果を有する神経精神疾患治療剤の開発が望まれている。

産業上の利用分野


本発明は、ニコチンを含む神経細胞新生促進組成物に関する。より詳しくは、該組成物は、神経細胞への分化促進効果並びにアストログリア細胞の分化抑制効果を有する。

特許請求の範囲 【請求項1】
ニコチンを有効成分とし、神経系前駆細胞の培養時に添加される、神経系前駆細胞から神経細胞への分化を増強するための神経細胞新生促進組成物。

【請求項2】
アストログリア細胞への分化能を抑制することを特徴とする請求項1に記載の神経細胞新生促進組成物。

【請求項3】
神経系前駆細胞の細胞死を誘導しないことを特徴とする請求項1又は2に記載の神経細胞新生促進組成物。

【請求項4】
神経系前駆細胞の増殖能を抑制することを特徴とする請求1~のいずれか1に記載の神経細胞新生促進組成物。

【請求項5】
ニコチンの存在下で神経系前駆細胞を培養することを含む、神経系前駆細胞から神経細胞を分化させる方法。
産業区分
  • 高分子化合物
  • 薬品
  • 微生物工業
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
(有)金沢大学ティ・エル・オーは、金沢大学の研究者の出願特許を産業界へ技術移転することを主目的として、金沢大学の教官の出資により設立された技術移転機関です。
ご興味のある方は、下記「問合せ先」へ整理番号と共にご連絡願います。
なお、既に活用のお申し込み・お打合わせ等の段階に入っている場合もございますので、予めご承知おきください。


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