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薄膜太陽電池の評価方法、評価装置および製造方法、並びに透明導電膜電極における直列抵抗の評価方法および評価装置

国内特許コード P110002353
整理番号 S2009-0901-N0
掲載日 2011年4月13日
出願番号 特願2009-181855
公開番号 特開2011-035272
登録番号 特許第5288557号
出願日 平成21年8月4日(2009.8.4)
公開日 平成23年2月17日(2011.2.17)
登録日 平成25年6月14日(2013.6.14)
発明者
  • 冬木 隆
  • 谷 あゆみ
出願人
  • 国立大学法人 奈良先端科学技術大学院大学
発明の名称 薄膜太陽電池の評価方法、評価装置および製造方法、並びに透明導電膜電極における直列抵抗の評価方法および評価装置
発明の概要

【課題】薄膜太陽電池の直列抵抗成分を評価することが可能な評価方法および評価装置を実現すること。
【解決手段】薄膜太陽電池7の性能評価を行う薄膜太陽電池7の評価方法であって、薄膜太陽電池7を構成する薄膜太陽電池素子に対して、順方向に直流電流を導入する電流導入工程と、薄膜太陽電池素子から生じる光の発光強度を測定する発光強度測定工程と、発光強度について、薄膜太陽電池素子の横方向の距離に対する変化量を算出する変化量算出工程とを含む。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


近年、薄膜太陽電池は、大面積・低コストの太陽電池が実現できる次世代素子として期待されており、さらなる普及に向けて、薄膜太陽電池の変換効率を向上させる技術の開発が進められている。



一般的に、太陽電池の変換効率を向上させるためには、太陽光を受光し発電する半導体層および半導体層で発生した電流が流れる電極(特に直列抵抗成分)の性能を主に考慮する必要がある。例えば、より多くの太陽光を受光できる半導体層、より効率的に電流を発生させることができる半導体層、エネルギーの損失が少ない(抵抗値が低い)直列抵抗成分を有する電極の素材や形状の設計など観点から開発が進められている。



ここで、薄膜太陽電池の基本的な構造について図2(a)を用いて説明する。図2(a)は、スーパーストレイト型の薄膜太陽電池の構造の一例を示す模式図である。図示のように、薄膜太陽電池7では、光電変換層である半導体層33が、ガラス基板31および上部透明導電膜電極32を透過した太陽光36を受光する。半導体層33で発生した電流(図中、白矢印A)は、下部金属電極34および上部透明導電膜電極32を介して取り出される(図中、黒矢印A’)。



このように、上部透明導電膜電極32は、半導体層33で発生した電流を流すだけではなく、太陽光を透過するものでなければならい。太陽光を効率的に透過させるためには、上部透明導電膜電極32は、太陽光が透過する透明な素材で構成され、かつ、その形状を可能な限り薄くしなければならない。そのため、上部透明導電膜電極32は、素材や形状の設計の面で制限されることになり、その結果、金属などで構成される下部電極に比べて、抵抗値が大きくなってしまう。



つまり、薄膜太陽電池の場合、従来の結晶系の太陽電池に比べて、その構造上の理由により、電極の直列抵抗成分が薄膜太陽電池の発電効率に与える影響が大きくなる。それゆえ、薄膜太陽電池の開発では、透明導電膜電極の直列抵抗成分を正確に把握し評価することが重要になってくる。



従来、透明導電膜電極の直列抵抗成分を評価する様々な技術としては、例えば、薄膜太陽電池素子の製造途中において、ガラス基板に透明導電膜電極を堆積した状態で、透明導電膜電極の抵抗を直接測定して評価する手法などがある。



また、薄膜太陽電池素子ではなく、結晶系素子の直列抵抗成分の評価技術として、非特許文献1の技術が報告されている。本非特許文献1には、単結晶シリコン素子に電圧を印加し、素子から発光される光の強度と、その強度を電圧に対して微分した値とを解析して、直列抵抗の抵抗値を算出する方法が開示されている。

産業上の利用分野


本発明は、薄膜太陽電池の性能を評価する評価方法および評価装置に関し、特に、薄膜太陽電池の直列抵抗を評価するための評価方法および評価装置に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
薄膜太陽電池の性能評価を行う薄膜太陽電池の評価方法であって、
上記薄膜太陽電池を構成する薄膜太陽電池素子に対して、順方向に直流電流を導入する電流導入工程と、
上記電流導入工程によって、上記薄膜太陽電池素子から生じる光の発光強度を測定する発光強度測定工程と、
上記発光強度測定工程によって測定された上記発光強度について、上記薄膜太陽電池素子の横方向の距離に対する変化量を算出する変化量算出工程とを含むことを特徴とする評価方法。

【請求項2】
さらに、上記変化量算出工程において算出した変化量が所定の値より大きい場合には、直列抵抗値が大きいと判定し、所定の値より小さい場合には直列抵抗値が小さいと判定する抵抗値判定工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の評価方法。

【請求項3】
さらに、上記変化量算出工程において算出した変化量に基づいて、上記薄膜太陽電池の直列抵抗値を算出する抵抗値算出工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の評価方法。

【請求項4】
上記電流導入工程において、直流電流の電流値を任意に設定した複数の所定の電流値にて、薄膜太陽電池素子に対して、順方向に直流電流を導入し、
上記発光強度測定工程において、上記複数の所定の電流値に対応する発光強度をそれぞれ測定し、
上記変化量算出工程において、測定された各発光強度について、上記薄膜太陽電池素子の横方向の距離に対する変化量をそれぞれ算出し、
さらに、得られた複数の算出結果について、変化量が実質的にゼロであるかどうかを判断し、実質的にゼロと判断した変化量に対応する電流値を特定する電流値特定工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の評価方法。

【請求項5】
さらに、上記電流値特定工程によって、特定された電流値の中から、最も大きい電流値を上記薄膜太陽電池素子の作動電流の電流値として決定する作動電流決定工程を含むことを特徴とする請求項4に記載の評価方法。

【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載の評価方法を用いて、薄膜太陽電池素子における透明導電膜電極の直列抵抗を評価する透明導電膜電極における直列抵抗の評価方法。

【請求項7】
薄膜太陽電池の性能評価を行う薄膜太陽電池の評価装置であって、
上記薄膜太陽電池を構成する薄膜太陽電池素子に対して、順方向に直流電流を導入する電流導入手段と、
上記電流導入手段が導入した直流電流によって、上記薄膜太陽電池素子から生じる光の発光強度を測定する発光強度測定手段と、
上記発光強度測定手段が測定した上記発光強度について、上記薄膜太陽電池素子の横方向の距離に対する変化量を算出する変化量算出手段とを備えることを特徴とする評価装置。

【請求項8】
さらに、上記変化量算出手段が算出した変化量が所定の値より大きい場合には、直列抵抗値が大きいと判定し、所定の値より小さい場合には直列抵抗値が小さいと判定する抵抗値判定手段を備えることを特徴とする請求項7に記載の評価装置。

【請求項9】
さらに、上記変化量算出手段が算出した変化量に基づいて、上記薄膜太陽電池の直列抵抗値を算出する抵抗値算出手段を備えることを特徴とする請求項7に記載の評価装置。

【請求項10】
上記電流導入手段は、直流電流の電流値を任意に設定した複数の所定の電流値にて、薄膜太陽電池素子に対して、順方向に直流電流を導入するものであり、
上記発光強度測定手段は、上記複数の所定の電流値に対応する発光強度をそれぞれ測定するものであり、
上記変化量算出手段は、上記発光強度測定手段が測定した各発光強度について、上記薄膜太陽電池素子の横方向の距離に対する変化量をそれぞれ算出するものであり、
さらに、得られた複数の算出結果について、変化量が実質的にゼロであるかどうかを判断し、実質的にゼロと判断した変化量に対応する電流値を特定する電流値特定手段を備えることを特徴とする請求項7に記載の評価装置。

【請求項11】
さらに、上記電流値特定手段が特定した電流値の中から、最も大きい電流値を上記薄膜太陽電池素子の作動電流の電流値として決定する作動電流決定手段を備えることを特徴とする請求項10に記載の評価装置。

【請求項12】
請求項7~11のいずれか1項に記載の評価装置を備え、さらに当該評価装置の結果に基づき、透明導電膜電極における直列抵抗を評価する評価手段を備えることを特徴とする透明導電膜電極における直列抵抗の評価装置。

【請求項13】
請求項1~5のいずれか1項に記載の薄膜太陽電池の評価方法を一工程として含むことを特徴とする薄膜太陽電池の製造方法。
産業区分
  • 固体素子
  • 太陽熱利用
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中
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