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高分子タンニンゲルの製造方法 実績あり

国内特許コード P110002391
整理番号 07-251
掲載日 2011年4月15日
出願番号 特願2007-134407
公開番号 特開2008-285458
登録番号 特許第5344515号
出願日 平成19年5月21日(2007.5.21)
公開日 平成20年11月27日(2008.11.27)
登録日 平成25年8月23日(2013.8.23)
発明者
  • 門川 淳一
  • 松尾 友明
出願人
  • 国立大学法人 鹿児島大学
発明の名称 高分子タンニンゲルの製造方法 実績あり
発明の概要

【課題】多量の無機塩や架橋剤を用いずに高分子タンニンゲルを製造する方法を提供する。
【解決手段】高分子タンニン水溶液を過酸化水素及び金属ポルフィリン錯体で処理することを特徴とする高分子タンニンゲルの製造方法;並びに前記方法によって得られるゲル。
【選択図】なし

従来技術、競合技術の概要


現在、プラスチック等の有機材料の多くは石油などの化石資源を原料に製造されているが、その供給量には限りがある。このため、化石資源に代わる有機資源として天然高分子の利用が期待されている。



タンニンは、植物の幹、皮、葉、実等から抽出される天然物であり、一般に皮なめし剤として用いられている環境に優しい物質である。タンニンには、ピロガロール系の加水分解型タンニンとカテコール系の縮合型タンニンがある。加水分解型タンニンは比較的低分子であることも手伝って、漢方薬など多くの植物材料から単離、同定が進み、基礎的な研究がほとんどこの型のタンニンだけを用いてなされていた。一方、縮合型タンニンは明確には同定されていなかった。縮合型タンニンは植物の樹皮や渋柿等に含まれ、抗酸化性やラジカル消去能を持ち、重金属と結合するなどの機能を有している。次式:



【化学式1】


に例示するように縮合型タンニンは、ポリフェノールの一種であるカテキン類が互いにC-C結合で結ばれ、酸や酸素によってこの縮合が更に進行した高分子構造を有している。しかし、水への溶解性や強度のなさから用途が限られており、ほとんどが未利用資源となっている。このため、これを材料の素材として有効利用できれば、有用な資源となると考えられ、すでにホウ酸塩、リン酸塩等とアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩とを用いたゲル化(特許文献1)、架橋剤を用いての化学的架橋によるゲル化(非特許文献1)が報告されている。しかし、この場合、ゲル化のために多量の無機塩や架橋剤を用いなければならず、他の架橋方法によるゲル化が望ましい。ここで高分子タンニンは一種のポリフェノールであるので、酸化還元酵素による架橋反応が可能と考えられるが、高分子タンニンは強力なタンパク質凝集作用を持つために酵素との反応を阻害してしまう(例えば、非特許文献2)。



金属ポルフィリン錯体は、従来より酸化反応触媒として用いられており、例えば特許文献2には、ヒドロキノン等のフェノール類を、金属ポルフィリン錯体の存在下、酸化剤で酸化してp-ベンゾキノン類を製造する方法が開示されている。また、鉄-プロトポルフィリン錯体は、過酸化水素存在下、酵素類似の酸化還元反応を触媒し、フェノール類の酸化重合などに用いられている(非特許文献3及び4)。



しかしながら、金属ポルフィリン錯体を高分子タンニンの架橋反応の触媒に用いることは報告されていない。




【特許文献1】国際公開第2006/085541号パンフレット

【特許文献2】特開平9-176082号公報

【非特許文献1】Y. Nakano, K. Takeshita, T. Tsutsumi, Wat. Res., 2001, 35, 496-500

【非特許文献2】農業および園芸、第75巻、第1号(2000年)第3~13頁、果実のタンニンと関連化合物の化学と利用[1]

【非特許文献3】M. Akita, et al., Biotechnol. Lett., 2001, 23, 1827-1831

【非特許文献4】J.A. Akkara et al., Macromolecules, 2000, 33, 2377-2382

産業上の利用分野


本発明は、酵素類似反応を用いる高分子タンニンゲルの製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
高分子タンニン濃度が30~50重量%である高分子タンニン水溶液を過酸化水素及び金属ポルフィリン錯体で処理することを特徴とする高分子タンニンゲルの製造方法。

【請求項2】
高分子タンニンが縮合型タンニンである請求項1記載の方法。

【請求項3】
縮合型タンニンがカキタンニンである請求項2記載の方法。

【請求項4】
金属ポルフィリン錯体が鉄-プロトポルフィリン錯体である請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
産業区分
  • 有機化合物
  • 高分子化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
鹿児島TLOでは鹿児島大学、鹿屋体育大学から特許に関する技術移転を受託しています。
上記の特許・技術に興味を持たれた方はお問合せ下さい。


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