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アリルシラン類の製造方法

国内特許コード P110002495
整理番号 S2010-1102-N0
掲載日 2011年4月27日
出願番号 特願2011-015146
公開番号 特開2012-153663
登録番号 特許第5627483号
出願日 平成23年1月27日(2011.1.27)
公開日 平成24年8月16日(2012.8.16)
登録日 平成26年10月10日(2014.10.10)
発明者
  • 大洞 康嗣
  • 中井 俊志
出願人
  • 学校法人 関西大学
発明の名称 アリルシラン類の製造方法
発明の概要 【課題】本願発明は、単純アルケンとジシランからアリルシラン類を製造することができる方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本願発明は、単純アルケンである1-アルケンおよびジシランをトリフルオロ酢酸パラジウム触媒存在下、酸素雰囲気下で反応させることにより、高い位置選択性でアリルシラン類を製造する方法に関する。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要



近年医薬等を指向した高付加価値の精密化学品の合成に関するファインケミカルズに対する関心が益々高まっている。特に、安価かつ入手可能な化学産業資源(フィードストック)を原料として用いて、有機合成上有用なビルディングブロックを簡便に得る方法が求められている。





アリルシラン類は、様々な化学変換が可能な官能基であるアリル基とシリル基とを有する分子であり、そのため天然物化合物の合成をはじめとした有機合成反応に利用されている。例えば、ルイス酸の存在のもと、アリルシラン類を、ケトン、アセタール等の種々の求電子剤と反応させることにより、位置選択的な炭素-炭素結合生成反応が生起する細見-櫻井反応が知られている(非特許文献1を参照)。従って、アリルシラン類は、炭素骨格上にアリル部位を導入する有機合成上有用なビルディングブロックである。





これまでに、種々のアリルシランの製造方法が報告されている。しかしながら、従来の製法では、例えばハロゲン化アリルをマグネシウムまたはリチウムなどの化学両論量の金属試薬と反応させ、続いて得られる有機金属アリル化合物をハロシランと反応させてアリルシラン類を製造する方法であり、そのため多量の金属塩が副生するという問題点があった(非特許文献2および特許文献1を参照)。また、別製法として、シリル供給源として天然物の石油などに含まれるジシランを用いた製造法も報告されているが、アリル供給源がアリル酢酸エステルに代表されるエステル基やハロゲンなどの電子吸引性で反応性の高い脱離基を有するアリル化合物に制限されており(非特許文献3を参照)、別途それらアリル化合物を調製する必要があった。よって、アリル供給源として単純アルケンを用いたアリルシラン類の製法が求められていた。

【化1】








さらに、パラジウム触媒を用いたこれまでの反応では、ゼロ価のパラジウム種(Pd(0))と活性な二価のパラジウム種(Pd(II))との間のリサイクルに必要な酸化剤として、ヘテロポリ酸などの固体酸を要していた(非特許文献4を参照)。

産業上の利用分野



本願発明は、アルケンとジシランからのアリルシランの新規な製造方法に関する。具体的には、単純アルケンである1-アルケンをアリル化剤として用いて、該1-アルケンとジシランから、トリフルオロ酢酸パラジウム触媒の存在下、高い位置選択性でアリルシラン類を得る、新規な製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
式(I):
【化1】


(式中、
は、無置換または置換のアルキル基、無置換または置換のシクロアルキル基、無置換または置換の飽和へテロシクロアルキル基、無置換または置換のアルケニル基、無置換または置換のアリール基、および無置換または置換のヘテロアリール基からなる群から選ばれ;そして、
nは、1~15の整数である)
で表される1-アルケン、および
式(II):
【化2】


(式中、
は、無置換のアルキル基または無置換のアリール基からなる群から選ばれる)
で表されるジシランを、トリフルオロ酢酸パラジウム(Pd(OC(=O)CF))触媒の存在下、酸素雰囲気下で反応させることによる、
式(III):
【化3】


(式中、R、Rおよびnは前掲のとおりである)
で表されるアリルシラン類の製造方法。

【請求項2】
がn-ヘプチルであって、nが1である、請求項1記載の製造方法。

【請求項3】
がメチルである、請求項1または2記載の製造方法。

【請求項4】
式(III)-Aの化合物と式(III)-Bの化合物の生成比率が、90:10以上である、請求項1乃至3のいずれか1項記載の製造方法。

【請求項5】
触媒量のさらなる酸化剤の存在下で行う、請求項1乃至4のいずれか1項記載の製造方法。

【請求項6】
前記さらなる酸化剤がモリブドバナドリン酸塩である、請求項5記載の製造方法。

【請求項7】
さらに、触媒量の、ケトン、ホスフィンおよびスルホキシドからなる群から選ばれる配位子性化合物の存在下で行う、請求項1乃至6のいずれか1項記載の製造方法。

【請求項8】
前記配位子性化合物が、アセチルアセトンおよびジベンジリデンアセトンからなる群から選ばれる化合物である、請求項7記載の製造方法。

【請求項9】
式(I)で表される1-アルケンの配合量が、式(II)で表されるジシランの配合量基準で5~100モル%当量である、請求項1乃至8のいずれか1項記載の製造方法。
産業区分
  • 有機化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
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