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バイオマスを用いたアルコール又は有機酸の製造方法

国内特許コード P110002523
整理番号 S2010-0050-N0
掲載日 2011年5月6日
出願番号 特願2009-238797
公開番号 特開2011-083231
登録番号 特許第5669171号
出願日 平成21年10月16日(2009.10.16)
公開日 平成23年4月28日(2011.4.28)
登録日 平成26年12月26日(2014.12.26)
発明者
  • 仁宮 一章
  • 高橋 憲司
  • 清水 宣明
出願人
  • 国立大学法人金沢大学
発明の名称 バイオマスを用いたアルコール又は有機酸の製造方法
発明の概要 【課題】植物由来のバイオマスを用いた副生成物が少なく、生産性の高いアルコール又は有機酸の製造方法の提供。
【解決手段】バイオマスを、植物由来の非水溶性多糖類を溶解でき、かつ細胞毒性の低い多糖類可溶性溶媒に溶解することで、溶解しない成分を分離除去するステップと、前記植物由来の非水溶性多糖類が溶解した溶液に固体酸触媒を加えることで前記多糖類をオリゴ糖類に分解するステップと、前記オリゴ糖類が含まれる溶液に水を加えるステップと、前記水を加えたオリゴ糖類溶液に糖化酵素又は/及び酵母を加えるステップを有することを特徴とするアルコール又は有機酸の製造方法。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


化石資源を除いた生物由来の資源(バイオマス)はカーボンニュートラル資源として各種活用方法が検討されている。
その中で、リグノセルロース系バイオマスを用いたエタノール生産は、食料と競合しない大きなメリットがあるものの、リグノセルロースは、セルロースがヘミセルロース及びリグニンと結合して存在し、リグニンはフェノール性の高分子化合物であり、その分離、除去が低コスト化の障害になっていた。
例えば、リグニン分解菌、リグニン分解酵素による生物的手法は処理に極めて長期間がかかる問題がある。
希硫酸処理方法は、糖の過分解や廃硫酸処理に問題がある。
特許文献1にはマイクロ波、超音波処理方法を開示するが、リグニンの除去効果が未だ充分でない。



また、セルロースのオリゴ糖あるいは単糖への分解プロセスにおいて、希硫酸等の液体酸触媒を用いた化学的手法は、その後の酸触媒の分離や廃液処理に問題があった。
そこで、近年はセルラーゼ酵素を用いた生物的加水分解処理の方法が広く研究されている。
しかし、セルロースは、β-グルコース分子が1,4グルコシド結合により重合した高分子同士が水素結合し、水に不溶性の結晶構造を有していることから、セルラーゼ酵素との接触面積が少なく、反応が遅い問題があった。



近年、特許文献2に示すようにセルロースを選択的に可溶とするイミダゾリウム系化合物も報告されている。
しかし、本発明者らの調査によるとイミダゾリウム系化合物はセルロースを溶解するもののセルラーゼ酵素及び酵母菌を添加すると、この酵素活性が失活したり、酵母菌が死滅する問題があり、また、酵素等を添加するための最小限の水を加えることでもセルロースの溶解度が低下し、セルロースが析出、沈殿してしまう。
そこで、本発明者らは上記のイミダゾリウム系化合物を用いてセルロースを可溶化した後に固体酸触媒を加えて、セルロースを酸で予備的糖化しオリゴ糖類に分解させた後に水を加え、セルロースの析出、沈殿を抑えた。
しかし、それでも酵母菌の死滅を抑えることはできなかったことから、このイミダゾリウム系化合物は酵素や酵母菌に対する毒性が高いことが明らかになった。
また特許文献3によれば、従来より第4級イミダゾリウム化合物は防菌防カビ作用を有するものとも知られていた。
さらに、イミダゾリウム系化合物/水の混合溶液から分解したオリゴ糖類を抽出・回収することを検討したが、重合度の低いオリゴ糖は水に溶けているために、イミダゾリウム系化合物/水側に留まり多くのオリゴ糖類がロスになる問題があった。
このような予備的調査に基づいて本発明者らは、非水溶性の多糖類を可溶化する細胞毒性の低い溶媒を詳細に検討した結果、本発明に至った。

産業上の利用分野


本発明は、ケナフ、稲ワラ等の草本類、木本類、及び建築廃材等の植物由来のバイオマスからアルコール又は有機酸を製造する方法に関し、特にリグノセルロース系バイオマスからアルコール又は有機酸を製造するのに適する。

特許請求の範囲 【請求項1】
リグノセルロース系バイオマスを、塩化コリンとクエン酸との混合溶媒に加えることで可溶化したセルロース又は/及びヘミセルロースを固液分離するステップと、
前記分離された液体に固体酸触媒を加えることで前記セルロース又は/及びヘミセルロースをオリゴ糖類に分解し固液分離するステップと、
前記分離されたオリゴ糖類を含む液体に水を加え、さらにセルラーゼと酵母菌を加えることで糖化及び発酵させるステップを有することを特徴とするエタノールの製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
(有)金沢大学ティ・エル・オーは、金沢大学の研究者の出願特許を産業界へ技術移転することを主目的として、金沢大学の教官の出資により設立された技術移転機関です。
ご興味のある方は、下記「問合せ先」へ整理番号と共にご連絡願います。
なお、既に活用のお申し込み・お打合わせ等の段階に入っている場合もございますので、予めご承知おきください。


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