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てんかん発作抑制装置 新技術説明会

国内特許コード P110002552
整理番号 S2010-0026-N0
掲載日 2011年5月9日
出願番号 特願2009-236291
公開番号 特開2011-083316
登録番号 特許第5660420号
出願日 平成21年10月13日(2009.10.13)
公開日 平成23年4月28日(2011.4.28)
登録日 平成26年12月12日(2014.12.12)
発明者
  • 藤岡 裕士
  • 藤井 正美
  • 鈴木 倫保
  • 齊藤 俊
出願人
  • 国立大学法人山口大学
発明の名称 てんかん発作抑制装置 新技術説明会
発明の概要 【課題】てんかん発作抑制、脳血管障害、頭部外傷、疼痛などの中枢神経疾患の治療のために局部を冷却するに際し、最適薬物の選択等の手順を行うことなく迅速に救急患者への対応を可能にする。
【解決手段】冷却部Aは可撓性の材料からなる袋状体容器1または熱伝導性の高い金属材料からなる薄型容器1に温度検知センサが付設されている。放熱部Bはリザーバ11とこれに付設された冷却器12と冷却液循環のためのポンプ13を有し、リザーバ11はカテーテルにより冷却部Aの袋状体容器1または薄型容器1に連結されている。制御部Cは温度検知センサ、ポンプ13、冷却器12に接続されており、検知された局部の温度に基づいて局部の温度が所定範囲内になるようにポンプ13、冷却器12を制御する。てんかん発作抑制に際しては、冷却部12においてさらに脳波検知電極を備え、検知された局部の温度、脳波検知信号に基づいて温度制御をおこなう。
【選択図】図3
従来技術、競合技術の概要


てんかん患者は全人口のほぼ1%を占め、全てんかん患者のうち、薬物治療では効果が得られない難治性てんかん患者は3割になる。重症てんかん発作のうちてんかん発作が30分以上持続する発作てんかん重積発作と呼ばれ、てんかん重積発作での死亡率は6~20%と高く、致死的状態に至らない場合でも繰り返す発作により非可逆的な神経細胞障害をもたらす。通常はジアゼパム、フェニトイン等の薬物による緊急治療が行われるが、31~50%の患者に効果がないとされている。



代替治療を行うものとして、迷走神経刺激装置や皮膚刺激装置等が開発されているが、それらのてんかん発作抑制の効果はそれほど高いとは言えないものである。また、全身低体温による治療も検討されていたが、不整脈や凝固系異常、感染、アシドーシス等の副作用が生じることや、冷却に時間がかかるという致命的な欠点がある。



一方で脳局部を冷却することにより強力な痙攣、てんかん発作を抑制する効果が得られることについて従前から認められており、難治性てんかん患者に適用されている(非特許文献1)。ただし、局部を効率的に冷却する装置について具体的に示されていない。



冷却手段としてペルチエ素子を用いる局部冷却装置についても提案されており、特許文献1に示される臓器冷却装置は、てんかん発作を発症する脳の病変部近傍に配置されるペルチエ素子を頭蓋骨外側に配置した経皮エネルギー伝送システム受信部に電気機械的に連結して構成され、頭皮を介してエネルギーを経皮エネルギー伝送システム部に与え、ペルチエ素子を駆動して病変部を冷却するようにしている。特許文献2に示されるペルチエ素子からなる脳内埋め込み型大脳冷却装置を使用する脳波制御システムにおいて、ペルチエ素子の発熱部にパイプ状の冷却水通路を当接し接着して備え、冷却水の流水によりペルチエ素子の発熱面の熱を体外放熱するようにしている。



また、特許文献3においては、金属等で形成された冷却部、ヒートパイプ、放熱部を接続してなり、冷却部からヒートパイプを介して放熱部に熱を伝えるようにした頭蓋内埋め込み型大脳冷却装置について記載されている。



特許文献1に記載のものでは、脳近辺に配置されペルチエ素子による冷却作用に伴う発熱を効率的に放熱するための有効な手段が備えられていない。特許文献2に記載のものでは、ペルチエ素子の発熱面の熱を冷却水の流水により体外放熱しているが、体外放熱部に関して具体的対策はとられていない。



特許文献3に記載のものは、局部冷却部としてペルチエ素子のような冷却手段を用いるのではなく、能動的な冷却形態ではないことと、冷却部、ヒートパイプを構成する材料の熱伝導性能に依存することが多いという制約を有し、冷却効率の面からみても不利である。

産業上の利用分野


本発明は局部冷却装置に関し、特にてんかん重積発作や重度てんかん発作に対し確実な抑制作用を与えるように脳局部を冷却し、あるいは脳血管障害、頭部外傷等に対し治療を行う場合のように身体の局部を冷却するために用いられる局部冷却装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
可撓性の材料からなる袋状体容器または熱伝導性の高い金属材料からなる、脳表部を冷却するための薄型容器に温度検知センサが付設されてなり脳表部に近接して埋設される冷却部と、該冷却部に連結され冷却水を循環移送するカテーテルと前記温度検知センサへの配線とからなる連結接続部と、該連結接続部のカテーテルに連結され冷却水が滞留し冷却器が付設されたリザーバと該リザーバと前記冷却部との間で前記カテーテルを介して冷却水循環動作を行うポンプとを備えた放熱部と、前記冷却部における温度検知センサに配線を介して接続されるとともに前記放熱部におけるポンプ及び冷却器の各々と配線を介して接続され検知された温度に基づき体内要冷却箇所を所定温度に冷却するように前記冷却器及びポンプの動作制御を行う制御部とを備え、前記冷却部が脳表部に接して頭蓋内に設置され、前記制御部は脳表部温度が15~25℃の温度範囲になるように制御を行うもので
あることを特徴とするてんかん発作抑制装置。

【請求項2】
前記冷却部の可撓性材料からなる袋状体容器または熱伝導性の高い金属材料からなる、脳表部を冷却するための薄型容器においてさらに脳波検知電極が付設され、前記連結接続部において前記脳波検知電極と前記制御部とを接続する配線がさらに備えられ、前記制御部において前記温度検知センサ及び前記脳波検知電極によりそれぞれ検知された温度及び脳波検知信号に基づき冷却箇所を所定温度に冷却するように前記冷却器及びポンプの制御を行うようにしたことを特徴とする請求項1に記載のてんかん発作抑制装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2009236291thum.jpg
出願権利状態 登録
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