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リポソーム複合体、その製造方法、及びその使用

国内特許コード P110002612
整理番号 S2010-1226-N0
掲載日 2011年5月11日
出願番号 特願2010-214303
公開番号 特開2012-067040
登録番号 特許第5713311号
出願日 平成22年9月24日(2010.9.24)
公開日 平成24年4月5日(2012.4.5)
登録日 平成27年3月20日(2015.3.20)
発明者
  • 黒田 俊一
  • 太江田 綾子
出願人
  • 国立大学法人名古屋大学
発明の名称 リポソーム複合体、その製造方法、及びその使用
発明の概要 【課題】本発明の主な課題は、細胞への物質導入を目的とするBNC-リポソームの、細胞への高い特異性を有しつつも、物質導入効率を上昇させる技術を開発する点にある。
【解決手段】リポソーム及びバイオナノカプセルを含むリポソーム複合体、又はリポソーム、バイオナノカプセル、及び細胞導入物質を含むリポソーム複合体であって、該リポソーム複合体の密度が1.07~1.19mg/mlであるリポソーム複合体。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


バイオナノカプセル(BNC)は「膜透過活性(膜融合活性と同義)を有するタンパク質を提示する生物由来中空ナノ粒子及びその改変体」のことであり、その代表例としてB型肝炎ウイルスの感染機構と、細胞及び臓器認識機構を有する非ウイルス性ベクターとして開発されたB型肝炎ウイルス表面抗原Lタンパク質粒子がある(その他の例として、インフルエンザ外皮タンパク質、センダイウイルス外皮タンパク質が想定される)。このBNC(以降はB型肝炎ウイルス表面抗原Lタンパク質粒子を指す)を用いて遺伝子や薬剤等を送達するDDS技術が開発されている(特許文献1、非特許文献1)。このBNCへの遺伝子等の物質の封入は、エレクトロポレーション法を用いてBNC内部にプラスミドDNAを導入する方法が開発されていた。しかしこの方法は、遺伝子導入が非効率的であることや、遺伝子等の封入によるBNC粒子の巨大化により生体内投与に不向きであること、また医薬品をとして生産する上で巨大なエレクトロポレーション材料を製造するのが困難であるといった問題があった。



そこでエレクトロポレーション法に代わる新たな遺伝子等の物質封入法として、カチオン性リポソームと遺伝子の複合体(lipoplex)に上記BNCを融合させる方法が確立された(特許文献2、非特許文献2)。また、BNCには抗体提示型BNC(特許文献3)、レクチン提示型BNC(特許文献4)、成長因子提示型BNC(特許文献5)も開発されており、種々の細胞乃至組織に対して特異的な標的化能を付与することも可能となっている。



カチオン性リポソームは、カチオン性を有する脂質と、膜を安定化させる補助脂質とで構成されたリポソームであり、比較的遺伝子導入効率の高い非ウイルス性ベクターとして応用研究が盛んにおこなわれている。カチオン性リポソームは、静電的相互作用により遺伝子と複合体を形成し、さらに非特異的に細胞膜へ集積し、エンドサイトーシスによって細胞内に取り込まれる。BNCは、その膜融合活性によりlipoplexと膜融合し、BNC-lipoplex複合体を形成する。BNC-lipoplex複合体は、BNCを構成するタンパク質であるHBsAg Lのpre-S1領域に存在するヒト肝臓特異的レセプターの働きにより、肝臓細胞特異的に作用し、またHBsAg Lのアミノ末端側に存在する膜透過ペプチドの働きにより、後期エンドソームからの脱出がさらに速やかに行われると考えられる(非特許文献3)。



これまでに、細胞への物質導入を目的としたBNC-リポソーム複合体について、その複合体のDDSとしての働きを高めるために、所定の粒径とする技術(特許文献2)や、生体内での複合体の安定性に鑑みてゼロに近い表面電荷とする技術(特許文献6)が開示されているが、細胞への物質導入能自体を高める技術は何ら開発されていない。また上述のように、BNCは高い特異性で物質を導入する対象を選択することが可能であるため、高い特異性を有しつつも、細胞への物質導入能が向上したBNC-リポソーム複合体の開発が望まれている。

産業上の利用分野


本発明は、リポソーム複合体、その製造方法、その細胞への導入、及び個体の組織への導入を目的とした使用に関する。特に、リポソーム、バイオナノカプセル、及び細胞導入物質を含むリポソーム複合体、その製造方法、及びその細胞への導入を目的とした使用に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
リポソーム複合体を製造する方法であって、
(1)カチオン性リポソーム、B型肝炎ウイルスタンパク質を含む中空ナノ粒子、及び核酸を液中にて混合する工程1、及び
(2)前記工程1にて得られた混合物を密度に基いて分離する工程2を含み、
工程1における混合工程を、pHが5以下又は10以上の液中で行うことを特徴とする、
リポソーム複合体の製造方法。

【請求項2】
前記工程2において、1.07~1.19g/mlの密度を有するリポソーム複合体を分離することを特徴とする、請求項1に記載の製造方法。

【請求項3】
中空ナノ粒子が、脂質膜を構成要素とし、B型肝炎ウイルスタンパク質を含む、請求項1又は2に記載の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
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