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軟骨細胞調製方法

国内特許コード P110002617
掲載日 2011年5月13日
出願番号 特願2008-555127
登録番号 特許第4748222号
出願日 平成20年1月23日(2008.1.23)
登録日 平成23年5月27日(2011.5.27)
国際出願番号 JP2008051327
国際公開番号 WO2008091013
国際出願日 平成20年1月23日(2008.1.23)
国際公開日 平成20年7月31日(2008.7.31)
優先権データ
  • 特願2007-012160 (2007.1.23) JP
発明者
  • 谷口 英樹
  • 小林 眞司
出願人
  • 公立大学法人横浜市立大学
発明の名称 軟骨細胞調製方法
発明の概要

軟骨膜細胞から軟骨細胞を調製する。
軟骨膜組織に由来する細胞であって、軟骨細胞に分化しうる前記細胞。前記細胞の調製方法と組成物も提供する。また、軟骨細胞の調製方法とそのための培地も提供する。

従来技術、競合技術の概要


ヒト軟骨は、先天的に欠損していたり、後天的に損傷あるいは欠損すると、通常は再生されない。このようなヒト軟骨疾患に対する従来の治療としては、自己の他部位から軟骨組織を採取し欠損部位に移植する方法があるが、採取部位や量が限定されてしまうことが問題であった。そこで自己の軟骨細胞を一部採取して生体外で培養した後、患部位に戻す方法が考えられ(非特許文献1~4)、臨床応用も行われている(非特許文献5,6及び7)。
しかし、軟骨細胞を使用する方法は2つの問題点を抱えている。すなわち、採取部位への侵襲の問題と長期間の形態維持の問題である。一つ目の採取部位への侵襲の問題とは、軟骨培養に使用する軟骨採取に際して、その部位が欠損、陥凹などの醜形あるいは機能障害を来すことである。二つ目の長期間の形態維持の問題とは、培養された軟骨で再生された組織が長期間にわたり吸収せずにそのままの形態を維持し続けることができるかという問題である。
これらの問題点を解決するために軟骨細胞の供給源を他に求めることが考えられている。つまり、軟骨細胞以外の細胞を利用して生体外で軟骨細胞に分化させて生体内に戻すという考えである。これらの細胞には、胚性幹細胞、間葉系幹細胞、膝関節滑膜由来細胞、脂肪細胞など挙げられる(特許文献1~4)。いずれも軟骨細胞に分化することが確認されている。しかし、胚性幹細胞は倫理的観点から臨床応用は困難であり、間葉系幹細胞と膝関節滑膜由来細胞は採取が困難であることや侵襲が高いこと、脂肪細胞から軟骨細胞への分化は開発途上であること、間葉系幹細胞は採取の侵襲や分化効率の問題があることからいずれも臨床応用には至っていない。
従来、軟骨膜は軟骨を形成することが生体内外の研究から確認されている(非特許文献8~10)。これらの研究では、軟骨膜を単離せず、軟骨膜の塊のままで移植しており、臨床応用にはほど遠いものである。




【非特許文献1】van Osch GJ et al,Plast Reconstr Surg 107:433-440(2001)

【非特許文献2】Brittberg et al,The New England Journal of Medicine 331:889-895(1994)

【非特許文献3】Ting et al,Annals of Plastic Surgery 40:413-421(1998)

【非特許文献4】Rodriguez et al,Plastic and Reconstructive Surgery103:1111-1119(1999)

【非特許文献5】Ochi M et al,J Bone Joint Surg 84:571-578(2002)

【非特許文献6】Yanaga H et al,Aesth Plast Surg 28:212-221(2004)

【非特許文献7】Yanaga H et al,Plast&Reconstr Surg 117:2019-30(2006)

【非特許文献8】Ove Engkvist et al.,Scand J Plast Reconst Surg.1979,13;275-280

【非特許文献9】Ove Engkvist et al.,Scand J Plast Reconst Surg.1979,13;371-376

【非特許文献10】Duynstee et al.,Plasr and Reconst Surg.2002,110(4).1073-1079

【特許文献1】特開2005-511083号公報

【特許文献2】特開2003-51875号公報

【特許文献3】特開2005-500085号公報

【特許文献4】特開2001-103965号公報

産業上の利用分野


本発明は、軟骨細胞の調製方法に関し、より詳細には、軟骨膜細胞から軟骨細胞を調製する方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】ヒト軟骨膜組織に由来する細胞であって、最外層及び線維芽細胞層からなるヒト軟骨膜組織を採取し、採取した組織をコラゲナーゼで処理し、その後、遠心分離して得られた細胞を培養することにより得られ、かつ軟骨細胞に分化しうる前記細胞。
【請求項2】ヒト軟骨膜組織が、最外層及び線維芽細胞層からなる請求項1記載の細胞。
【請求項3】最外層及び線維芽細胞層からなるヒト軟骨膜組織を採取し、採取した組織をコラゲナーゼで処理し、その後、遠心分離して得られた細胞を培養することを含む、請求項1記載の細胞の調製方法。
【請求項4】請求項1~3のいずれかに記載の細胞を含有する組成物。
【請求項5】ヒト軟骨膜組織に由来する細胞であって、軟骨細胞に分化しうる前記細胞を増殖させるために用いられる請求項4記載の組成物。
【請求項6】ヒト軟骨細胞を調製するために用いられる請求項4記載の組成物。
【請求項7】細胞移植に用いられる請求項4記載の組成物。
【請求項8】細胞移植が、先天性耳介奇形の治療、肋軟骨欠損の治療、関節軟骨損傷の治療、気管軟骨欠損の治療、隆鼻術、オトガイ形成術、顔面の小陥凹形成術、顔面左右非対称の修正術、眼瞼周囲の修正術又は顔面の美容整形術のいずれかを目的とする請求項7記載の組成物。
【請求項9】請求項1記載の細胞が産生した基質をさらに含有する請求項4~8のいずれかに記載の組成物。
【請求項10】足場をさらに含有する請求項4~9のいずれかに記載の組成物。
【請求項11】請求項1記載の細胞を軟骨細胞に分化させることを含む、軟骨細胞の調製方法。
【請求項12】請求項1記載の細胞を遠心管培養することにより細胞塊を形成させる請求項11記載の方法。
【請求項13】請求項1記載の細胞を平板培養で重層化する請求項11記載の方法。
【請求項14】血清を含む培地中で請求項1記載の細胞を増殖及び/又は分化させる請求項11~13のいずれかに記載の方法。
【請求項15】血清が自家血清である請求項14記載の方法。
【請求項16】DEME/F12、血清、抗生物質及び抗ミトティック剤を含有する培地中で請求項1記載の細胞を軟骨細胞に分化させる請求項11~15のいずれかに記載の方法。
【請求項17】培地がデキサメタゾン及び/又はL-アスコルビン酸をさらに含有する請求項16記載の方法。
【請求項18】培地がインスリン様成長因子及び/又は塩基性線維芽細胞成長因子をさらに含有する請求項16又は17に記載の方法。
【請求項19】請求項1記載の細胞を軟骨細胞に分化させること、及び該軟骨細胞に基質を産生させることを含む、軟骨細胞の産生する基質の調製方法。
【請求項20】基質がII型コラーゲン及び/又はプロテオグリカンである請求項19記載の方法。
産業区分
  • 微生物工業
  • 薬品
  • 治療衛生
国際特許分類(IPC)
画像

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JP2008555127thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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