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赤外線調光素子

国内特許コード P110002873
整理番号 RJ003P63
掲載日 2011年6月8日
出願番号 特願2001-165993
公開番号 特開2002-357815
登録番号 特許第4731728号
出願日 平成13年6月1日(2001.6.1)
公開日 平成14年12月13日(2002.12.13)
登録日 平成23年4月28日(2011.4.28)
発明者
  • ヤン ファイ
  • 古屋 吉啓
  • 梶山 千里
  • 菊池 裕嗣
出願人
  • 独立行政法人科学技術振興機構
  • 株式会社正興電機製作所
発明の名称 赤外線調光素子
発明の概要 (57)【要約】【課題】 温度によって光線に対する透過と反射の程度が異なり、省エネルギーを図るため建築物や車などの窓などとして使用するのに好適な調光材料を提供する。【解決手段】 光重合性液晶モノマーと低分子液晶を含み、室温付近でカイラルネマチック相を呈する液晶組成物を、少なくとも一方が透明な平行配向処理された基板間に挟み、平行配向したカイラルネマチック相状態(プレーナ分子配列)で光重合性液晶モノマーを光重合させることにより形成され、可視光に対しては常に透明で、可視光よりも長波長の光に対しては広い波長幅(バンド幅)にわたり、透過?選択反射の可逆的熱スイッチングを示す赤外線調光素子。
従来技術、競合技術の概要
近年、ビルや住宅などの窓ガラスに、熱線反射などの種々の機能を有するものが用いられる傾向にある。熱線反射ガラスは、ガラス表面に多層薄膜を製膜し、これにより太陽光線中の赤外線を反射し、建築物内の温度上昇を抑え、冷房負荷を軽減するものである。しかし、該ガラスを用いた場合には可視光線の透過率の低下を招くこともある。また、季節により赤外線の透過率を任意に調整できるようなエレクトロクロミック材料の応用が検討されている。しかし、これには電場を用いるため、ガラス表面に透明電極を設け電気配線をする必要があり、製造および設置費用の面から高価となる。また、透過率の調整は、光線の吸収によるため、ガラス自体が高温になり、二次放射が起こるという問題が生じる。
これら以外にも、近年サーモクロミック材料の利用も研究されている。これは、高温において水に不溶、低温において可溶な、例えばポリイソプロピルアクリルアミドの水溶液を基板に挟み、低温において透明、高温において光を散乱する系を構築することが提案されている。しかしながら、この手法は省エネルギー目的は達成されるが、高温において光が散乱されるため、例えば、その用途が窓ガラスの場合、高温では磨りガラス状態であって、窓の外の景色が見えないという致命的な欠点があり、実用に供することができないのが現状である。
【0003】
上記課題を解決するために、液晶の温度変化における特異な性質を利用して、太陽光線中の特定波長の光線透過率、および光線反射率を制御可能な調光材料が研究され、このような調光材料として、スメクチックA⇔カイラルネマチック熱相転移を示す低分子液晶から成る調光材料が提案されている(特開平9-29882)。スメクチックA相は、平行配向した場合に、入射光がほとんど反射されずに透過する。また、カイラルネマチック相は、分子が螺旋状に配列しており、螺旋周期ピッチ長と平均屈折率の積に等しい波長を持ち、螺旋軸方向に平行に入射する円偏光を反射するという性質がある。この性質は選択反射と呼ばれ、選択反射される光の波長範囲、すなわち反射スペクトル幅は、液晶の光学的異方性である複屈折率とピッチ長の積で近似できることが報告されている(H. F. Gleeson, H. J. Coles, Mol. Cryst. Liq. Cryst., 1709-1734 (1989))。そのため、スメクチックA⇔カイラルネマチック熱相転移を示す低分子液晶は、室温前後で特定波長の光線透過率および光線反射率が変化し、省エネルギー化に大いに貢献し得る調光材料として注目されている。すなわち、約400nmから約750nm波長範囲の可視光線を透過させ、かつ室温で特定波長の光線透過率が変化し、例えば、気温の高い夏季においては、約750nmから約2000nm波長範囲の熱線を反射し、冷房負荷の軽減が図れ、また気温の低い冬期においては熱線を確保しつつ、暖房負荷の軽減を図ることができる。従って、該材料を建築物の窓材料などの用いた場合、十分な省エネルギー化が図れるという優れた効果を奏するものと期待される(特開平9-29882)。
産業上の利用分野
本発明は、新規な液晶光学材料に関し、特に、建築物や自動車の窓などに用いられる調光素子であり、可視光に対しては常に透明で、可視光よりも長波長の光(赤外線)に対しては広い波長幅(バンド幅:波長領域)にわたり、透過-反射の可逆的熱スイッチングを示す赤外線調光素子に関する。
特許請求の範囲 【請求項1】光重合性液晶モノマーと低分子液晶とを含む液晶組成物であって、室温付近でカイラルネマチック相を呈する液晶組成物を、少なくとも一方が透明な平行配向処理された基板間に挟み、平行配向したカイラルネマチック相状態(プレーナ分子配列)で光重合性液晶モノマーを光重合させることにより形成され、可視光に対しては常に透明であり、温度の上昇にともない、750nmから2000nmの波長範囲で赤外光の選択反射が可能であることを特徴とする赤外線調光素子。
【請求項2】温度の上昇にともない、前記波長範囲内で、選択反射の長波長端が、上昇前の温度における選択反射の波長よりも長波長側にシフトして選択反射の波長幅が広くなり、または、選択反射の短波長端が、上昇前の温度における選択反射の波長よりも短波長側にシフトして選択反射の波長幅が広くなることを特徴とする請求項1に記載の赤外線調光素子。
産業区分
  • 光学装置
  • 自動車
  • 省エネルギー
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
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