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接触放電ツルーイング・ドレッシング方法およびその装置 実績あり

国内特許コード P110002882
整理番号 Y01-P108
掲載日 2011年6月8日
出願番号 特願2001-188638
公開番号 特開2002-086356
登録番号 特許第4010392号
出願日 平成13年6月21日(2001.6.21)
公開日 平成14年3月26日(2002.3.26)
登録日 平成19年9月14日(2007.9.14)
優先権データ
  • 特願2000-213605 (2000.7.14) JP
発明者
  • 水野 雅裕
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 接触放電ツルーイング・ドレッシング方法およびその装置 実績あり
発明の概要 【課題】 超砥粒砥石、特に金属の結合剤を有する超砥粒砥石のツルーイング・ドレッシングを極めて簡便に行うことができる接触放電ツルーイング・ドレッシング方法およびその装置を提供する。
【解決手段】 DC電圧またはパルス電圧を与えた一対の電極に対し、回転させた導電性砥石101を接触させ、正電極-電極の切り屑-砥石結合剤-電極の切り屑-負電極から構成される回路を開閉させる際に生じる接触放電により、導電性砥石101が断続的にツルーイング・ドレッシングされる接触放電ツルーイング・ドレッシング方法であって、絶縁層203で絶縁された二重リング形回転電極の側面の一部を一対の電極として用いる。
従来技術、競合技術の概要


超砥粒砥石は従来砥石に比べて摩耗が少なく、高精度な形状創成加工に適している。しかし、その反面、ツルーイング・ドレッシングが困難であるため、広くは普及していないのが現状である。



超砥粒砥石のうち、金属等を結合剤に用いた導電性砥石については放電ツルーイング・ドレッシング、電解ドレッシングなどの手法が適用される(砥粒加工学会誌Vol.39、No.5 1995,SEP、P.21、P.22、P.25、P.26参照)が、従来の方法はいずれも液中で行う方法であり、金型製造業界で一般的に用いられている乾式研削盤には適しなかった。また、上記方法では、砥石主軸にブラシを用いて給電する必要があり、簡便ではなかった。



これに対し、絶縁性の砥石を挟んだ一対の電極に電圧を与え、これを導電性砥石で研削し、その際生じる接触放電現象を利用した接触放電ツルーイング・ドレッシング法がある(砥粒加工学会誌Vol.39、No.5 1995,SEP、P.24参照)。この方法は、砥石主軸にブラシを用いて給電する必要がないので簡便である。



しかし、この従来の接触放電ツルーイング・ドレッシング法では、電極に対する砥石の切込み量や電極の送り速度を一定にして電極を砥石で研削するため、安定した接触放電現象が得られず、場合によっては砥石作業面の円周に周期的凹凸が生じるといった問題が発生した(1990年度精密工学会春季大会学術講演会講演論文集、933~934頁参照)。また、主に機械的に電極を削るため電極の消耗が激しかった。さらに、この接触放電ツルーイング・ドレッシング法は非導電性の砥石には適用することができなかった。



この他に、回転させた従来砥石を用い、結合剤(通常は金属以外の結合剤)を機械的に削り落とすことで砥粒を脱落させるツルーイング・ドレッシング法が数種ある(砥粒加工学会誌Vol.39、No.5 1995,SEP、P.8~11参照)。



しかし、いずれの方法も乾式で適用した場合、大量の砥粒が飛散し、工作機械の寿命や人体に悪影響を与えるため問題となっていた。また、機械的な力によるツルーイング・ドレッシングであるため、V字形の鋭い刃先形状を創成しようとすると刃先が欠けるという問題があった。



また、上記のいずれのツルーイング・ドレッシング法においても、砥石の真円度の大きさをモニタリングしながらツルーイング・ドレッシングする方策が採られていなかった。そのため、荒から仕上げへのツルーイング・ドレッシング条件の移行を自動で連続的に行うことができなかった。また、ツルーイング・ドレッシングをどの時点で終了すべきかを、ツルーイング・ドレッシングを行いながら判断することができなかった。



さらに、上記のいずれのツルーイング・ドレッシング法においても、ツルーイングによる砥石半径減少量をモニタリングしながらツルーイング・ドレッシングする方策が採られていなかった。そのため、インプロセスツルーイング・ドレッシングにおいてツールパス(工具経路)を補正しながら加工を行うことができなかった。

産業上の利用分野


本発明は、二重リング形回転電極による接触放電ツルーイング・ドレッシング方法およびその装置に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
DC電圧またはパルス電圧を与えた一対の電極(202,204)に対し、回転させた導電性被ツルーイング・ドレッシング砥石(101)を接触させ、正電極(202)-正電極(202)側の電極の切り屑(221)-砥石結合剤(102)-負電極(204)側の電極の切り屑(220)-負電極(204)から構成される回路を開閉させる際に生じる接触放電により、前記導電性被ツルーイング・ドレッシング砥石(101)が断続的にツルーイング・ドレッシングされる接触放電ツルーイング・ドレッシング方法であって、前記正電極である電極内輪(202)と前記負電極である電極外輪(204)とを有し、該電極内輪(202)と電極外輪(204)との間に配置される絶縁体(203)で絶縁された二重リング形回転電極(201)の、前記電極内輪(202)と前記電極外輪(204)の先端面を一対の電極として用いることを特徴とする接触放電ツルーイング・ドレッシング方法。

【請求項2】
DC電圧またはパルス電圧を与えた一対の電極(211,213)に対し、回転させた非導電性被ツルーイング・ドレッシング砥石(110)を接触させ、正電極(211)-電極の切り屑(222)-負電極(213)から構成される回路を開閉させる際に生じる接触放電により、前記非導電性被ツルーイング・ドレッシング砥石(110)が断続的にツルーイング・ドレッシングされる接触放電ツルーイング・ドレッシング方法であって、前記正電極である電極内輪(211)と前記負電極である電極外輪(213)と該電極内輪(211)と電極外輪(213)との間に配置される絶縁体(212)からなる二重リング形回転電極(201)を配置し、前記絶縁体(212)の厚さが前記電極の切り屑(222)を生じさせる厚さであり、前記電極内輪(211)-前記電極の切り屑(222)-前記電極外輪(213)から構成される回路の、前記電極の切り屑(222)の部分で接触放電を生じさせるように、前記二重リング形回転電極(201)の前記電極内輪(211)と前記電極外輪(213)の先端面を一対の電極として用いることを特徴とする接触放電ツルーイング・ドレッシング方法。

【請求項3】
DC電圧またはパルス電圧を与えた一対の電極(202,204)に対し、回転させた導電性被ツルーイング・ドレッシング砥石(101)を接触させ、正電極(202)-正電極(202)側の電極切り屑(221)-砥石結合剤(102)-負電極(204)側の電極の切り屑(220)-負電極(204)から構成される回路を開閉させる際に生じる接触放電により、前記導電性被ツルーイング・ドレッシング砥石(101)が断続的にツルーイング・ドレッシングされる接触放電ツルーイング・ドレッシング装置であって、
(a)前記正電極である電極内輪(202)と前記負電極である電極外輪(204)とを有し、該電極内輪(202)と電極外輪(204)との間に配置される絶縁体(203)で絶縁された二重リング形回転電極(201)と、
(b)該二重リング形回転電極(201)の前記電極内輪(202)と前記電極外輪(204)の先端面からなる一対の電極とを具備することを特徴とする接触放電ツルーイング・ドレッシング装置。

【請求項4】
DC電圧またはパルス電圧を与えた一対の電極(211,213)に対し、回転させた非導電性被ツルーイング・ドレッシング砥石(110)を接触させ、正電極(211)-電極の切り屑(222)-負電極(213)から構成される回路を開閉させる際に生じる接触放電により、前記非導電性被ツルーイング・ドレッシング砥石(110)が断続的にツルーイング・ドレッシングされる接触放電ツルーイング・ドレッシング装置であって、
前記正電極である電極内輪(211)と前記負電極である電極外輪(213)と該電極内輪(211)と電極外輪(213)との間に配置される厚さが前記電極の切り屑(222)を生じさせる厚さの絶縁体(212)からなる二重リング形回転電極(201)を配置し、該二重リング形回転電極(201)の前記電極内輪(211)と前記電極外輪(213)の先端面からなる一対の電極を備え、前記電極内輪(211)-前記電極の切り屑(222)-前記電極外輪(213)から構成される回路の、前記電極の切り屑(222)の部分で接触放電を生じさせることを特徴とする接触放電ツルーイング・ドレッシング装置。

【請求項5】
請求項3または4記載の接触放電ツルーイング・ドレッシング装置において、前記二重リング形回転電極の回転軸方向への駆動機構を具備することを特徴とする接触放電ツルーイング・ドレッシング装置。

【請求項6】
請求項1または2記載の接触放電ツルーイング・ドレッシング方法において、前記接触放電を液中、噴霧中または気中の環境下で行うことを特徴とする接触放電ツルーイング・ドレッシング方法。

【請求項7】
請求項1または2記載の接触放電ツルーイング・ドレッシング方法において、前記二重リング形回転電極の側面の初期回転振れを除去するため、前記電極間に給電せずに前記被ツルーイング・ドレッシング砥石で前記電極側面を研削した後、該電極間に電圧を与えてツルーイング・ドレッシングを開始することを特徴とする接触放電ツルーイング・ドレッシング方法。

【請求項8】
請求項3または4記載の装置を用い、前記電極の回転軸と前記被ツルーイング・ドレッシング砥石の回転軸との間に所定の角度を与えた状態で前記電極に電極回転軸方向の送りを与えることにより、所定の砥石刃先形状を得ることを特徴とする接触放電ツルーイング・ドレッシング方法。

【請求項9】
請求項3または4記載の装置を用い、前記二重リング形回転電極の駆動装置を十字移動機構と回転機構を備えた数値制御移動テーブル上に設置し、高精度な総型ツルーイング・ドレッシングを行うことを特徴とする接触放電ツルーイング・ドレッシング方法。

【請求項10】
請求項3または4記載の接触放電ツルーイング・ドレッシング装置において、前記電極側面側に該電極側面の位置を測定する変位センサを設置し、ツルーイング量を測定しながらツルーイング・ドレッシングを行うことを特徴とする接触放電ツルーイング・ドレッシング方法。

【請求項11】
請求項3または4記載の接触放電ツルーイング・ドレッシング装置において、前記電極側面側に該電極側面の位置を測定する変位センサを備えたことを特徴とする接触放電ツルーイング・ドレッシング装置。

【請求項12】
請求項10記載の接触放電ツルーイング・ドレッシング方法を、インプロセスツルーイング・ドレッシングに適用し、ツルーイング量に基づいてツールパスを補正しながら行うことを特徴とする接触放電ツルーイング・ドレッシング方法。

【請求項13】
請求項1または2記載の接触放電ツルーイング・ドレッシング方法において、前記二重リング形回転電極の内側に砥石を配置し、放電の度に前記被ツルーイング・ドレッシング砥石への電極材料の付着物を除去することを特徴とする接触放電ツルーイング・ドレッシング方法。

【請求項14】
請求項1または2記載の接触放電ツルーイング・ドレッシング方法において、前記二重リング形回転電極の外側に砥石を配置し、放電の度に前記被ツルーイング・ドレッシング砥石への電極材料の付着物を除去することを特徴とする接触放電ツルーイング・ドレッシング方法。

【請求項15】
請求項3または4記載の接触放電ツルーイング・ドレッシング装置において、前記二重リング形回転電極の内側に砥石を配置することを特徴とする接触放電ツルーイング・ドレッシング装置。

【請求項16】
請求項3または4記載の接触放電ツルーイング・ドレッシング装置において、前記二重リング形回転電極の外側に砥石を配置することを特徴とする接触放電ツルーイング・ドレッシング装置。
国際特許分類(IPC)
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