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汚泥処理装置および汚泥浄化処理方法 実績あり

国内特許コード P110002894
整理番号 Y01-P044
掲載日 2011年6月8日
出願番号 特願2001-237346
公開番号 特開2003-047996
登録番号 特許第3683518号
出願日 平成13年8月6日(2001.8.6)
公開日 平成15年2月18日(2003.2.18)
登録日 平成17年6月3日(2005.6.3)
発明者
  • 西尾 尚道
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 汚泥処理装置および汚泥浄化処理方法 実績あり
発明の概要 【課題】 海水および淡水底面の汚泥を、環境に負荷をかけることなく、簡便かつ高効率に、工業的規模で処理するための浄化処理装置を提供する。
【解決手段】 海水または淡水底面の汚泥を浄化処理するための装置であって、少なくとも、海底汚泥を含有する汚泥を充填し、ビタミン類を添加して分解反応を行うための第1反応槽と、該汚泥に酸素非含有気体を通気するための通気管と、該汚泥の上澄み液であって、汚泥の分解反応により生成する有機酸を含有する上澄み液を抜き取るための送液手段と、該上澄み液を供給し、有機酸の分解反応を行うための反応槽であって、有機酸分解能を有する微生物を含有する第2反応槽と、有機酸の分解により発生した気体を第2反応槽から除去する手段と、有機酸を分解した後の排出液を放出する手段を有することを特徴とする汚泥処理装置とする。
従来技術、競合技術の概要



【従来の技術とその課題】

近年、大きな社会問題となっている海洋汚染では、その発生源として、有害化学物質、油類、放射性物質、廃棄物の投棄、富栄養価物などが知られている。





中でも富栄養価物による汚染は、水中植物の栄養源として知られる有機物、窒素、リンなどが、工場や家庭あるいは農地から多量に排出されることによるものである。これらの栄養源は、通常、海洋や湖沼には適量しか存在しない。したがって、これらが多量に流出されると、水中の植物プランクトンや水中植物が急増し、赤潮、青潮が発生するのである。そしてプランクトンや水中植物の死骸で水中の溶存酸素が減少し、大量の魚介類が酸欠死し、水質汚濁、悪臭発生などが起こる。つまり、栄養源であるこれらの物質も、多量に排出されれば、海洋汚染の原因となるのである。





特に牡蠣を初めとする魚貝類の養殖場の多くは、都市周辺の沿岸部に存在するため、このような有機物やリン等を含む富栄養化物による被害が深刻なものとなっている。牡蠣養殖場の海底には、富栄養化物を含む汚泥が2~3メートルにも堆積しており、赤潮の発生により、養殖牡蠣が斃死する自体が頻繁に起こっているのである。





このような事態を解決するために、汚泥をオゾンガスで酸化分解する方法や、汚泥を仮焼し、多孔質セラミックスとして回収しようとする試みがなされている。しかし、いずれも処理コストが高く、経済的に成立しないため、これまで実用化には至っていないのが実情である。





そこで、この出願の発明は、以上のとおりの事情に鑑みてなされたものであり、従来技術の問題点を解消し、海水および淡水底面の汚泥を、環境に負荷をかけることなく、簡便かつ高効率に、工業的規模で処理するための浄化処理装置を提供することを課題としている。

産業上の利用分野



【発明の属する技術分野】

この出願の発明は、海洋、湖沼、河川等の底面に堆積する汚泥を浄化処理するための処理装置に関するものである。さらに詳しくは、この出願の発明は、汚泥、とくに海底に体積した汚泥を含有する混合汚泥を分解し、海砂や川砂を海底あるいは川底に戻すことを可能とする工業的価値の高い汚泥処理装置とそれを用いた汚泥の浄化処理方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】海水または淡水中の汚泥を浄化処理するための装置であって、
少なくとも海底の汚泥を含有する汚泥を充填し、ビタミン類を添加して海水または淡水中の汚泥の分解反応を行うための第1反応槽と、
該汚泥に酸素非含有気体を通気するための通気管と、
該汚泥の上澄み液であって、汚泥の分解反応により生成する有機酸を含有する上澄み液を抜き取るための送液手段と、
該上澄み液を供給し、有機酸の分解反応を行うための反応槽であって、有機酸分解能を有する微生物を含有する第2反応槽と、
有機酸の分解により発生した気体を第2反応槽から除去する手段と、
有機酸を分解した後の排出液を放出する手段
を有することを特徴とする汚泥処理装置。
【請求項2】海底の汚泥は、牡蠣養殖場の底面から採取される汚泥である請求項1の汚泥処理装置。
【請求項3】第2反応槽において発生した気体の少なくとも一部を酸素非含有気体として第1反応槽に循環させる手段を有する請求項1または2のいずれかの汚泥処理装置。
【請求項4】第2反応槽において発生した排出液の少なくとも一部をビタミン類含有液として第1反応槽に循環させる手段を有する請求項1ないし3のいずれかの汚泥処理装置。
【請求項5】反応槽は、恒温手段を有する請求項1ないし4のいずれかの汚泥処理装置。
【請求項6】第2反応槽から放出される排出液を、酸化処理する手段を有する請求項1ないし5のいずれかの汚泥処理装置。
【請求項7】請求項1ないし6のいずれかの汚泥処理装置を用いて海水または淡水底面の汚泥を浄化処理する方法であって、第1反応槽に少なくとも海底の汚泥を含有する汚泥を充填した後、通気管から酸素非含有気体を通気し、ビタミン類を添加し、汚泥の分解反応により生成した有機酸を含む上澄み液を第2反応槽に送液して、さらに第2反応槽中でメタン発酵菌と接触させ、有機酸を分解してメタン/二酸化炭素混合気体と排出液に変換することを特徴とする汚泥浄化処理方法。
【請求項8】請求項1ないし6のいずれかの汚泥処理装置を用いて海水または淡水底面の汚泥を浄化処理する方法で、第1反応槽に少なくとも海底の汚泥を含有する汚泥を充填した後、通気管から酸素非含有気体を通気し、ビタミン類を添加し、汚泥の分解反応により生成した有機酸を含む上澄み液を第2反応槽に送液して、さらに第2反応槽中で光合成菌と接触させ、有機酸を分解して気体と有価物を含有する排出液に変換することを特徴とする汚泥浄化処理方法。
【請求項9】海底の汚泥は、牡蠣養殖場底面から採取される汚泥である請求項7または8のいずれかの汚泥浄化処理方法。
【請求項10】有機酸の分解により生成した気体と排出液を第1反応槽に循環させ、一連の操作を繰り返す請求項7ないし9のいずれかの汚泥浄化処理方法。
【請求項11】第1反応槽は20~40℃に恒温する請求項7ないし10のいずれかの汚泥浄化処理方法。
【請求項12】第1反応槽におけるpHは6~8とする請求項7ないし11のいずれかの汚泥浄化処理方法。
【請求項13】ビタミン類は、水溶性ビタミン類から選択される2種以上のビタミンである請求項7ないし12のいずれかの汚泥浄化処理方法。
【請求項14】ビタミン類は、汚泥量に対して1mL/L以上添加する請求項7ないし13のいずれかの汚泥浄化処理方法。
【請求項15】排出液は、酸化処理した後、系外に放出される請求項7ないし14の汚泥浄化処理方法。
【請求項16】第1反応槽の反応速度と第2反応槽の反応速度は、次の式(I):
1×L1 ≦ k2×L2 (I)
(ただし、k1は第1反応槽における有機酸生成速度(mmol/L・h)、L1は第1反応槽における液(汚泥)容量(L)、k2は第2反応槽における有機酸分解速度(mmol/L・h)、L2は第2反応槽における液(汚泥)容量(L)を示す)
で表される関係を有する請求項7ないし15の汚泥浄化処理方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
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