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画像処理方法および装置 コモンズ

国内特許コード P110002949
整理番号 Y01-P095
掲載日 2011年6月9日
出願番号 特願2002-004782
公開番号 特開2003-208626
登録番号 特許第3905388号
出願日 平成14年1月11日(2002.1.11)
公開日 平成15年7月25日(2003.7.25)
登録日 平成19年1月19日(2007.1.19)
発明者
  • 土井 章男
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 画像処理方法および装置 コモンズ
発明の概要 【課題】 従来のネットやグリッドを用いて特徴領域の抽出を行なう画像処理では、原画像からエッジを検出した後、そのエッジ画像に対して Gaussian フィルタをかけ, エッジ画像境界をぼかしてエネルギー画像を作成していたので、正確かつ安定なネットやグリッドの収縮が困難であった。本発明は、エッジ画像の境界をぼかすことなく、ネットやグリッドの収縮を正確かつ安定に行なわせる。
【解決手段】 エッジ画像を作成したあと、Gaussianフィルタを適用してぼかす代わりに、エッジからの距離画像を作成し、この距離画像をエネルギー画像として用いることにより、課題の解決を図るものである。これにより、本発明では、エッジから離れるほど距離つまりエネルギーが増加するようになるため、ネットの収縮計算が安定化され、かつ、エッジ付近でネットの位置があいまいになることがないので、正確なネットの貼り合わせが可能となる。
従来技術、競合技術の概要


MRIなどの画像データから特徴ある領域を抽出する際に、その特徴領域にネットあるいはグリッドを被わせることで、範囲を限定する方法( 例えば、Snakes,Balloon,Active Net ,3D Active Net ,3D Active Gridなど)が、これまでに開発されている。これらは、エネルギー最小化原理を用いてネットあるいはグリッドを特徴領域に収縮させて行くものである。Snakesは、曖昧な輪郭を抽出する手法として開発された輪郭モデルであり、内部歪みによる力と、画像の力と、外力により、線やエッジなどの画像中の特徴ある領域に整合する。Active Net は、Snakesを面モデルへ拡張し、2 次元画像から様々な領域を抽出することを可能にしたもので、坂上らにより開発された(参考文献1参照)。3D Active Net および3D Active Gridは、Active Net を3次元へ拡張し、さらには、格子構造をもつグリッドへの拡張したもので、本発明者らにより開発された(参考文献2,3,4参照)。



ここでは、基本的な Active Net について簡単に説明する。任意の特徴領域にネットを貼り付けるためには、あらかじめ、特徴領域に対して十分な大きさを持つ初期状態のネットを用意し、特徴となる領域へ徐々にネットを収縮させながら、所定の領域に貼り付ける。このため、特徴領域に依存してネットを特徴領域へ収縮させようと作用するエネルギーと、ネットに依存してネットの形状を保持するように作用するエネルギーとを生成させ、それらのエネルギーが釣り合う位置では、エネルギーの和が最小になるというエネルギー最小化原理を適用して釣り合い位置を求め、ネットの収縮が所定の位置で止まるようにしている。



ネットを特徴領域へ収縮させるエネルギーを生成するには、エネルギー画像が用いられる。エネルギー画像は、対象となる領域に対して、あらかじめエネルギーの値を小さく設定しておいて、ネットがそのエネルギーの小さい領域部分に収束されるようにするものである。例えば、MRI画像中の特定の臓器の領域をネットに付着させる場合には、まず臓器の表面のエッジを抽出し、そのエッジ領域でエネルギ-が最小となるようにエッジ画像を作成する。図8は、脳のMRI画像の例であり、図9は、抽出されたエッジ画像の例である。エッジ画像は原画像を空間一次微分して濃度変化の大きい部分を強調して取り出したものであり、画像の輪郭などのエッジ部分を効率的に抽出することができる。しかし、このようなエッジ部分に直接最小のエネルギー値を設定してネットの収縮処理を行なうと、エッジ部分は細い線状や点状をなしていて面積が小さいため、ネットがエッジ部分を通り越してしまい、処理が不安定になりやすい。



そのため、従来は、エッジ画像にGaussianフィルタ等をかけてエッジ付近をぼかし、エッジ付近の領域面積を大きくしてネットの収縮を安定させる方法がとられていた。しかしながら、Gaussianフィルタ等をかけてエッジ付近をぼかすと、逆に画像境界があいまいになってしまうことから、ネットの正確な貼り合わせが困難になるという問題があった。

産業上の利用分野


本発明は、医療画像処理において、MRIやCTなどの画像から特定臓器の画像領域を抽出する場合などに有用な、画像中の特徴領域を自動抽出するための画像処理方法および画像処理装置に関する。



画像処理の分野では、画像認識や動画像処理等のために、幾何情報を保持する網(ネット)あるいは格子(グリッド)状の形状(以下、網のことをネット、格子のことをグリッドと呼ぶ)を、エネルギー最小化原理により特徴領域に収縮させて貼り付け、その領域を抽出することが行なわれる。その際の収縮処理で特徴領域を特定するために、画像に対応したエネルギー画像が作成されるが、本発明は、特徴領域を正確かつ安定に抽出可能にする新規なエネルギー画像を提供するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
入力画像中の抽出したい特徴領域にネットあるいはグリッドを貼り付け特徴領域に収縮させて特徴領域を抽出するため、特徴領域でエネルギーが最小となるような画像エネルギーと、ネットあるいはグリッドの形状を保存しようとする保存エネルギーとを生成して、エネルギー最小化原理に基づく収束計算により、画像エネルギーとネットあるいはグリッドの保存エネルギーとを整合させ、特徴領域にネットあるいはグリッドを収縮させる画像処理方法において、
入力画像の特徴領域からエッジ画像を作成し、さらにエッジ画像上の任意の点から近傍の任意の点までの距離に応じた重みを示す距離画像を作成し、その距離画像をエネルギー画像として、上記特徴領域に貼り付けたいネットあるいはグリッドの保存エネルギーとを、エネルギー最小化原理に基づく収束計算により整合させることを特徴とする画像処理方法。

【請求項2】
Active Net、3DActive Net、3DActive Grid のいずれかにより特徴領域を抽出することを特徴とする請求項1に記載の画像処理方法。

【請求項3】
入力画像中の抽出したい特徴領域にネットあるいはグリッドを貼り付け特徴領域に収縮させて特徴領域を抽出するため、特徴領域でエネルギーが最小となるような画像エネルギーと、ネットあるいはグリッドの形状を保存しようとする保存エネルギーとを生成して、エネルギー最小化原理に基づく収束計算により、画像エネルギーとネットあるいはグリッドの保存エネルギーとを整合させ、特徴領域にネットあるいはグリッドを収縮させる画像処理装置において、
入力画像の特徴領域からエッジ画像を作成する手段と、さらにエッジ画像上の任意の点から近傍の任意の点までの距離に応じた重みを示す距離画像を作成する手段と、その距離画像をエネルギー画像として、上記特徴領域に貼り付けたいネットあるいはグリッドの保存エネルギーとを、エネルギー最小化原理に基づく収束計算により整合させる特徴抽出処理手段とを備えていることを特徴とする画像処理装置。

【請求項4】
Active Net、3DActive Net、3DActive Grid のいずれかにより特徴領域を抽出するものであることを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2002004782thum.jpg
出願権利状態 登録
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