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複合生体材料の生分解性制御

国内特許コード P110002967
整理番号 A122P152
掲載日 2011年6月9日
出願番号 特願2002-065831
公開番号 特開2003-260124
登録番号 特許第4226830号
出願日 平成14年3月11日(2002.3.11)
公開日 平成15年9月16日(2003.9.16)
登録日 平成20年12月5日(2008.12.5)
発明者
  • 田中 順三
  • 菊池 正紀
  • 伊藤 典一
  • 萬代 佳宣
出願人
  • 独立行政法人科学技術振興機構
  • 独立行政法人物質・材料研究機構
  • 新田ゼラチン株式会社
発明の名称 複合生体材料の生分解性制御
発明の概要 (57)【要約】【課題】 カルシウム塩(特に、ハイドロキシアパタイト)とコラーゲンからなる複合生体材料において、その機械的強度を維持しつつ、人工骨材に適した生体内吸収性を実現する。【解決手段】 カルシウム塩(特に、ハイドロキシアパタイト)とコラーゲンを含む複合生体材料において、コラーゲンに架橋を導入することにより、該複合生体材料の生体内分解速度を制御する。
従来技術、競合技術の概要
従来、整形外科の領域における骨欠損部の修復には、自己組織の再移植を行うことが多い。しかし、自己組織の使用は患者の負担が大きく、その採取量にも限界があるため、人工インプラントによる補填が不可欠となる。こうした人工骨には生体骨類似の機械的特性に加えて、生体適合性や骨伝導性-すなわち、生体適用後徐々に吸収され、骨再生サイクルに取り込まれて自身の骨に置換していく性質-が求められる。
【0003】
元々脊椎動物の骨は無機物のハイドロキシアパタイト(HAp)と有機物のコラーゲンからなる複合体である。これらは、生体骨中でHApがそのc軸方向にコラーゲン繊維に沿って配向した特有のナノコンポジット構造を形成(自己組織化)し、この構造が骨に特有の機械的性質を与えている。すなわち、単にHApとコラーゲンを組み合わせただけでは、生体骨同様の構造や特性を得ることはできない。
【0004】
そこで、HApとコラーゲンを用いて、より生体骨に近い複合生体材料を開発するための様々な検討がなされてきた。例えば、Mehlischらは、HAp粒子とコラーゲンの混合物を合成し(Mehlisch, A.S et al, Oral Surg Oral Med Oral Pathol, 70(6) (1990), 685-692)、Miyamotoらは、HApセメントで補強したコラーゲンを作製して、その生体適合性を評価した(K.S. TenHuisen, et al, J. Biomed Mater Res, 29(7) (1995), 803-810)。また、TenHuisenらは、リン酸水素カルシウムをHApのプリカーサーとして、コラーゲン(Col)繊維上にHAp結晶を成長させ、HAp/Colナノコンポジットを製造した(Y. Miyamoto et al., Biomaterials, 19 (1998), 707-715)。しかしながら、そのいずれも、生体骨類似のナノ構造を再現することはできなかった。
【0005】
一方、本発明者らは、HApとColの自己組織化を利用して、バイオミメティックな条件下(骨新生が生じる生体内環境に似た条件)で、生体骨類似のナノコンポジット構造を有するHAp/Col複合体を合成することに成功した(特開平7-101708号公報、特開平11-199209号公報、特開平2000-5298号公報等)。この複合体は、優れた生体適合性を有し、破骨細胞に吸収され、骨新生を促すことが確認された。しかしながら、該複合体は移植後すみやかに吸収・分解されてしまうため、人工骨材等としての実用性に欠けるという問題点があった。
産業上の利用分野
本発明は、カルシウム塩(特に、ハイドロキシアパタイト)とコラーゲンを含む複合生体材料の生体内分解性を制御する方法および該方法によって提供される改良された複合生体材料に関する。
特許請求の範囲 【請求項1】 カルシウム塩とコラーゲンを含む複合生体材料において、コラーゲンに架橋を導入することにより、該複合生体材料の生体内分解速度を制御する方法であって、前記カルシウム塩がハイドロキシアパタイトであり、前記複合生体材料がハイドロキシアパタイトのc軸がコラーゲン繊維に沿うように配向した微小多孔質構造を有するものであり、前記架橋がグルタールアルデヒドを用いた架橋反応によって導入され、かつ、前記グルタールアルデヒドが複合生体材料中のコラーゲン1gに対して10μmol10mmol用いられる、上記方法
【請求項2】 前記架橋がコラーゲン中の反応可能な官能基の少なくとも1%以上に導入されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】 ハイドロキシアパタイトとコラーゲンを含む複合生体材料において、該複合生体材料中のコラーゲン1gに対して10μmol~10mmolのグルタールアルデヒドを用いて架橋を導入したことを特徴とする、複合生体材料であって、前記複合生体材料がハイドロキシアパタイトのc軸がコラーゲン繊維に沿うように配向した微小多孔質構造を有する、上記複合生体材料
【請求項4】 前記架橋がコラーゲン中の反応可能なε-アミノ基の少なくとも1%以上に導入されていることを特徴とする、請求項3に記載の複合生体材料。
産業区分
  • 治療衛生
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
参考情報 (研究プロジェクト等) CREST 分子複合系の構築と機能 領域
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