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2次元フォトニック結晶面発光レーザ及びその製造方法 コモンズ

国内特許コード P110002973
整理番号 A112P49
掲載日 2011年6月9日
出願番号 特願2002-071086
公開番号 特開2003-273455
登録番号 特許第3833953号
出願日 平成14年3月14日(2002.3.14)
公開日 平成15年9月26日(2003.9.26)
登録日 平成18年7月28日(2006.7.28)
発明者
  • 野田 進
  • 横山 光
  • 関根 孝二郎
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 2次元フォトニック結晶面発光レーザ及びその製造方法 コモンズ
発明の概要 【課題】 面発光される光の利用効率を50%以上に高めることのできる2次元フォトニック結晶面発光レーザ及びその製造方法を得る。
【解決手段】 基板上に下部クラッド層12、キャリアの注入により発光する活性層、上部クラッド層を積層し、下部クラッド層12に2次元的に屈折率周期を配置したフォトニック結晶周期構造体21aを備え、該周期構造体21aにより共振して上部クラッド層の上面から面発光する2次元フォトニック結晶面発光レーザ。前記周期構造体21aの結晶面に対する断面形状の幅が主たる発光方向に沿って漸減していることにより、下方への1次回折光L2を抑え、その分上方への1次回折光L1の光量の増大を図ることができる。
従来技術、競合技術の概要


従来、基板面から垂直方向にレーザ光を出射する面発光レーザが種々開発、研究されている。面発光レーザは同一基板上に多数の素子を集積(アレイ化)でき、各素子からコヒーレントな光が並列的に出射されるため、並列光ピックアップ、並列光伝送、光並列情報処理の分野での用途が期待されている。



この種の面発光レーザとして、フォトニック結晶を利用した2次元フォトニック結晶面発光レーザが特開2000-332351号公報に開示されている。フォトニック結晶とは、光の波長と同程度もしくはより小さい屈折率周期を有する結晶であり、誘電体の多次元周期構造体では半導体の結晶中で電子状態にバンドギャップが生じることと同様の原理により、光の導波を抑制する波長帯(フォトニックバンドギャップ)が生じ、光を2次元又は3次元に閉じこめることが可能である。



前記公報記載の2次元フォトニック結晶面発光レーザは、キャリアの注入により発光する活性層の近傍に、2次元的に屈折率周期を配置したフォトニック結晶周期構造体を備え、フォトニック結晶により共振して面発光するものである。



具体的には、図8に示すように、この2次元フォトニック結晶面発光レーザ10は、概略、基板11上に下部クラッド層12、活性層13、上部クラッド層14が積層され、下部クラッド層12には活性層13の近傍に2次元フォトニック結晶20が内蔵されている。



基板11は、例えば、n型InPの半導体材料からなる。下部クラッド層12及び上部クラッド層14は、例えば、それぞれn型及びp型InPの半導体層であり、活性層13よりも屈折率が低い。2次元フォトニック結晶20は、下部クラッド層12に形成した空孔(フォトニック結晶周期構造体21)にて構成され、下部クラッド層12とは屈折率の異なる媒質が2次元の周期で配列された正方格子や三角格子からなっている。空孔内にはSiN等を充填してもよい。活性層13は、例えば、InGaAs/InGaAsP系の半導体材料を用いた多重量子井戸構造からなっており、キャリアの注入により発光する。



下部クラッド層12及び上部クラッド層14により活性層13を挟んでダブルヘテロ接合を形成し、キャリアを閉じこめて発光に寄与するキャリアを活性層13に集中させるようになっている。



基板11の底面及び上部クラッド層14の上面には金等からなる下部電極16及び上部電極17が形成されている。電極16,17間に電圧を印加することにより活性層13が発光し、該活性層13から漏れた光が2次元フォトニック結晶20に入射する。2次元フォトニック結晶20の格子間隔に波長が一致する光は、2次元フォトニック結晶20により共振して増幅される。これにより、上部クラッド層14の上面(電極17の周囲に位置する発光領域18)からコヒーレントな光が面発光される。



ここで、図9に示すような正方格子からなる2次元フォトニック結晶20について共振作用を説明する。なお、格子形状は正方格子に限らず、三角格子等であってもよい。



2次元フォトニック結晶20は、第1媒質12内に空孔等の第2媒質21と直交する2方向に同じ周期で形成した正方格子からなっている。正方格子はΓ-X方向とΓ-M方向の代表的な方向を有している。Γ-X方向に隣接する第2媒質21の間隔をaとすると、第2媒質21を格子点とした一辺がaの正方形からなる基本格子Eが形成されている。



波長λが基本格子Eの格子間隔aに一致する光LがΓ-X方向に進行すると、光Lは格子点で2次回折される。このうち、光Lの進行方向に対して0°、±90°、180°の方向に回折された光のみがブラッグ条件を満たす。さらに、0°、±90°、180°の方向に回折された光の進行方向にも格子点が存在するため、回折光は再度進行方向に対して0°、±90°、180°方向に回折する。



光Lが1回又は複数回の2次回折を繰り返すと、回折光が元の格子点に戻るため共振作用が生じる。また、紙面に垂直な方向に1次回折された光もブラッグ条件を満たす。このため、共振によって増幅された光が上部クラッド層14を介して出射され、面発光機能を有することになる。また、全ての格子点でこの現象が生じるため、面内全域でコヒーレントなレーザ発振が可能である。

産業上の利用分野


本発明は、2次元フォトニック結晶面発光レーザ及びその製造方法、特に、キャリアの注入により発光する活性層又はその近傍に、2次元的に屈折率周期を配置したフォトニック結晶周期構造体を備え、フォトニック結晶により共振して面発光する2次元フォトニック結晶面発光レーザ及びその製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】キャリアの注入により発光する活性層をクラッド層で挟み込み、該クラッド層又は該活性層に2次元的に屈折率周期を配置したフォトニック結晶周期構造体を備えた2次元フォトニック結晶面発光レーザにおいて、
前記フォトニック結晶周期構造体の結晶面に対する断面形状の幅が主たる発光方向に沿って漸減していること、
を特徴とする2次元フォトニック結晶面発光レーザ。
【請求項2】フォトニック結晶周期構造体の前記断面形状が三角形状に近似した多段形状であることを特徴とする請求項1記載の2次元フォトニック結晶面発光レーザ。
【請求項3】フォトニック結晶周期構造体が断面ほぼ三角形状体を重ね合わせた井桁構造であることを特徴とする請求項1記載の2次元フォトニック結晶面発光レーザ。
【請求項4】請求項1記載の2次元フォトニック結晶面発光レーザの製造方法であって、フォトニック結晶周期構造体を結晶面に対する垂直方向の断面形状を段差を有するほぼ三角形状にフォトリソグラフィ法で加工した際、マストランスポート効果によって段差部を消滅させて傾斜面を形成することを特徴とする2次元フォトニック結晶面発光レーザの製造方法。
【請求項5】請求項3記載の2次元フォトニック結晶面発光レーザの製造方法であって、フォトニック結晶周期構造体を構成する三角形状体をフォトリソグラフィ法で多段に加工した際、マストランスポート効果によって段差部を消滅させて傾斜面を形成することを特徴とする2次元フォトニック結晶面発光レーザの製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2002071086thum.jpg
出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) CREST 電子・光子等の機能制御 領域
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