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アルキルアミノリン化合物及び金属抽出剤 実績あり

国内特許コード P110003016
整理番号 180-E-085
掲載日 2011年6月15日
出願番号 特願2010-253852
公開番号 特開2012-102062
登録番号 特許第5761663号
出願日 平成22年11月12日(2010.11.12)
公開日 平成24年5月31日(2012.5.31)
登録日 平成27年6月19日(2015.6.19)
発明者
  • 馬場 由成
出願人
  • 国立大学法人 宮崎大学
発明の名称 アルキルアミノリン化合物及び金属抽出剤 実績あり
発明の概要 【課題】 インジウム、ガリウム及び亜鉛を含有する溶液から、インジウム又はガリウムを選択的に抽出する手段、或いはコバルト及びニッケルを含有する溶液から、コバルト又はニッケルを選択的に抽出する手段を提供する。
【解決手段】 式I:



[式中、
R1及びR2は、互いに独立して、置換若しくは非置換の直鎖若しくは分岐鎖状C1-18アルキル、C2-18アルケニル若しくはC2-18アルキニル、又は置換若しくは非置換の直鎖若しくは分岐鎖状C7-18アリールアルキル若しくはC8-18アリールアルケニルであり;
R3及びR4は、互いに独立して、水素、置換若しくは非置換の直鎖若しくは分岐鎖状C1-4アルキル、C2-4アルケニル若しくはC2-4アルキニル、又は置換若しくは非置換の直鎖若しくは分岐鎖状C7-18アリールアルキル若しくはC8-18アリールアルケニルである]
で表される化合物。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


我が国は、世界の希少金属類の約20%を消費している希少金属消費大国であるにも関わらず、主要な資源の大部分を輸入に依存している。そのため、希少金属の安定供給を確保することは難しい課題となっている。希少金属は、天然鉱石より産出される以外にも、電子産業関連の事業所から排出される廃棄物及び廃液(例えば工場排水)に多く含まれている。このような廃棄物及び廃液は、都市鉱山と言われている。



これらの都市鉱山には、有害金属が含まれており、工場排水からの廃液に多く含まれている有害金属は、その強い毒性により人体への悪影響が数多く報告されている。このため、生態系および環境系からの有害金属の除去も重要となっている。それ故、金属資源の回収及び除去技術は、金属資源の確保の面だけではなく、金属汚染のような環境汚染の防止及び/又は除去の面でも貢献できると考えられる。



特に、インジウム及びガリウムの需要は、ここ数年の科学技術の進歩により急激に増加している。インジウムは、光沢のある銀白色の金属で、柔らかい金属であるため可鍛性、展延性に優れている。加えて、酸化物として半導体特性、電気伝導性、透明性など特異な性質を有することから、酸化インジウム-酸化スズ(Indium Tin Oxide; ITO)膜を所定のパターンにエッチング処理して形成されたITO透明電極は、液晶表示装置、エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置等の透明電極として使用されている。液晶表示装置、EL表示装置等の生産台数増加に伴い、当該装置の製造工程からは、インジウムイオンを含んだエッチング廃液が大量に排出されている。



ITO膜をエッチング処理する際に使用されるエッチング液は、通常シュウ酸と界面活性剤を混合した溶液からなる。当該エッチング液は、液晶表示装置、EL表示装置等の製造工程において、ITO基板のエッチング処理に使用されるが、通常はエッチング能力が低下するまで循環使用される。そして、能力が低下したエッチング液は、エッチング廃液として廃棄される。



エッチング廃液からのインジウムリサイクルに関して、例えば、陰イオン交換樹脂を用いた回収方法(特許文献1)や、セメンテーション法を用いた方法(特許文献2)がこれまでに提案されている。しかしながら、低濃度のインジウムや他の金属成分に加えてシュウ酸を含むエッチング廃液から、インジウムを効率よく分離回収する方法として、十分に満足しうる方法は提供されていないのが実情である。



インジウムのような希少金属の回収方法として、アルキルリン化合物を含有する脂溶性の抽出剤を用いて該希少金属を有機相に抽出する技術が開発されている。例えば、ジアルキルホスフィン酸(特許文献3)、アルキルホスホン酸アルキルエステル(特許文献4及び5)、リン酸アルキルエステル(特許文献6)等を用いる技術が提案されている。

産業上の利用分野


本発明は、金属を選択的に吸着する新規アルキルアミノリン化合物、該化合物を含有する金属の抽出剤、及び金属の回収方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
式I:
【化1】


[式中、
R1及びR2は、2-エチル-ヘキサン-1-イルであり;
R3は、n-ブチルであり;及び
R4は、水素又はn-ブチルである]
で表される化合物。

【請求項2】
請求項1の化合物を含有する、金属の抽出剤。

【請求項3】
インジウム又はガリウムを抽出するために使用される、請求項2の金属の抽出剤。

【請求項4】
金属を含有する水相を請求項1の化合物を含有する有機相に接触させて、金属を該有機相に抽出する抽出工程を含む、金属の回収方法。

【請求項5】
前記抽出工程が、インジウム、ガリウム及び亜鉛を含有する水相を、1×10-2~1 Mの酸を含有するか又はpH -1~-0.1の範囲の条件下で、請求項1の化合物を含有する有機相に接触させて、インジウムを選択的に該有機相に抽出する工程である、請求項4の方法。

【請求項6】
前記抽出工程が、インジウム、ガリウム及び亜鉛を含有する水相を、2~10 Mの酸を含有するか又はpH 0~2の範囲の条件下で、請求項1の化合物を含有する有機相に接触させて、ガリウムを選択的に該有機相に抽出する工程である、請求項4の方法。

【請求項7】
請求項1の式Iで表される化合物を製造する方法であって、
式II:
【化2】


[式中、
R1及びR2は、2-エチル-ヘキサン-1-イルである]
で表されるアミンと、式III:
【化3】


[式中、
R3は、n-ブチルであり;及び
R4は、水素又はn-ブチルである]
で表されるホスホン酸エステルと、ホルムアルデヒドとを、酸性条件下で反応させてホスホン酸エステルをアミノ化するアミノ化工程を含む、前記方法。

【請求項8】
アミノ化されたホスホン酸エステルを部分的に加水分解する加水分解工程をさらに含む、請求項7の方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録


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