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オルガネラ局在タンパク質の解析方法と解析材料 実績あり

国内特許コード P110003053
整理番号 A161P10
掲載日 2011年6月15日
出願番号 特願2002-272043
公開番号 特開2004-108943
登録番号 特許第4287633号
出願日 平成14年9月18日(2002.9.18)
公開日 平成16年4月8日(2004.4.8)
登録日 平成21年4月3日(2009.4.3)
発明者
  • 梅澤 喜夫
  • 小澤 岳昌
出願人
  • 独立行政法人科学技術振興機構
発明の名称 オルガネラ局在タンパク質の解析方法と解析材料 実績あり
発明の概要

【課題】あらゆるオルガネラを対象として、簡便かつ正確にタンパク質局在を解析することのできる新しい方法と、この方法に使用する解析用材料を提供する。
【解決手段】試験タンパク質がオルガネラに局在するか否かを解析する方法であって、(a)インテインの一方のハーフペプチド、蛍光タンパク質の一方のハーフペプチドおよびオルガネラ標的シグナルペプチドを含む融合ペプチド(a)を真核細胞内に導入するステップ;(b)前記蛍光タンパク質の他方のハーフペプチドおよび前記インテインの他方のハーフペプチドを含む融合ペプチド(b)に結合した試験タンパク質を真核細胞内に導入するステップ;および(c)前記蛍光タンパク質の発する蛍光信号を検出するステップ、を含むことを特徴とするオルガネラ局在タンパク質の解析方法と、この方法に使用する融合ペプチドおよび/またはその発現ベクター等の材料。
【選択図】 図1

従来技術、競合技術の概要
真核細胞、特に哺乳類細胞における最もはっきりした特徴の一つは、各タンパク質が個々のオルガネラ(細胞小器官)に局在しているということである。このタンパク質局在化はタンパク質の機能に密接な関連があり、そのため、あるタンパク質の優先的な局在化が機能を決定するための重要な指標となる場合も多い。従って、タンパク質の細胞内局在を解析することによって、そのタンパク質の機能が特定され、さらには新しい生物学的意義が形成される可能性がある。
【0003】
オルガネラ局在化タンパク質を解析するための従来技術としては以下が知られている。
(i) 細胞分画技術と二次元電気泳動/質量分析法からなる方法(非特許文献1)。この方法は、細胞を個々の器官ごとに分画し、それぞれで発現しているタンパク質を二次元電気泳動して比較し、器官特異的なタンパク質の質量分析結果からそのタンパク質を同定する方法であり、タンパク質の系統的な解析に役立つ。しかしながら、この従来技術(i)は細胞内オルガネラの個々の収率と濃度に完全に依存しており、さらに重要な点としては、分画精製の難しいオルガネラには用いることができない。
(ii) 発現クローニング(非特許文献2、3)。この方法は、細胞核内で発現が活性化するレポーター分子を組み込んだ細胞内に転写因子を連結した試験タンパク質を導入し、レポーター分子の信号を検出する方法である。試験タンパク質に機能的な核局在シグナルが含まれている場合には試験タンパク質および転写因子が細胞核内に移行し、レポーター分子の信号を検出することができる。しかしながら、この従来技術(ii)はレポーター分子の発現が核内転写因子に依存しているため、核以外の器官には適用できない。
(iii) 視覚的スクリーニング(非特許文献4-6)。この方法は、信号を発する蛍光タンパク質と試験タンパク質との融合タンパク質を高等真核細胞内で発現させ、蛍光タンパク質の蛍光信号を顕微鏡により観察することによって試験タンパク質の細胞内局在を調べる方法である。この従来技術(iii)は様々なオルガネラ局在化タンパク質を同定するための強力なツールであるが、蛍光顕微鏡下で蛍光タンパク質の細胞内局在を分析および同定するためには多大な労力と時間を必要とする。
【0004】
一方、この出願の発明者等は、タンパク質スプライシングの原理(非特許文献7、8)を用いて2種類のタンパク質の相互作用(タンパク質-タンパク質相互作用)を解析する方法とそのためのプローブを発明し、すでに特許出願している(特許文献1)。
【0005】
【特許文献1】
国際公開WO02/08766号パンフレット
【非特許文献1】
Lopez, M. F. and Melov, S., Circ. Res. 2002, 90, 380-389
【非特許文献2】
Ueki, N. et al., Nature Biotechnol. 1998, 16, 1338-1342
【非特許文献3】
Rhee, Y. et al., Nature Biotechnol. 2002, 18, 433-437
【非特許文献4】
Bejarano, L. A. and Gonzacz, C. J., Cell Sci. 1999, 112,
4207-4211
【非特許文献5】
Misawa, K. et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 2000, 92,
9146-9150
【非特許文献6】
Simpson, J. C. et al., EMBO Report 2000, 3, 287-292
【非特許文献7】
Gimble, F. S., Sci. Biol. 1998, 5, R251-256
【非特許文献8】
Ozawa, T. et al., Anal. Chem. 2001, 73, 5866-5874
産業上の利用分野
この出願の発明は、オルガネラ局在タンパク質の解析方法と解析用材料に関するものである。さらに詳しくは、真核細胞の各種オルガネラに局在するタンパク質を簡便かつ正確に解析する方法と、この方法に用いる材料に関するものである。
特許請求の範囲 【請求項1】試験タンパク質がオルガネラに局在するか否かを解析する方法であって、以下のステップ:
(a)インテインの一方のハーフペプチド、蛍光タンパク質の一方のハーフペプチドおよびオルガネラ標的シグナルペプチドを含む融合ペプチド(a)を真核細胞内に導入するステップ;
(b)前記蛍光タンパク質の他方のハーフペプチドおよび前記インテインの他方のハーフペプチドを含む融合ペプチド(b)に結合した試験タンパク質を真核細胞内に導入するステップ;および
(c)前記蛍光タンパク質の発する蛍光信号を検出するステップ、
を含むことを特徴とするオルガネラ局在タンパク質の解析方法。
【請求項2】ステップ(a)において、信号特性の異なる蛍光タンパク質のそれぞれ一方のハーフペプチドと異なるオルガネラ標的シグナルペプチドを含む2種以上の融合ペプチド(a)を真核細胞内に導入し、ステップ(b)において、前記蛍光タンパク質のそれぞれ他方のハーフペプチドを含む2種以上の融合ペプチド(b)のそれぞれに結合した試験タンパク質を真核細胞内に導入し、ステップ(c)において蛍光信号の特性を検出する請求項1の解析方法。
【請求項3】ステップ(a)において、融合ペプチド(a)を発現する組換えベクター(A)を真核細胞にトランスフェクションすることによって融合ペプチド(a)を真核細胞内に導入する請求項1または2の解析方法。
【請求項4】ステップ(b)において、融合ペプチド(b)と試験タンパク質とを一体として発現する組換えベクター(B)を真核細胞にトランスフェクションすることによって試験タンパク質および融合ペプチド(b)を真核細胞に導入する請求項1または2の解析方法。
【請求項5】請求項1から4のいずれかの解析方法に使用する融合ペプチド(a)であって、インテインのハーフペプチド、蛍光タンパク質のハーフペプチドおよびオルガネラ標的シグナルペプチドを含む融合ペプチド。
【請求項6】請求項5の融合ペプチド(a)を発現する組換えベクター(A)。
【請求項7】請求項5の融合ペプチド(a)または請求項6の組換えベクター(A)と、蛍光タンパク質のハーフペプチドおよびインテインのハーフペプチドを含む融合ペプチド(b)またはこの融合ペプチド(b)と任意の試験タンパク質とを一体として発現する組換えベクター(B)とを含むことを特徴とするオルガネラ局在タンパク質の解析用プローブセット。
【請求項8】融合ペプチド(a)または組換えベクター(A)が発現する融合ペプチド(a)が、信号特性の異なる蛍光タンパク質のそれぞれ一方のハーフペプチドと異なるオルガネラ標的シグナルペプチドを含む2種以上であり、融合ペプチド(b)が、前記蛍光タンパク質の他方のハーフペプチドを含む2種以上である請求項のプローブセット。
【請求項9】請求項5の融合ペプチド(a)を保有する真核細胞。
【請求項10】請求項の真核細胞を2以上有する細胞キット。
【請求項11】請求項5の融合ペプチド(a)の2種以上を保有する真核細胞であって、各融合ペプチド(a)の蛍光タンパク質の信号特性がそれぞれに異なる真核細胞。
【請求項12】請求項11の真核細胞を2以上有する細胞キット。
産業区分
  • 試験、検査
  • 有機化合物
  • 微生物工業
  • 治療衛生
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2002272043thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
参考情報 (研究プロジェクト等) CREST 内分泌かく乱物質 領域
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