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PTPζ活性促進又は抑制物質のスクリーニング方法 コモンズ

国内特許コード P110003083
整理番号 A011P38
掲載日 2011年6月16日
出願番号 特願2002-513898
登録番号 特許第3785460号
出願日 平成13年7月23日(2001.7.23)
登録日 平成18年3月31日(2006.3.31)
国際出願番号 JP2001006343
国際公開番号 WO2002008415
国際出願日 平成13年7月23日(2001.7.23)
国際公開日 平成14年1月31日(2002.1.31)
優先権データ
  • 特願2000-223184 (2000.7.24) JP
発明者
  • 野田 昌晴
  • 藤川 顕寛
出願人
  • 独立行政法人科学技術振興機構
発明の名称 PTPζ活性促進又は抑制物質のスクリーニング方法 コモンズ
発明の概要 (57)【要約】PTPζの生理的機能を利用する、中枢モノアミン神経系機能障害の治療薬や、ヘリコバクター・ピロリやプレイオトロフィンによる胃潰瘍の治療薬として有用なPTPζ活性促進又は抑制物質のスクリーニング方法や、興奮剤やピロリ毒素VacAやプレイオトロフィンに対して低感受性の非ヒトモデル動物を提供するものである。PTPζノックアウトマウスと野生型マウスに被検物質を投与した際に、両者におけるPTPζ活性の比較・評価、例えば、中枢モノアミン神経系の機能的障害の有無、新しい環境に対する慣れの程度、又はストレス応答性の比較・評価や、ピロリ毒素VacAやプレイオトロフィンとの結合の程度の比較・評価によりPTPζ活性促進又は抑制物質をスクリーニングする。
従来技術、競合技術の概要
【0002】
細胞に外界から刺激が加わると、細胞内のシグナル伝達経路が活性化され、細胞に増殖、分化、細胞死などが誘導される。細胞内蛋白質のチロシンリン酸化は、このシグナル伝達経路の種々の局面においてきわめて重要な役割を果たしており、蛋白質のチロシンリン酸化状態はチロシンキナーゼ(PTK)とチロシンホスファターゼ(PTP)両酵素の精巧なバランスによって常に動的平衡状態が保たれている。この蛋白チロシンリン酸化は、脳においては神経回路形成や神経伝達の効率の制御に関与すること(生体の科学第48巻第6号534-538頁(1997);蛋白質核酸 酵素 Vol.43,No.8,1136-1143(1998))や、免疫系やその他の臓器においても、その機能の形成や維持に重要であることが知られている(蛋白質核酸 酵素 Vol.43,No.8,1131-1135(1998))。一方、これら蛋白チロシンリン酸化の異常は、神経回路形成の不良、記憶・学習の阻害、異常なアポトーシス、腫瘍形成等に関与することが報告されている(蛋白質核酸 酵素 Vol.43,No.8,1186-1192(1998))。
【0003】
PTPは現在までに80種以上が同定され、ヒトではその遺伝子は500にも及ぶと推定されている。かかるPTPには、PTKと同様にレセプター型と非レセプター型が存在し、レセプター型は、細胞内に2個あるいは1個の酵素領域をもち、細胞外領域の特徴によりいくつかのグループに分類され、N末端に炭酸脱水酵素領域を有するPTPζは中枢神経系に特異的なレセプター型チロシンホスファターゼとして同定され、本発明者らはPTPζがプレイオトロフィン、ミドカインといった増殖因子の受容体であることを報告している(J.Biol.Chem.271,21446-21452,1996;J.CellBiol.142,203-216,1998;J.Biol.Chem.274,12471-12479,1999)。また、PTPζはN-CAMを初めとするイムノグロブリンスーパーファミリーに属する細胞接着分子と相互作用することが知られており、神経細胞の分化、移動、神経伝達において重要な機能を担うとされている。本発明者らは、既にPTPζ遺伝子欠損マウスを作製し、PTPζが神経細胞とアストロサイトの両方に発現することを報告している(Neuroscience Letters 274,135-138,1998)。PTPζ遺伝子欠損型マウスは正常に発育・繁殖し、形態学的にも大きな異常所見は同定されていない。しかし、PTPζの生理的役割はほとんど分かっていないのが現状である。
最近、平山によりPTPζが胃潰瘍の原因として有名なヘリコバクター・ピロリ菌が分泌する細胞外毒素、VacAの受容体として機能している可能性が細胞株を使った実験系によって示された(J.Biol.Chem.274,36693-36699,1999)。ピロリ菌毒素VacAは急性胃炎及び胃潰瘍患者の約90%で検出されており、ピロリ菌細胞外分泌毒素VacAを経口投与されたマウスは急性胃炎を引き起こすことが報告されている。
産業上の利用分野
【0001】
本発明は、遺伝子相同組換え技術により作出した受容体型プロテインチロシンホスファターゼ(PTPζ/RPTPβ)の遺伝子を欠損させたマウス等の非ヒト動物を用いた、中枢モノアミン神経系の機能障害の治療薬や、ヘリコバクター・ピロリ等による胃潰瘍の治療薬のスクリーニングや、中枢興奮剤(依存性薬剤)に対して低感受性の非ヒトモデル動物やピロリ菌毒素VacA等に対して低感受性の非ヒトモデル動物に関する。
特許請求の範囲 【請求項1】プロテオグリカン型受容型プロテインチロシンホスファターゼ(PTPζ)をコードする遺伝子DNAの機能が染色体上で欠損した非ヒト動物と、野生型の非ヒト動物とに、被検物質を投与し、これら非ヒト動物におけるPTPζ活性を比較・評価することを特徴とするPTPζ活性促進又は抑制物質のスクリーニング方法であって、PTPζ活性の比較・評価が、中枢モノアミン神経系の機能の比較・評価であることを特徴とするPTPζ活性促進又は抑制物質のスクリーニング方法
【請求項2】中枢モノアミン神経系の機能の比較・評価が、中枢モノアミン代謝レベルの変化、覚醒剤に対する感受性、中脳-辺縁ドーパミン神経系の機能的障害の有無、新しい環境に対する慣れの程度、又はストレス応答性の比較・評価であることを特徴とする請求項1記載のPTPζ活性促進又は抑制物質のスクリーニング方法
【請求項3】プロテオグリカン型受容型プロテインチロシンホスファターゼ(PTPζ)をコードする遺伝子DNAの機能が染色体上で欠損した非ヒト動物と、野生型の非ヒト動物とに、被検物質を投与し、これら非ヒト動物におけるPTPζ活性を比較・評価することを特徴とするPTPζ活性促進又は抑制物質のスクリーニング方法であって、PTPζ活性の比較・評価が、ヘパリン結合性分泌タンパク質プレイオトロフィンによる胃粘膜障害の程度の比較・評価であることを特徴とするPTPζ活性促進又は抑制物質のスクリーニング方法
【請求項4】PTPζをコードする遺伝子DNAの機能が染色体上で欠損した非ヒト動物が、4世代以上の戻し交配により純化された非ヒト動物であることを特徴とする請求項1~3のいずれか記載のPTPζ活性促進又は抑制物質のスクリーニング方法
【請求項5】非ヒト動物がマウスであることを特徴とする請求項1~4のいずれか記載のPTPζ活性促進又は抑制物質のスクリーニング方法
【請求項6】プロテオグリカン型受容型プロテインチロシンホスファターゼ(PTPζ)をコードする遺伝子DNAの機能が染色体上で欠損した非ヒト動物と、野生型の非ヒト動物とに、被検物質を投与し、これら非ヒト動物におけるPTPζ活性を比較・評価することを特徴とするPTPζ活性の比較・評価法であって、PTPζ活性の比較・評価が、中枢モノアミン神経系の機能の比較・評価であることを特徴とするPTPζ活性の比較・評価法
【請求項7】プロテオグリカン型受容型プロテインチロシンホスファターゼ(PTPζ)をコードする遺伝子DNAの機能が染色体上で欠損した非ヒト動物と、野生型の非ヒト動物とに、被検物質を投与し、これら非ヒト動物におけるPTPζ活性を比較・評価することを特徴とするPTPζ活性の比較・評価法であって、PTPζ活性の比較・評価が、ヘパリン結合性分泌タンパク質プレイオトロフィンによる胃粘膜障害の程度の比較・評価であることを特徴とするPTPζ活性の比較・評価法
産業区分
  • 試験、検査
  • 畜産
  • 薬品
  • 微生物工業
  • 治療衛生
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
参考情報 (研究プロジェクト等) CREST 脳を知る(脳の機能 東京) 領域
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