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2次元フォトニック結晶スラブ及びこれを用いた光デバイス

国内特許コード P110003143
整理番号 A112P81
掲載日 2011年6月16日
出願番号 特願2003-083235
公開番号 特開2004-294517
登録番号 特許第3999152号
出願日 平成15年3月25日(2003.3.25)
公開日 平成16年10月21日(2004.10.21)
登録日 平成19年8月17日(2007.8.17)
発明者
  • 北川 均
  • 野田 進
  • 浅野 卓
出願人
  • アルプス電気株式会社
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 2次元フォトニック結晶スラブ及びこれを用いた光デバイス
発明の概要 【課題】TE-like モードとTM-like モードの両モードの光に対して共通のフォトニックバンドギャップを有する2次元フォトニック結晶スラブの提供。このような2次元フォトニック結晶スラブを備え、特定波長の光の取り出し効率を向上できる2次元フォトニック結晶導波路の提供。
【解決手段】TE-like モードとTM-like モードの両モードの光に対して共通のフォトニックバンドギャップを有する2次元フォトニック結晶スラブ10aに、フォトニック結晶の周期的配列を乱す線状欠陥22が形成され、線状欠陥22が光を通過させる導波路22とされ、導波路22の近傍にフォトニック結晶の周期的配列を乱す点状欠陥24が少なくとも一つ形成された2次元フォトニック結晶導波路10。
【選択図】 図1
従来技術、競合技術の概要


光の波長程度の屈折率変化周期構造を持つ物質はフォトニック結晶として知られており、その中ではその周期に対応する波長の光の存在が禁止される光に対する禁止帯、いわゆるフォトニックバンドギャップが現れ、特定の波長域の光の存在と伝搬が不可能となる。このことからフォトニック結晶は光を自由自在に制御できる可能性があるとして、次世代のエレクトロニクス、オプトエレクトロニクス材料として注目されている。



従来の2次元フォトニック結晶導波路の一種としては、図25に示すようなものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この2次元フォトニック結晶導波路は、空気より屈折率が高い材料からなるスラブ材料81に円柱孔86を三角格子状に配列された2次元フォトニック結晶を有し、図25に示すように三角格子状に配列した円柱孔86を一部線状に抜き取ることによりフォトニック結晶に線状欠陥92が導入され、この線状欠陥92が導波路とされ、さらにこの線状欠陥92の近傍に上記円柱孔86の周期的配列を乱す点状欠陥94が形成され、この点状欠陥94が光の取り出し/導入口として機能する構成とされたものである。



この2次元フォトニック結晶導波路では、外部から2次元フォトニック結晶にフォトニックバンドギャップ周波数内に相当する波長の光103を入射させると、点状欠陥94や線状欠陥92が形成されていないところでは、面内方向にはフォトニックバンドギャップがあるので、光は伝搬を禁じられ、また、面直方向には屈折率差閉じ込めによる全反射により閉じ込められるが、線状欠陥92のところは導波路とみなされるので光は伝搬し、点状欠陥94の近くまで伝搬したときに、点状欠陥94に共鳴する波長の光が点状欠陥94に捕獲され、欠陥内部で共振している間に、上下方向へ出射されるようになっている。
上記点状欠陥94は貫通孔であるので、この点状欠陥に捕獲された光は上下方向から出射されるが、利用できる光は点状欠陥94の上下のどちらか一方から出射されたものしか利用できないため、効率を良くするために孔の径に傾斜をつけることにより上下非対称構造とし、一方の方向から多く光103aが出るようにしている。



【特許文献1】
特開2001-272555号公報

産業上の利用分野


本発明は、微小光回路素子等に用いられる2次元フォトニック結晶スラブに係わり、線状欠陥及び点欠陥の導入により形成した光取り出し/導入口を有する2次元フォトニック結晶導波路及びこれを備えた光デバイスに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
TE-like モードとTM-like モードの両モードの光に対して共通のフォトニックバンドギャップを有する2次元フォトニック結晶スラブであり、
高屈折率材料からなるスラブ材に、このスラブ材よりも低屈折率材料領域が周期的に配列されて屈折率分布が形成されてなり、
Δ=(n-n)/2n
(式中、nは前記高屈折率材料の屈折率、nは前記低屈折率材料の屈折率を示す。)
で定義される比屈折率差Δが0.35より大きく、且つ、
0.35<(t/a)<2.0
(式中、tは前記スラブ材の厚み、aは低屈折率材周期構造部における最小中心距離又は格子定数)なる関係を満たし、前記低屈折率材料領域は2次元フォトニック結晶スラブの体積の25%より多く形成され、
前記スラブ材に前記低屈折率材料領域が三角格子状に配置され、前記低屈折率材料領域は三角柱状とされてなることを特徴とする2次元フォトニック結晶スラブ。

【請求項2】
前記低屈折率材料領域は一群の平行線の方向に対して±30°の奇数倍を除いた範囲の一定の傾斜角度で配置されていることを特徴とする請求項1に記載の2次元フォトニック結晶スラブ。

【請求項3】
前記スラブ材に、前記低屈折率材料領域が正方格子状に配置されていること特徴とする請求項1または2に記載の2次元フォトニック結晶スラブ。

【請求項4】
前記(t/a)の値が、0.65≦(t/a)≦1.50とされてなることを特徴とする請求項1~3のいずれに記載の2次元フォトニック結晶スラブ。

【請求項5】
前記低屈折率材料領域が前記スラブ材に形成された平面視正三角状の孔に空気が満たされて構成され、前記低屈折率材料領域が2次元フォトニック結晶スラブの体積の25%より多く、50%未満の範囲に形成されてなることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の2次元フォトニック結晶スラブ。

【請求項6】
前記低屈折率材料領域が正三角柱状とされ、前記低屈折率材料領域を構成する平面視正三角形の一辺が0.3μm~0.4μmの範囲とされ、隣り合う低屈折率材料領域のピッチが0.35μm~0.55μmの範囲とされてなることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の2次元フォトニック結晶スラブ。

【請求項7】
前記正三角柱状の低屈折率材料領域が前記スラブ材の面方向に形成される一群の平行線に対して0度の傾斜角度で配置されてなることを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載の2次元フォトニック結晶スラブ。

【請求項8】
前記(t/a)の値が、0.65≦(t/a)≦1.50とされてなり、前記低屈折率材料領域が前記スラブ材に形成された平面視正三角状の孔に空気が満たされて構成され、前記低屈折率材料領域が2次元フォトニック結晶スラブの体積の25%より多く、50%未満の範囲に形成されてなることを特徴とする請求項1~3、6、7のいずれかに記載の2次元フォトニック結晶スラブ。

【請求項9】
前記スラブ材に導入されたTE-like モードの光又はTM-like モードの光がスラブ材の面内方向にはフォトニックバンドギャップにより伝搬を禁じられ、面直方向には上下の低屈折率材料領域による全反射により閉じ込められることを特徴とする請求項1~8のいずれかに記載の2次元フォトニック結晶スラブ。

【請求項10】
請求項1乃至のいずれか一項に記載の2次元フォトニック結晶スラブに、前記フォトニック結晶の周期的配列を乱す線状の欠陥が形成され、この線状の欠陥が光を通過させる導波路とされ、該導波路の近傍に前記フォトニック結晶の周期的配列を乱す点状の欠陥が少なくとも一つ形成され、前記点状の欠陥は前記導波路中を伝搬するTE-like モードとTM-like モードの両モードの光を捕獲して放射でき、あるいは外部からのTE-like モードとTM-like モードの両モードの光を捕獲して前記導波路内に導入できる光取り出し/導入口として機能する構成とされたことを特徴とする2次元フォトニック結晶導波路。

【請求項11】
前記点状の欠陥は、スラブ面に対して上下非対称の形状を有することを特徴とする請求項10記載の2次元フォトニック結晶導波路。

【請求項12】
請求項10または11に記載の2次元フォトニック結晶導波路が備えられたことを特徴とする光デバイス。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2003083235thum.jpg
出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) CREST 電子・光子等の機能制御 領域
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