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窒化シリコン膜の製造方法

国内特許コード P110003147
整理番号 RX02P01
掲載日 2011年6月17日
出願番号 特願2003-085721
公開番号 特開2004-292877
登録番号 特許第4474840号
出願日 平成15年3月26日(2003.3.26)
公開日 平成16年10月21日(2004.10.21)
登録日 平成22年3月19日(2010.3.19)
発明者
  • 南川 俊治
  • 部家 彰
  • 小泉 彰夫
  • 室井 進
  • 増田 淳
  • 梅本 宏信
  • 松村 英樹
  • 仁木 敏一
出願人
  • 株式会社石川製作所
  • 石川県
  • 独立行政法人科学技術振興機構
  • 仁木 敏一
発明の名称 窒化シリコン膜の製造方法
発明の概要

【課題】バリア性が高く、透明で密着性に優れた窒化シリコン膜を、低温で高速成膜する。
【解決手段】化学気相成長法、特に触媒CVD法により成膜される窒化シリコン膜である。基板温度160℃以下で成膜され、その組成をSiNと表したときに1.05≦x≦1.33であり、屈折率が1.8以上、1.96以下である。膜中には、NH結合が存在している。成膜に際しては、モノシラン、アンモニア及び水素を供給するとともに、通電加熱されたワイヤで接触分解させ、温度160℃以下の基板上に堆積させる。このとき、モノシラン、アンモニア及び水素の流量比は、モノシラン1に対してアンモニアが1以上、30以下、水素が5以上、400以下とする。
【選択図】 図9

従来技術、競合技術の概要
窒化シリコン膜をフィルム上に堆積させる方法としては、スパッタ法や化学気相成長(CVD)法が知られている。ここで、スパッタ法によりフィルム上に窒化シリコン膜を成膜した場合、成膜される窒化シリコン膜が剛直であることから、僅かな曲げや延伸によってクラックが入りやすく、バリア性が劣化するという問題がある。また、スパッタ法で成膜した窒化シリコン膜は、いわゆるカバレージ性が悪く、数十nm程度の膜厚ではフィルム上にある微細な凹凸を完全に覆うことができず、ピンホールが発生する等して、やはりバリア性を損なう原因となっている。
【0003】
一方、CVDの場合、例えば水素化珪素(モノシラン)とアンモニア、窒素等を原料ガスとして窒化シリコン膜を堆積させるが、低温での成膜では本来の窒化シリコン膜よりも膜密度の低い窒化シリコン膜しか得られないという問題がある。モノシランの特性によるものかシリコンの特性によるものか詳細は不明であるが、低温ではシリコンが結合し難く、アモルファスシリコンでは膜密度の低いものしか得られないことが知られており、窒化シリコン膜の場合にも同様である。
【0004】
膜密度の低い窒化シリコン膜は、容易に酸素や水蒸気を透過してしまい、バリア性の点で問題が多い。そこで、従来、この現象を防ぐために、モノシランと窒素を原料とし、シリコンリッチな組成で窒化シリコン膜を成膜する方法が提案されている(例えば、特許文献1等を参照)。しかながら、得られる窒化シリコン膜は、黄色く着色したものであり、品質の点で不満を残している。
【0005】
例えばバリアフィルムとして用いた場合、黄色く着色していると、包装されている内容物が古びているような印象を与え、購買意欲を減退させる。また、光透過度も悪く、中身がよく見えないというデメリットもある。さらに、有機ELデバイスの封止膜としての使用を考えた場合、トップエミッション型の有機ELデバイスには使用することができない。前記着色や光透過度の低下は、表示品質の劣化を招く。
【0006】
このような状況から、比較的低温で高品質な薄膜を形成し得る技術として、触媒CVD法(Cat-CVD法)、あるいはホットワイヤCVD法と称されるCVD法が開発されている(例えば、特許文献2等を参照)。前記触媒CVD法、ホットワイヤCVD法は、真空容器内にガス供給部と通電加熱されたワイヤと被堆積材(基板)の温度を制御し得る基板ホルダとを設け、材料ガスを通電加熱されたワイヤで接触分解させ、基板上に膜を堆積させるというものである。
【0007】
【特許文献1】
特開2000-223264号公報
【0008】
【特許文献2】
特開昭63-40314号公報
産業上の利用分野
本発明は、半導体デバイスや有機ELデバイス等の封止膜やバリアフィルムに用いられる窒化シリコン膜製造方法に関するものであり、低温で高速成膜され優れたバリア性を有する新規な窒化シリコン膜製造方法に関する
特許請求の範囲 【請求項1】 波長633nmでの屈折率が1.85以上1.95以下のシリコンリッチな窒化シリコン膜において、透明でバリア性や密着性に優れ劣化し難い窒化シリコン膜を、触媒CVD法により160℃以下の低温で被堆積材の上に堆積速度6nm/分以上で成膜するための窒化シリコン膜の製造方法であって、
材料ガスとしてのモノシラン、アンモニア及び水素の流量比を、モノシラン1に対してアンモニアが1以上30以下、水素が5以上400以下の条件で真空容器内に所定圧力で供給し通電加熱されたワイヤで接触分解させ、前記窒化シリコン膜中に積極的にNH基を導入し、前記真空容器内に配された冷却機構によって前記被堆積材の堆積前から堆積終了までの基板温度を10℃以上160℃以下の温度とすることを特徴とする窒化シリコン膜の製造方法。
【請求項2】 前記窒化シリコン膜のフーリエ変換赤外吸収スペクトルが3350cm-1付近および1175cm-1付近に現れるNH結合のピークの一方または両方を有し、3350cm-1のピーク強度比率が840cm-1付近に現れるSiN結合のピーク強度の0.04以上であって、雰囲気温度121℃で圧力2.0kgf/cmで1時間の条件下での高温加湿試験にて劣化せず、前記窒化シリコン膜のバッファード弗酸によるエッチングレートが1μm/分以下であることを特徴とする請求項1記載の窒化シリコン膜の製造方法。
【請求項3】 前記被堆積材が非耐熱性のプラスチックフィルムであり、前記被堆積材の耐熱温度以下で堆積終了することを特徴とする請求項1又は2記載の窒化シリコン膜の製造方法。
【請求項4】 前記被堆積材の温度が100℃以下の温度で堆積終了することを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか1項記載の窒化シリコン膜の製造方法。
【請求項5】 前記モノシラン、アンモニア及び水素の流量比を、モノシラン1に対してアンモニアが2.5以上10以下、水素が20以上80以下とすることを特徴とする請求項1ないし4のうちいずれか1項記載の窒化シリコン膜の製造方法。
【請求項6】 前記圧力を10Paとすることを特徴とする請求項1ないし5のうちいずれか1項記載の窒化シリコン膜の製造方法。
産業区分
  • 表面処理
  • 無機化合物
  • 高分子化合物
  • 固体素子
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2003085721thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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