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光パルス圧縮器および光関数発生器、光パルス圧縮方法および光関数発生方法 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P110003154
整理番号 Y02-P435
掲載日 2011年6月17日
出願番号 特願2003-109708
公開番号 特開2004-317684
登録番号 特許第4459547号
出願日 平成15年4月15日(2003.4.15)
公開日 平成16年11月11日(2004.11.11)
登録日 平成22年2月19日(2010.2.19)
発明者
  • 中沢 正隆
  • 廣岡 俊彦
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 光パルス圧縮器および光関数発生器、光パルス圧縮方法および光関数発生方法 コモンズ 新技術説明会
発明の概要 【課題】超高速光通信や光計測に用いる低パワーかつ高繰り返し周波数の超短パルス列を発生できる、小型でかつ機能性の高い光パルス圧縮器、および、簡単な構成で任意の時間波形を実現する光関数発生器を提供する。
【解決手段】光パルス圧縮器は、入力光パルス列の繰り返し周波数で駆動される光位相変調器9と、分散性媒質8とを有し、入力された光パルスの周波数スペクトルの形状をその時間波形に変換する光フーリエ変換装置Fと、光フーリエ変換装置Fの前に挿入され、入力光パルスのスペクトル幅を狭くする光フィルタ3とを備え、光フーリエ変換装置Fにより、光フィルタ3から出力された狭いスペクトル幅の光パルスを狭い時間幅の光パルスに変換する。光関数発生器は、光フーリエ変換装置Fにより、光フィルタで任意に波形整形されたスペクトルをそのまま時間軸上で再生することにより、任意の時間波形を有する光パルスを発生する。
【選択図】 図1
従来技術、競合技術の概要


一般的な光パルス圧縮技術には、大別して光ファイバと回折格子対を用いたパルス圧縮法(第1の従来技術)と、分散減少ファイバを用いたソリトン効果に基づくパルス圧縮法(第2の従来技術)がある。



第1の従来技術は、強力な光パルスをファイバに入射することにより、ファイバのもつ正常分散と非線形性(自己位相変調効果)によってパルスをまず線形チャープを有する広帯域矩形パルスに変換する。次に回折格子対によって人工的に作り出すことができる異常分散によって該線形チャープパルスを分散補償することで入射パルス幅を大幅に圧縮するものである(非特許文献1及び2)。特に、非特許文献2では、波長1548 nmにおいて繰り返し周波数10 GHz、パルス幅7.1 psの光パルス列を720 fsに圧縮した例が報告されている。



一方、第2の従来技術は、ファイバの異常分散値を伝搬方向に沿ってソリトンの状態が維持される程度に断熱的に減少させること(ゆるやかに分散を変化させること)によって、ソリトンのパルス幅を圧縮するものである。この場合、ソリトンはそのエネルギーを一定に保とうとするために、分散の変化に応じてパルス幅が自動的に変化する原理を利用している(非特許文献3及び4)。特に、非特許文献4では、分散減少ファイバを用いたパルス圧縮の例として、波長1550 nmにおいて繰り返し周波数10 GHz、パルス幅3 psの光パルス列を170 fsに圧縮した実験が報告されている。



また、光関数の発生および光パルス波形整形装置(第3の従来技術)としては、レンズと回折格子あるいはアレイ導波路回折格子を用いることにより、パルスの各周波数成分ごとに独自の振幅および位相変化を与える方法が提案されている(非特許文献5及び6)。これらの場合には入力の時間波形およびそのスペクトルをそれぞれu(t)、U(ω)、出力の時間波形およびそのスペクトルをそれぞれv(t)、V(ω)とし、パルス波形整形の伝達関数を時間軸上でg(t)、スペクトル上でG(ω)とすると、周波数軸上の表現では
V(ω)=G(ω)U(ω)、
また時間軸上では



【数1】




で与えられる。



【非特許文献1】
W. J. Tomlinson, R. J. Stolen, and C. V. Shank, “Compression of optical pulses chirped by self-phase modulation in fibers,” J. Opt. Soc. Am. B, Vol. 1, pp. 139-149, 1984.
【非特許文献2】
K. Tamura, T. Komukai, T. Yamamoto, T. Imai, E. Yoshida, and M. Nakazawa, “High energy, sub-picosecond pulse compression at 10 GHz using a fiber/fiber-grating pulse compressor,” Electron. Lett. Vol. 31, pp. 2194-2195, 1995.
【非特許文献3】
S. V. Chernikov, D. J. Richardson, E. M. Dianov, and D. N. Payne, “Picosecond soliton pulse compressor based on dispersion decreasing fiber,” Electron. Lett. Vol. 28, pp. 1842-1844, 1992.
【非特許文献4】
M. Nakazawa, E. Yoshida, K. Kubota, and Y. Kimura, “Generation of 170 fs, 10 GHz transform-limited pulse train at 1.55 μm using a dispersion-decreasing, erbium-doped active soliton compressor,” Electron. Lett. Vol. 30, pp. 2038-2040, 1994.
【非特許文献5】
A. M. Weiner, J. P. Heritage, and E. M. Kirschner, “High-resolution femtosecond pulse shaping, J. Opt. Soc. Am. B, Vol. 5, pp. 1563-1572, 1988.
【非特許文献6】
K. Okamoto, T. Kominato, H. Yamada, and T. Goh, “Fabrication of frequency spectrum synthesizer consisting of arrayed-waveguide grating pair and thermo-optic amplitude and phase controllers,” Electron. Lett. Vol. 35, pp. 733-734, 1999.

産業上の利用分野


本発明は、超高速光通信ならびに光計測などに用いられる超短パルス技術において、パルス光源から出力された光パルスの時間幅を任意の比率で圧縮するとともに、さらには任意のパルス波形を得ることができる光パルス圧縮および光関数発生器に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
入力光パルス列の繰り返し周波数で駆動される光位相変調器と、分散性媒質とを有し、入力された光パルスの周波数スペクトルの形状をその時間波形に変換する光フーリエ変換装置と、
前記光フーリエ変換装置の前に挿入され、入力光パルスのスペクトル幅を狭くする狭帯域光フィルタと
を備え、
入力光パルスとしてフーリエ変換限界のパルスを用い、
前記光フーリエ変換装置により、前記狭帯域光フィルタから出力された狭いスペクトル幅の光パルスを狭い時間幅の光パルスに変換する光パルス圧縮器。

【請求項2】
請求項1に記載の光パルス圧縮器において、
前記狭帯域光フィルタは、スペクトルの帯域が可変であり、
前記光フーリエ変換装置は、圧縮率が可変なパルス圧縮を実現することを特徴とする光パルス圧縮器。

【請求項3】
請求項1に記載の光パルス圧縮器において、
前記光位相変調器は、駆動周波数が入力光パルス列から再生されたクロック周波数で駆動され、入力光パルスに線形チャープを与え、
前記分散性媒質は、群速度分散を与える光パルス圧縮器。

【請求項4】
請求項1に記載の光パルス圧縮器において、
前記光フーリエ変換装置は、
前記分散性媒質が、前記狭帯域光フィルタから出力された光パルスに群速度分散を与え、
前記光位相変調器が、入力光パルス列から再生されたクロック周波数で駆動され、前記分散性媒質から出力された光パルスに線形チャープを与え、
前記分散性媒質が、前記光位相変調器から出力された光パルスを入力して再度群速度分散を与え、残留チャープを補償することを特徴とする光パルス圧縮器。

【請求項5】
請求項1に記載の光パルス圧縮器において、
前記光フーリエ変換装置は、
前記光位相変調器が、入力光パルス列から再生されたクロック周波数で駆動され、前記狭帯域光フィルタから出力された光パルスに線形チャープを与え、
前記分散性媒質が、前記光位相変調器から出力された光パルスに群速度分散を与え、
前記光位相変調器が、前記分散性媒質から出力された光パルスを入力して再度線形チャープを与え、残留チャープを補償することを特徴とする光パルス圧縮器。

【請求項6】
請求項1に記載の光パルス圧縮器において、
前記位相変調器の位相変調のチャープ率Kと前記分散性媒質の群速度分散Dとが、K=1/Dの関係を満たすことを特徴とする光パルス圧縮器。

【請求項7】
光パルス列を発生する光パルス発生器と、
前記光パルス発生器からの入力光パルス列の繰り返し周波数で駆動される光位相変調器と、分散性媒質とを有し、前記光パルス発生器から入力された光パルスの周波数スペクトルの形状をその時間波形に変換する光フーリエ変換装置と、
前記光フーリエ変換装置の前に挿入され、入力光パルスのスペクトルの形状を波形整形し、出力光パルスの時間波形を周波数特性により定めるための光フィルタと
を備え、
入力光パルスとしてフーリエ変換限界のパルスを用い、
前記光フーリエ変換装置において、前記光フィルタで波形整形されたスペクトルの形状をそのまま時間軸上で再生することにより、前記光フィルタの周波数特性によって、該周波数特性の関数形に応じた任意の時間波形を有する光パルスを発生する
光関数発生器。

【請求項8】
請求項に記載の光関数発生器において、
前記光位相変調器は、駆動周波数が入力光パルス列から再生されたクロック周波数で駆動され、入力光パルスに線形チャープを与え、
前記分散性媒質は、群速度分散を与える光関数発生器。

【請求項9】
請求項に記載の光関数発生器において、
前記光フーリエ変換装置は、
前記分散性媒質が、前記光フィルタから出力された光パルスに群速度分散を与え、
前記光位相変調器が、入力光パルス列から再生されたクロック周波数で駆動され、前記分散性媒質から出力された光パルスに線形チャープを与え、
前記分散性媒質が、前記光位相変調器から出力された光パルスを入力して再度群速度分散を与え、残留チャープを補償することを特徴とする光関数発生器。

【請求項10】
請求項に記載の光関数発生器において、
前記光フーリエ変換装置は、
前記光位相変調器が、入力光パルス列から再生されたクロック周波数で駆動され、前記光フィルタから出力された光パルスに線形チャープを与え、
前記分散性媒質が、前記光位相変調器から出力された光パルスに群速度分散を与え、
前記光位相変調器が、前記分散性媒質から出力された光パルスを入力して再度線形チャープを与え、残留チャープを補償することを特徴とする光関数発生器。

【請求項11】
請求項に記載の光関数発生器において、
前記位相変調器の位相変調のチャープ率Kと前記分散性媒質の群速度分散Dとが、K=1/Dの関係を満たすことを特徴とする光関数発生器。

【請求項12】
光位相変調器と分散性媒質とを有する光フーリエ変換装置と、狭帯域光フィルタとを備えた光パルス圧縮器を用いた光パルス圧縮方法であって、
入力光パルスとしてフーリエ変換限界のパルスを用い、
前記光フーリエ変換装置の前に前記狭帯域光フィルタを挿入して、それにより入力光パルスのスペクトル幅を狭くし、
入力光パルス列の繰り返し周波数で前記光位相変調器を駆動し、
前記光フーリエ変換装置により、前記狭帯域光フィルタから出力された狭いスペクトル幅の光パルスを狭い時間幅の光パルスに変換する
前記光パルス圧縮方法。

【請求項13】
光パルス発生器と、光位相変調器と分散性媒質とを有する光フーリエ変換装置と、光フィルタとを備えた光関数発生器を用いた光関数発生方法であって、
入力光パルスとしてフーリエ変換限界のパルスを用い、
前記光フーリエ変換装置の前に前記光フィルタを挿入して、それにより、出力光パルスの時間波形を周波数特性により定め、前記光パルス発生器からの入力光パルスのスペクトルの形状を波形整形し、
入力光パルス列の繰り返し周波数で前記光位相変調器を駆動し、
前記光フーリエ変換装置において、前記光フィルタで波形整形されたスペクトルの形状をそのまま時間軸上で再生することにより、前記光フィルタの周波数特性によって、該周波数特性の関数形に応じた任意の時間波形を有する光パルスを発生する
前記光関数発生方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
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