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量子サイズ効果を用いたスピン注入磁化反転磁気抵抗素子 コモンズ

国内特許コード P110003180
整理番号 K020P22
掲載日 2011年6月17日
出願番号 特願2003-172473
公開番号 特開2005-011907
登録番号 特許第4297739号
出願日 平成15年6月17日(2003.6.17)
公開日 平成17年1月13日(2005.1.13)
登録日 平成21年4月24日(2009.4.24)
発明者
  • 大岩 顕
  • 宗片 比呂夫
  • 守谷 頼
  • 樫村 之哉
出願人
  • 独立行政法人科学技術振興機構
発明の名称 量子サイズ効果を用いたスピン注入磁化反転磁気抵抗素子 コモンズ
発明の概要

【課題】スピン注入磁化反転の効率化と、これに伴う磁化反転に必要な電力を低減する。
【解決手段】p-GaAs層31とp-GaAs下部電極層33と(Ga,Mn)As固定層35とAlAs第2障壁層37と(In,Ga,Mn)As磁化反転層39とAlAs第1障壁層41と透明電極層45との積層構造を有する。(Ga,Mn)As固定層35の磁化方向は固定され、(In,Ga,Mn)As量子井戸層(磁化反転層)39はフリー層である。円偏光を照射しない場合、磁化反転層39の磁化方向は前回の状態を保持し積層方向の抵抗は低い状態となる。積層方向に右円偏光を照射すると磁化反転層の磁化の方向が変化し、円偏光を照射したことにより固定層35と磁化反転層39との磁化方向が異なり(反平行磁化)、円偏光の照射を停止しても反平行磁化状態を維持するため抵抗は低く不揮発にこの状態を記憶する。積層方向に再び円偏光を照射すると固定層35と磁化反転層39との磁化の向きが同じとなり抵抗が高い。
【選択図】 図1

従来技術、競合技術の概要
磁気抵抗効果素子は、高度情報化社会における大容量記憶媒体に用いられる素子として注目されている。特に磁気抵抗効果を用いた磁気ヘッドは、高感度かつ高密度化が可能であり、実用化されている。
【0003】
最近、強磁性体と非磁性金属とを交互に積層した磁気抵抗効果膜の研究が盛んになってきている。磁気抵抗効果膜は、外部磁場により強磁性の平行磁化状態と反平行磁化状態とを実現し、両方の状態における膜の積層方向に関する電気抵抗の差を利用するものであり、例えば磁気センサとしても期待されている。加えて、磁気抵抗効果膜を不揮発性記憶セルの主要構成要素として利用した磁気ランダムアクセスメモリ(Magnetic Random Access Memory: MRAM)の研究も盛んになってきている。図15に示すように、MRAM100は、例えば2層の強磁体層101、103の間に絶縁体層105を挟んだ構造を有しており、磁場により変化させることが可能な一方の強磁性層101と磁場により変化させることができない他方の強磁性層103との間の磁化状態の関係が、平行磁化状態(低抵抗)又は反平行磁化状態(高抵抗)のいずれであるかに起因する積層方向に関する電気抵抗の差を記憶情報として読み出す不揮発メモリである。MRAMセルは構造が簡単なため、図16に示すように、2次元平面上に多数のMRAM100を配置し、強磁体層101、103のそれぞれに配線L1、L2を接続することにより、高集積記憶装置を実現することができる。
【0004】
また、誘導磁場によらずに磁化反転を実現する技術も提案されている。例えば、積層方向にキャリアスピンを注入することにより磁化反転を行うキャリアスピン注入磁化反転型磁気抵抗効果膜も提案されている(例えば、非特許文献1、2参照)。上記のキャリアスピン注入磁化反転型磁気抵抗効果膜では、注入層から反転層へスピン偏極したキャリアが電気的に注入されると、キャリアが磁性体の磁化にもたらすトルクによって、ある反転電流以上で磁化反転膜の磁化回転が起こる。
【0005】
【非特許文献1】
J.C.Slonczewski, Journal of Magnetism and Magnetic Materials 159 (1996) L1-L7.
【非特許文献2】
L. Berger, Physical Review B, Vol. 54 No. 13, 9353 (1996).
産業上の利用分野
本発明はキャリアスピン注入磁気抵抗効果素子に関し、特に、量子サイズ効果によるスピン注入磁化反転の効率化技術を用いた磁気抵抗効果素子に関する。
特許請求の範囲 【請求項1】 キャリアを量子的に閉じ込め可能な量子磁性半導体構造であって、前記量子磁性半導体の価電子帯の重い正孔状態と軽い正孔状態との縮退を量子井戸構造により解いた半導体磁性領域を有する量子磁性半導体構造を準備するステップと、
該量子磁性半導体構造に対して楕円偏光を照射するステップと
を有することを特徴とするスピン注入磁化制御方法。
【請求項2】 前記量子磁性半導体構造は、半導体層中に磁性金属を混ぜた磁性半導体層を有していることを特徴とする請求項1に記載のスピン注入磁化制御方法。
【請求項3】 磁性半導体と、該磁性半導体のキャリアを量子力学的に閉じ込めるエネルギー障壁とを有し、前記磁性半導体の価電子帯の重い正孔状態と軽い正孔状態との縮退を量子井戸構造により解いた半導体磁性領域を有する量子磁性半導体微細構造。
【請求項4】 請求項3に記載の量子磁性半導体微細構造と、
前記半導体磁性領域における価電子帯と伝導帯に形成される量子準位間のエネルギー差を選択し、それに相当するエネルギーを有する楕円偏光を照射する光源と
を有する光半導体装置。
【請求項5】 楕円偏光の照射により磁化反転を行う磁気抵抗素子であって、
下部電極と、
該下部電極上に形成され磁化に向きが固定された固定層と、
該固定層上に形成される第1エネルギー障壁層と、該第1エネルギー障壁層上に形成され磁性半導体からなる磁化反転層と、該磁化反転層上に形成される第2エネルギー障壁層と、を有し、前記磁性半導体の価電子帯の重い正孔状態と軽い正孔状態との縮退を量子井戸構造により解いた半導体磁性領域と、を有する磁性半導体構造と、該第2エネルギー障壁層上に形成される透明電極と
を有する磁気抵抗素子。
【請求項6】 請求項5に記載の磁気抵抗素子と、
前記下部電極と前記透明電極との間の電圧を検出する電圧検出手段と、
前記透明電極側から前記磁化反転層のキャリアを励起するエネルギーのうちの伝導帯と価電子帯に形成される量子準位間の遷移エネルギーに相当する波長を有する楕円偏光を照射できる光源と
を有する不揮発性メモリ装置。
【請求項7】 さらに、前記磁気抵抗素子の前記楕円偏光照射側に設けられ、該楕円偏光を選択的に照射するシャッタとを有する請求項6に記載の不揮発性メモリ装置。
【請求項8】 磁性半導体と、該磁性半導体のキャリアを量子力学的に閉じ込めるエネルギー障壁を有し、前記磁性半導体の価電子帯の重い正孔状態と軽い正孔状態との縮退を量子井戸構造により解いた量子磁性半導体微細構造と、
該量子磁性半導体微細構造に対して照射される楕円偏光を受光する受光面と、
前記磁性半導体の電位を測定する測定部と
を有する光センサー。
産業区分
  • 固体素子
  • 記憶装置
  • 測定
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2003172473thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
参考情報 (研究プロジェクト等) さきがけ ナノと物性 領域
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