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ヘリウム循環装置用多層精製器および精製方法 実績あり

国内特許コード P110003181
整理番号 A091P53
掲載日 2011年6月17日
出願番号 特願2003-175975
公開番号 特開2005-009800
登録番号 特許第3686066号
出願日 平成15年6月20日(2003.6.20)
公開日 平成17年1月13日(2005.1.13)
登録日 平成17年6月10日(2005.6.10)
発明者
  • 武田 常広
出願人
  • 独立行政法人科学技術振興機構
発明の名称 ヘリウム循環装置用多層精製器および精製方法 実績あり
発明の概要

【目的】精製器内において、ヘリウムガスの流路をできるだけ長くとり、その流路内においてガス中の汚染物質を確実に除去できるヘリウム循環装置用多層精製器を提供する。
【構成】ヘリウム循環装置用多層精製器であって、汚染物質固化部は本体中心部に形成した第1精製手段7と、前記第1精製手段を中心とした外周に多層に配置された第2精製手段21とからなり、高温ヘリウムガスは固化容量の大きな第1段精製手段の汚染物質固化部で概略精製された後、第2精製手段の中心側の層から順次外側の層に流れながら各層に形成した汚染物質固化部にヘリウムガスが衝突する機会をさらに増やすことによってさらに高純度に精製されるように構成したことを特徴とするヘリウム循環装置用多層精製器。
【選択図】 図1

従来技術、競合技術の概要
極めて多くの低温物性研究や超伝導素子を用いた計測器等の冷却に、液体ヘリウムは不可欠である。また、人間の脳から発する磁界を検出する脳磁気計測システム等では脳の活動を高時空間分解能で非侵襲的に計測できるSQUID(超電導量子干渉計)が利用されており、このSQUIDの冷却にも液体ヘリウムが利用されている。
【0003】
上述した装置等では現在ほとんどの場合、冷却のための液体ヘリウムは蒸発した後、大気に放出する形となっており、上記システムに使用している従来からの液体へリウム槽でも、同槽から蒸発したヘリウムガスは、ほとんどの場合大気に開放している。しかし、この場合1リットル当たり約1200円する高価なヘリウムを多量に無駄に消費するため経済的かつ資源的に問題があり、このため、蒸発したヘリウムガスを回収し再度液化して再利用したいという要求は極めて強いものがある。
このため、最近では、液体ヘリウム貯留槽で気化したヘリウムガスを全量回収し、システム内でヘリウムガス内の汚染物質を除去した後、再凝縮して液化する再循環システムが研究されている(特許文献1)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000-105072
【0005】
しかし、従来型の循環システムでは、システム内のパイプの接続部や機器内の種々のシール箇所から、極微量の酸素や窒素等の汚染物質が少しずつヘリウムガス内に混入することを防ぐことができず、このためヘリウムガスが冷却されていく過程において、ガス内に混入している極微量の酸素や窒素等の汚染物質が装置内の種々の箇所で凍りつき、循環システムを閉塞し、システムが正常に運転できないという問題がでてきた。また、精製器を使用することによりヘリウムガス内に混入している極微量の酸素や窒素等の汚染物質を取り除く場合でも、システム内の配管系に侵入する汚染物質は、システムの密封性をいくら高めても極くわずかづつシステム内に侵入し、その凝固物は予測不能な部分で成長するため、単純に容積の大きなヘリウムガス精製器を作っても意外に早く閉塞が発生し、長期間の使用に耐えられないという問題が明らかとなってきた。
このため、本発明者等は、すでにヘリウムガス精製器を開発し、上記汚染物質を凝固して取り除くことに成功している(特願2002-16430、平成14年1月25日出願)。
産業上の利用分野
本発明はヘリウム循環装置用多層精製器および精製方法に関するものであり、さらに具体的には、精製器内において、ヘリウムガスの流路をできるだけ長くとり、その流路内においてガス中の汚染物質を確実に除去できるヘリウム循環装置用多層精製器および精製方法に関するものである。
特許請求の範囲 【請求項1】ヘリウム循環装置用多層精製器であって、前記精製器は高温(約300K)ヘリウムガスを熱伝導率の悪いステンレスのパイプ等で徐々に冷却しながら、汚染物質が固化する温度以上で導入し同ガスをさらに徐々に冷却するための精製器本体と、前記精製器本体内に配置され窒素、酸素等の汚染物質を固化(氷結)する汚染物質固化部とを備え、前記汚染物質固化部は本体中心部に形成した第1精製手段と、前記第1精製手段を中心とした外周に多層に配置された第2精製手段とからなり、高温ヘリウムガスは固化容量の大きな第1精製手段の汚染物質固化部で概略精製された後、第2精製手段の中心側の層から順次外側の層に流れながら各層に形成した汚染物質固化部にヘリウムガスが衝突する機会を増やすことによってさらに高純度に精製されるように構成したことを特徴とするヘリウム循環装置用多層精製器。
【請求項2】前記第1精製手段に配置する汚染物質固化部は、流れの上流側には半月状の板を所定の間隔をもって配置し、その下流には、メッシュ状の板を所定の間隔を持って配置したことを特徴とする請求項1に記載のヘリウム循環装置用多層精製器。
【請求項3】前記第2精製手段は、前記第1精製手段を中心として配置した多数の層と、前記層内に配置した多段の汚染物質固化部とを備え、ヘリウムガスは第2精製手段の中心側の層から順次外側の層に流れながら各層に形成した多段の汚染物質固化部で精製されるように構成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のヘリウム循環装置用多層精製器。
【請求項4】前記多段の汚染物質固化部は、一部にメッシュを形成した板を所定間隔で配置して構成し、さらに隣合う板同志でメッシュの位置が異なって配置されていることを特徴とする請求項3に記載のヘリウム循環装置用多層精製器。
【請求項5】前記多段の汚染物質固化部は、中心側の層とその外側の層のいずれか一方に固定され、前記汚染物質固化部を固定しない他側の層と汚染物質固化部の間には隙間が形成され、前記固化部を固定しない層が固化部を固定した層に対して挿入しく構成されていることを特徴とする請求項3または請求項4に記載のヘリウム循環装置用多層精製器。
【請求項6】前記多段の汚染物質固化部と隙間を持って配置される層は、多段の汚染物質固化部が他側の層に固定された状態の後、挿入して組み付けたことを特徴とする請求項5に記載のヘリウム循環装置用多層精製器。
【請求項7】高温(約300K)ヘリウムガスを熱伝導率の悪いステンレスのパイプ等で徐々に冷却しながら汚染物質が固化する温度以上で精製器内に導入し、精製器本体中心部に形成した第1精製手段内を流しながら同ガスを徐々に冷却して精製し、次いで第1精製手段を中心として形成した多層の第2精製手段において中心側の層から順次外側の層にガスを流しながら各層に形成した多段の汚染物質固化部において汚染物質を固化して精製するように構成したことを特徴とするヘリウムガス精製方法。
【請求項8】前記多段の隣合う汚染物質固化部には、ガスの流れの方向からみて異なる位置にメッシュが形成されており、ガスは前記異なる位置のメッシュを通過するために、汚染物質固化部に触れる機会が大幅に増して確実に精製されるようにしたことを特徴とする請求項7に記載のヘリウムガス精製方法。
産業区分
  • 処理操作
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2003175975thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
参考情報 (研究プロジェクト等) CREST 脳を創る 領域
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