TOP > 国内特許検索 > トンネルジャンクション素子

トンネルジャンクション素子

国内特許コード P110003205
整理番号 E066P05
掲載日 2011年6月17日
出願番号 特願2003-302614
公開番号 特開2005-072436
登録番号 特許第4133687号
出願日 平成15年8月27日(2003.8.27)
公開日 平成17年3月17日(2005.3.17)
登録日 平成20年6月6日(2008.6.6)
発明者
  • 十倉 好紀
  • 川崎 雅司
  • 山田 浩之
  • 小川 佳宏
  • 金子 良夫
出願人
  • 独立行政法人産業技術総合研究所
発明の名称 トンネルジャンクション素子
発明の概要

【課題】 室温下においても、MR比を向上させることができるトンネルジャンクション素子を提供する。
【解決手段】 強磁性金属材料La0.6Sr0.4MnO312の上に非磁性膜(トンネル膜)として2単位層積層したLaMnO313Aと5単位層のSrTiO313Bとその膜と強磁性金属膜材料La0.6Sr0.4MnO314との界面に2単位層のLaMnO313Cを挿入したLaMnO3/SrTiO3/LaMnO3の3層構造のトンネル膜を構成した。
【選択図】 図2

従来技術、競合技術の概要


情報産業技術の肥大化、また画像等の記憶等、現在の記憶容量増大の要求は止まる事を知らない。その為に、メモリサイズに関して限りない微小化要求が発生している。現在の予測では、2004年には100Gbpsiのメモリ容量を磁性材料サイズ30nm(300Å)で、2007年には1000Gbpsiのメモリ容量を磁性材料サイズ10nm(100Å)程度で実現できると言われている。



このような記憶を担う磁性材料の微細化、高密度化に対応するために、再生ヘッド、もしくは磁気センサーの感度の向上も必須である。この感度はMR比として表現される。再生ヘッドの微小化はこれを構成するセンサー素子のMR比の向上によって実現されてきた。



このMR比に関しては、1994年頃からMR比が4%であるGMR(giant magnetoresistive)素子が開発され、実用化されつつある。現在ではMR比10%程度のものが登場しつつある。しかし、100Gビット/(インチ)2 以上の記憶密度になるとGMR素子のMR比では足りず、10から数10%レベルのMR比が必要となる。



そこで、2000年に、開発段階でMR比が10%以上のTMR素子が登場し、このTMR素子により従来のGMR素子で難しかったより高いMR比が実現できることが示された(下記非特許文献1参照)。



TMR素子は磁気センサーとしての応用だけでなく、磁気メモリとしての応用展開も可能である。すでにIBMが2004年に256Mbit-MRAMを市場に投入するための共同開発計画を発表した事もあり、さらに重要性を帯び始めている。

【特許文献1】特開2003-86863号公報

【非特許文献1】Ohashi et al,NEC“Low Resistance Tunnel Magnetoresistive Head”,“IEEE Transaction on Magnetics,Vol.36,No.5,pp.2549-2553,2000

【非特許文献2】M.Brownet al.App.Phys.82(2003)233

【非特許文献3】M.Kawasaki,Y.Tokura et al,J.Appl.Phys.Vol.42(2003)L369-L372

【非特許文献4】U.Pustogowa et al Phys.Rev.B49(1994)10031

【非特許文献5】Th.Rasing et al Phys.Rev.Lett.74(1995)3692(J.Appl.Phys.79(1996),6181)

産業上の利用分野


本発明は、トンネルジャンクション素子に係り、磁化によって記憶された情報を読み出すのに必要な磁気ヘッドに利用される。またさらにこの技術は磁気メモリ素子に展開するであろうTMR(tunnel magnetoresistive)素子に関する技術に応用できる。

特許請求の範囲 【請求項1】
1-x x MO3-δ型酸化物(0≦x≦1、δは酸素欠損量)で、AとしてCa,Sr,Baなどのアルカリ土類元素もしくはLaなどの希土類元素、YやBiからなる元素、BとしてA以外のCa,Sr,Baなどのアルカリ土類元素もしくはLaなどの希土類元素、YやBiからなる元素、MとしてMn,Fe,Co,Ni,Cuなどの遷移金属を用いた下部強磁性導電性電極(2,12)及び上部強磁性導電性電極(4,14)と、前記下部強磁性導電性電極(2,12)と前記上部強磁性導電性電極(4,14)に挟まれた電気的絶縁層からなる中心を構成する第2の膜(3B,13B)と該第2の膜(3B,13B)の上下に電荷を供給できるような第1の膜(3A,13A)と第3の膜(3C,13C)とからなる3層構造を有する非磁性膜からなるトンネル膜をもつトンネルジャンクション素子。

【請求項2】
請求項1記載のトンネルジャンクション素子において、前記3層構造を有する非磁性膜からなるトンネル膜の厚みの合計が3単位層から10単位層である構造を有するトンネルジャンクション素子。

【請求項3】
請求項2記載のトンネルジャンクション素子において、前記トンネル膜の3層構造を構成する第1の膜(3A,13A)と第3の膜(3C,13C)の膜厚はそれぞれ1単位層から3単位層である構造を有するトンネルジャンクション素子。

【請求項4】
請求項2記載のトンネルジャンクション素子において、前記トンネル膜の3層構造を構成する第1の膜(3A,13A)と第3の膜(3C,13C)はMn,Fe,Co,Ni,Cuなどの遷移金属酸化膜を用いたトンネルジャンクション素子。

【請求項5】
請求項4記載のトンネルジャンクション素子において、前記トンネル膜の3層構造を構成する第1の膜(3A,13A)と第3の膜(3C,13C)はA1-x x MO3-δ型酸化物(0≦x≦1、δは酸素欠損量)で、AとしてCa,Sr,Baなどのアルカリ土類元素もしくはLaなどの希土類元素、YやBiからなる元素、BとしてA以外のCa,Sr,Baなどのアルカリ土類元素もしくはLaなどの希土類元素、YやBiからなる元素、MとしてMn,Fe,Co,Ni,Cuなどの遷移金属を用いたトンネルジャンクション素子。

【請求項6】
請求項5記載のトンネルジャンクション素子において、前記トンネル膜を構成する3層の中心の第2の膜(3B,13B)がSrTiO3-δ(δは酸素欠損量)であるトンネルジャンクション素子。

【請求項7】
請求項6記載のトンネルジャンクション素子において、前記SrTiO3-δ(δは酸素欠損量)を挟む前記第1の膜(3A,13A)と第3の膜(3C,13C)がLaMnO3-δδは酸素欠損量であるトンネルジャンクション素子。

【請求項8】
請求項1から7の何れか一項記載のトンネルジャンクション素子において、前記強磁性導電性電極はLa1-x Srx MnO3-δ酸化物(0.2≦x≦0.5、δは酸素欠損量)を用いたトンネルジャンクション素子。

【請求項9】
請求項1から7の何れか一項記載のトンネルジャンクション素子において、前記強磁性導電性電極はA2 MM´O6-δ型酸化物(δは酸素欠損量)で、AとしてCa,Sr,Baなどのアルカリ土類元素もしくはLaなどの希土類元素、YやBiからなる元素、MはMn,Fe,Co,Ni,Cuなどの遷移金属元素、M´としてM以外のMn,Fe,Co,Ni,Cuなどの遷移金属元素を用いたトンネルジャンクション素子。

【請求項10】
請求項1から9の何れか一項記載のトンネルジャンクション素子において、前記強磁性導電性電極と前記トンネル膜を構成する膜材料の少なくとも一つはレーザーアブレーション法にて製造されたトンネルジャンクション素子。
産業区分
  • 固体素子
  • 磁性材料
  • 電子応用機器
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2003302614thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
参考情報 (研究プロジェクト等) ERATO 十倉スピン超構造プロジェクト 領域
ライセンスをご希望の方、特許の内容に興味を持たれた方は、問合せボタンを押してください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close