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酸化物超伝導薄膜およびその製造方法

国内特許コード P110003223
整理番号 N072P15
掲載日 2011年6月17日
出願番号 特願2003-351165
公開番号 特開2005-116408
登録番号 特許第4559720号
出願日 平成15年10月9日(2003.10.9)
公開日 平成17年4月28日(2005.4.28)
登録日 平成22年7月30日(2010.7.30)
発明者
  • 吉田 隆
  • 松本 要
  • 向田 昌志
  • 一瀬 中
  • 堀井 滋
  • 高井 吉明
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
  • 財団法人電力中央研究所
発明の名称 酸化物超伝導薄膜およびその製造方法
発明の概要 【課題】 膜厚を厚くしても臨界電流密度特性が劣化せず、磁場中における単位幅当たりの臨界電流値の大きい酸化物系超伝導薄膜の提供。
【解決手段】 超伝導材料のREとBaの置換量、成膜時の基板温度、成膜時の酸素分圧を制御し、該超伝導材料を基板上に直接成長させる超伝導体層1を基板温度の高い条件で作製し、さらに該超伝導体層1上に成長させる超伝導体層2を基板温度の低い条件で作製することにより、二層以上の超伝導体層中の薄膜成長時に膜中に生成する積層欠陥の量を制御することにより、超伝導積層体中に微細なピンニング点を導入した超伝導薄膜。
【選択図】 図1
従来技術、競合技術の概要


Y-Ba-Cu-O系に代表される酸化物系超伝導体は、液体窒素温度(77K)よりも高い臨界温度Tを示すため、超伝導線材や超伝導フィルタへの応用が期待されている。このような酸化物系超伝導体を超伝導線材や超伝導フィルタに応用する際には、臨界電流密度Jを向上させる必要がある。また、磁場中における臨界電流密度の低下を防ぐためには、超伝導体中にピンニング点を導入する必要がある。



このような状況の中で、Y-Ba-Cu-O系酸化物系超伝導薄膜では、Cu-Oの析出物をピンニング点とする方法が考えられている(非特許文献1参照)。しかしながら、このようなピンニング点を超伝導体中に均一に分散させるのは困難である。



また、基板上の酸化物超伝導薄膜の結晶のc軸面が、基板の薄膜形成面と平行に配列した相の中に、結晶のc軸面が基板の薄膜形成面と垂直に配列した板状の相をピンニング点として用いる方法もある(非特許文献2参照)。しかし、この方法では、膜厚を厚くすると、ピンニング点が電流パスを遮断してしまうため、臨界電流密度Jが低下すると考えられる。



【非特許文献1】
H. Yamane, et al., J. Appl. Phys., Vol.69, No.11, 1991, pp.7948-7950
【非特許文献2】
H. Fuke et al., Appl. Phys. Lett., Vol.60, No.21, 1992, pp.2686-2688

産業上の利用分野


本発明は、超伝導線材や超伝導フィルタ等に利用される酸化物系超伝導薄膜およびその製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
基板と、該基板上に形成され、複数の超伝導体層から構成される超伝導積層体を含み、該複数の超伝導体層はそれぞれ異なる欠陥密度を有し、前記複数の超伝導体層のそれぞれは、RE1+xBa2-xCu6+y(式中、REはLa、Nd、Sm、Eu、Gd、YおよびYbからなる群から選択され、xは0~0.2であり、yは0~2である)の一般式を有し、前記複数の超伝導体層のそれぞれは、物理気相成長法または化学気相成長法を用いて形成されており、該複数の超伝導体層は、該基板と接触する第1超伝導体層と、前記第1超伝導体層の上に形成される第2超伝導体層とを含み、前記第1超伝導体層を形成する際の基板温度は800~850℃であり、前記第2超伝導体層を形成する際の基板温度は700~800℃であることを特徴とする超伝導薄膜。

【請求項2】
前記複数の超伝導体層のそれぞれは、結晶のc軸が基板面に垂直であることを特徴とする請求項1に記載の超伝導薄膜。

【請求項3】
前記第1超伝導体層の欠陥密度は、前記第2超伝導体層の欠陥密度よりも小さいことを特徴とする請求項1または2に記載の超伝導薄膜。

【請求項4】
基板上に、複数の超伝導体層から構成される超伝導積層体を積層して超伝導薄膜を製造する方法であって、
物理気相成長法または化学気相成長法を用いて、基板上に第1超伝導体層を形成する工程と、
物理気相成長法または化学気相成長法を用いて、該第1超伝導体層の上に第2超伝導体層を形成する工程と
を少なくとも備え、前記複数の超伝導体層のそれぞれは、RE1+xBa2-xCu6+y(式中、REはLa、Nd、Sm、Eu、Gd、YおよびYbからなる群から選択され、xは0~0.2であり、yは0~2である)の一般式を有し、前記第1超伝導体層を形成する際の基板温度は800~850℃であり、前記第2超伝導体層を形成する際の基板温度は700~800℃であることを特徴とする超伝導薄膜の製造方法。

【請求項5】
前記第1超伝導体層の欠陥密度が、前記第2超伝導体層の欠陥密度よりも小さいことを特徴とする請求項4に記載の超伝導薄膜の製造方法。

【請求項6】
前記第1超伝導体層を形成する工程および前記第2超伝導体層を形成する工程は、0.1Torr(13.3Pa)以上の酸素分圧を有する雰囲気下実施されることを特徴とする請求項4または5に記載の超伝導薄膜の製造方法。

【請求項7】
請求項1から3のいずれかに記載の超伝導薄膜を用いたことを特徴とする超伝導線材。

【請求項8】
請求項1から3のいずれかに記載の超伝導薄膜を用いたことを特徴とする超伝導デバイス。

【請求項9】
請求項4から8のいずれかに記載の超伝導薄膜の製造方法を用いたことを特徴とする超伝導線材の製造方法。

【請求項10】
請求項4から8のいずれかに記載の酸化物系超伝導薄膜の製造方法を用いたことを特徴とする超伝導デバイスの製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2003351165thum.jpg
出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) CREST エネルギーの高度利用に向けたナノ構造材料・システムの創製 領域
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