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炭素薄膜の加工方法及び製造方法

国内特許コード P110003232
整理番号 RJ007P03
掲載日 2011年6月17日
出願番号 特願2003-368423
公開番号 特開2005-133129
登録番号 特許第4284152号
出願日 平成15年10月29日(2003.10.29)
公開日 平成17年5月26日(2005.5.26)
登録日 平成21年3月27日(2009.3.27)
発明者
  • 安丸 尚樹
  • 宮崎 健創
  • 木内 淳介
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
  • アイテック株式会社
発明の名称 炭素薄膜の加工方法及び製造方法
発明の概要 【課題】本発明では、硬質カーボン膜にガラス状炭素を形成することで両者の長所を併せ持つ炭素薄膜構造並びに炭素薄膜の加工方法及び製造方法を提供するものである。
【解決手段】基材表面に成膜された硬質カーボン膜に、低フルーエンスのパルスレーザー(フェムト秒レーザー等)を照射することで、照射部分にガラス状炭素を形成することができる。したがって、硬質カーボン膜の基材表面への付着力を備え、表面にはガラス状炭素の特性である耐摩耗性、耐熱性、耐食性、導電性及びガス不透過性を備えた炭素薄膜構造を構成することができる。
【選択図】図2
従来技術、競合技術の概要


近年炭素材料に関する研究開発が急速に発展してきている。炭素材料は、炭素原子の結合様式(sp混成軌道、sp混成軌道及びsp混成軌道)の種類によりさまざまな炭素同素体が生成される。sp混成軌道を備えたものとしてはダイヤモンドが代表例であり、sp混成軌道を備えたものとしてはグラファイト(黒鉛)が代表例として挙げられる。炭素材料は、実際にはこうした結合様式をベースにした結晶子の大きさやその配向様式、配向の程度によって多様性を持っている。



炭素材料の中で注目されているものの1つとして、硬質カーボンが挙げられる。硬質カーボンは、一般には、ダイヤモンド状炭素(Diamond Like Carbon;DLCと略称される)とも称されている。その他にも硬質非晶質炭素、無定型炭素、硬質無定型炭素、iカーボン等の別称があるが、明確に定義はされていない。いずれにしてもダイヤモンド及びグラファイトが混ざり合った中間的な構造を備えており、ダイヤモンドと同様に、高硬度で、耐摩耗性及び熱伝導性に優れ、切削工具や研磨用工具等の保護層として用いられている。硬質カーボンは、気相合成法により成膜することが行われており、イオンビーム法、スパッタリング法又はプラズマCVD法等により作製される。なお、本明細書において、「硬質カーボン膜」は、上記の硬質カーボンを膜状に成膜したものを意味する。



炭素材料の中で注目されている別の材料として、ガラス状炭素が挙げられる。ガラス状炭素は、グラッシーカーボン(Glassy Carbon)とも称されているが、グラファイトの基本構造である六角網面の結晶子が無配向に組織されており、約3000℃の高温に加熱処理してもグラファイト構造に変化することがない。したがって、ガラス状炭素は、難黒鉛化性炭素とも称されており、耐食性、耐摩耗性、耐熱性、潤滑性、離型性、ガス不透過性に優れており、導電性も有している。ガラス状炭素は、フェノール樹脂等の熱硬化樹脂を成形して、1000~1500℃の高温に加熱処理して炭素化及び黒鉛化してバルク状に作製される。



ガラス状炭素の製造方法としては、例えば、特許文献1では、シリカガラス部材の表面をガラス状カーボンで被覆した点が記載されている。また、特許文献2では、熱硬化性樹脂を中子を用いてパイプ状に成形し、焼成してガラス状炭素製パイプを製造する点が記載されている。また、特許文献3では、チタン金属表面に緻密で強固なチタン酸化物の被膜を形成し、被膜の表面を炭化水素系ガスを含有する雰囲気中でプラズマ熱処理してガラス状カーボン被膜を形成する点が記載されている。
【特許文献1】
特開平9-86964号公報
【特許文献2】
特開平11-322428号公報
【特許文献3】
特開平11-43770号公報

産業上の利用分野


本発明は、硬質カーボン膜にガラス状炭素が形成されている炭素薄膜構造及びそれを備えた加工物並びにパルスレーザーを用いた炭素薄膜の加工方法及び製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
基材表面に成膜された硬質カーボン膜の表面に、レーザーを材料表面に照射することで材料表面が蒸散する現象が生じるエネルギー密度の最小値の10倍以下でフェムト秒レーザーを照射してガラス状炭素を形成することを特徴とする炭素薄膜の加工方法。

【請求項2】
基材表面に硬質カーボン膜を成膜する工程と、成膜された硬質カーボン膜の表面に、レーザーを材料表面に照射することで材料表面が蒸散する現象が生じるエネルギー密度の最小値の10倍以下でフェムト秒レーザーを照射してガラス状炭素を形成する工程とを備えたことを特徴とする炭素薄膜の製造方法。

【請求項3】
前記硬質カーボン膜を成膜する工程において基材表面側に導電物質により導電性を有する領域が生成されることを特徴とする請求項2に記載の炭素薄膜の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2003368423thum.jpg
出願権利状態 登録
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