TOP > 国内特許検索 > 偏光解析装置

偏光解析装置 実績あり

国内特許コード P110003250
整理番号 RX06P04
掲載日 2011年6月17日
出願番号 特願2003-411786
公開番号 特開2005-114704
登録番号 特許第4174419号
出願日 平成15年12月10日(2003.12.10)
公開日 平成17年4月28日(2005.4.28)
登録日 平成20年8月22日(2008.8.22)
優先権データ
  • 特願2003-363854 (2003.9.17) JP
発明者
  • 川上 彰二郎
  • 佐藤 尚
  • 橋本 直樹
出願人
  • 株式会社フォトニックラティス
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 偏光解析装置 実績あり
発明の概要 【課題】駆動部が無く、小型で高速な偏光解析装置およびエリプソメータを提供する。
【解決手段】偏光子の光軸が互いに異なるストライプ状の領域を有する偏光子アレイ1枚と、リターデーションが一定で光軸が互いに異なるストライプ状の領域を有する波長板アレイ1枚とを、互いのストライプが直交するように重ね、マトリックス状の交差部分を通過した光の強度をそれぞれ個別に計測できるような受光素子アレイを配置する。または、偏光子の光軸が互いに異なるストライプ状の領域を有する偏光子アレイ1枚と、光軸方向が一定で位相差が互いに異なるストライプ状の領域を有する波長板アレイを1枚とを、互いのストライプが直交するように重ね、マトリックス状の交差部分を通過した光の強度をそれぞれ個別に計測できるような受光素子アレイを配置する。
【選択図】図3
従来技術、競合技術の概要


エリプソメトリは古くから知られている薄膜分析の手法であり、薄膜試料からの反射光の偏光解析、すなわち電界が入射面に平行な成分(p偏波)の反射率Rpと垂直な成分(s偏波)の反射率Rsとの比ρを測定することより試料の光学定数あるいは膜厚を知ることができる。ρは一般には複素数であり、ρ=Rp/Rs=tan(Ψ)×exp(jΔ)と表すことができる。つまりエリプソメトリでは、この振幅比Ψと位相差Δを求めることになる。このΨ、Δはエリプソパラメータまたはエリプソメトリ角と呼ばれるものである。反射振幅比ρは膜の光学定数(n)、厚さ(d)によって決まる値であることから、逆にρから光学定数、厚さを求めることが可能となる。



ΨとΔを求める基本的な方法として消光法が知られている(非特許文献1)。これは、光源から試料に対して斜めに、かつP偏波とS偏波の強度比がほぼ等しい直線偏波を入射し、その反射光(一般には楕円偏波)を1/4波長板、偏光子の順に通して受光器で受けるものである。1/4波長板、偏光子をそれぞれ独立に回転させて、光強度が最小となる回転角度を読むことで、ΨとΔを求めることができるが、この方法は2変数で最小値を探すため、1箇所の測定を行うだけでも多くの時間を必要とする欠点がある。他方、1/4波長板を使わずに、検光子だけを1回転させて各角度での受光強度を測定する方法(回転検光子法)がある。この方法では、受光強度を検光子角度の関数として得られれば、計算によりΨとΔを求めることができる。しかしこの方法は、位相差についてΔと(2π―Δ)の区別、すなわち右周りの楕円偏波か左周りの楕円偏波かの区別が付かないという不都合がある。これを回避するためには、1/4波長板を挿脱するなどして1点の計測に対して2回の測定を行う必要があり、測定時間が多大であることは先の消光比法とあまり変わりがない。



駆動部のないエリプソメータの方式として、光ビームを4つに分岐した後、それぞれのビームを偏光子あるいは波長板と偏光子を通過させ、4つの偏光成分の光強度を計測し、偏波状態を解析する方法が提案されている(特許文献1)。この偏光測定の原理そのものは以前より良く知られているものであり(非特許文献2)、簡便な偏光解析に適している。しかしながら、このような偏光解析装置の光学系は、特許文献1で示されているように多数の個別素子から構成されている。例えば1つのビームスプリッタ、2つの偏光ビームスプリッタ、1つの1/4波長板、4つの偏光子および4つの受光素子で構成されている。これらを精度良くアセンブリすることは非常に難しく、また小型化も難しい。



最近、このような方式の偏光解析装置として、フォトニック結晶を使ったものが提案されている(非特許文献3)。これは積層形の2次元周期構造からなるフォトニック結晶を偏光子として用いており、偏光子の光軸を変えたものを1枚の基板上にモノリシックに集積することができ、部品点数を大幅に低減することができる。これにより、小型化ができる、アセンブリを容易にする、位置精度を向上することができる、といった利点がある。しかしながら、このような4つの偏光成分の強度から偏光状態を求める方式では、薄膜の光学定数や厚さを高精度に測定する要求のあるエリプソメータには適していない。



したがって、駆動部のない、エリプソメータに適した偏光解析装置はこれまで提案がなされていなかった。
【特許文献1】
特開平5-113371号公報
【特許文献2】
特開平10-335758号公報
【特許文献3】
特開2001-83321号公報
【非特許文献1】
応用物理ハンドブック,応用物理学会編(丸善),pp.20-22,1990年.
【非特許文献2】
結晶光学,応用物理学会光学懇話会編,(森北出版),pp.139-140,1990年.
【非特許文献3】
「フォトニック結晶偏波モニタ」,橋本,佐藤,大寺,電子情報通信学会ソサイエティ大会,C-3-42,2003年9月.

産業上の利用分野


本発明は、光の偏光解析装置、それを利用して薄膜の光学定数および厚さを測定するエリプソメータ、および薄膜形成装置に用いる膜厚制御装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
透過光に与える位相差は一様で光軸方向が異なる複数の領域を有する波長板アレイと、
透過する偏波の方向が異なる複数の領域を有する偏光子アレイとを有し、
前記の波長板アレイと前記の偏光子アレイがそれぞれ重なるように配置され、
前記波長板の特定の領域と前記偏光子の特定の領域を通過した光を個別に受光することのできるような受光素子アレイを配置したことを特徴とする偏光解析装置。

【請求項2】
透過光に与える位相差は一様で光軸方向が個々に異なる少なくとも2つ以上のストライプ状の領域を有する波長板アレイと、
透過する偏波の方向が異なる少なくとも2つ以上のストライプ状の領域を有する偏光子アレイとを有し、
前記の波長板アレイと前記の偏光子アレイとが前記ストライプを互いに交差させるように配置され、
各交差領域を通過する光を個別に受光することのできるような受光素子アレイを配置したことを特徴とする偏光解析装置。

【請求項3】
前記波長板アレイおよび前記偏光子アレイが、
積層方向には各層の形状が周期的であり、かつ各層の形状が領域毎に決まる面内の一方向に繰り返される周期的な凹凸形状を有する誘電体多層膜からなることを特徴とする請求項1または請求項2記載の偏光解析装置。

【請求項4】
光軸方向は一様で透過光の位相差が異なる複数の領域を有する波長板アレイと、
透過する偏波の方向が異なる複数の領域を有する偏光子アレイとを有し、
前記の波長板アレイと前記の偏光子アレイがそれぞれ重なるように配置され、
前記波長板の特定の領域と前記偏光子の特定の領域を通過した光を個別に受光することのできるような受光素子アレイを配置したことを特徴とする偏光解析装置。

【請求項5】
光軸方向が一様で透過光の位相差が異なる少なくとも2つ以上のストライプ状の領域を有する波長板アレイと、
透過する偏波の方向が異なる少なくとも2つ以上のストライプ状の領域を有する偏光子アレイとを有し、
前記の波長板アレイと前記の偏光子アレイとが前記ストライプを互いに交差させるように配置され、
各交差領域を通過する光を個別に受光することのできるような受光素子アレイを配置したことを特徴とする偏光解析装置。

【請求項6】
前記波長板アレイが積層方向には形状が周期的であり、かつ領域毎に決まる繰返し周期をもち共通の一方向に周期的な凹凸形状を有する誘電体多層膜からなり、前記偏光子アレイが、積層方向には各層の形状が周期的であり、かつ各層の形状が領域毎に決まる面内の一方向に繰り返される周期的な凹凸形状を有する誘電体多層膜からなることを特徴とする請求項4または請求項5記載の偏光解析装置。

【請求項7】
前記波長板アレイと前記偏光子アレイの間および前記偏光子アレイと前記受光素子アレイとの間の片方または両方に光吸収性の層をさらに有するか、または前記波長板アレイと前記偏光子アレイおよび前記受光素子アレイの各領域の境界に透明領域または不透明領域をさらに有し、これにより不要な多重反射光を減衰させることを特徴とする請求項1から請求項のいずれかの項記載の偏光解析装置。

【請求項8】
請求項1から請求項のいずれかの項記載の偏光解析装置において、
前記波長板アレイおよび前記偏光子アレイの周辺領域に透明領域を設けるか、もしくは前記波長板アレイと前記偏光子アレイの各領域の境界部分の一部に透明領域を設けることにより、各波長板領域および各偏光子領域を通過した光の強度分布と同時に、入射光の強度分布および前記波長板アレイおよび前記偏光子アレイの透過損失分布を計測し、測定結果を補正する偏光解析装置。

【請求項9】
請求項1から請求項のいずれかの項記載の偏光解析装置において、前記波長板アレイおよび前記偏光子アレイの各領域の境界部分に遮光部分を設けるか、または前記波長板アレイと前記偏光子アレイの各領域の境界部分に対応した受光素子アレイの領域を遮光することによって、前記の境界部分における光の回折や散乱の影響を抑圧することを特徴とする偏光解析装置。

【請求項10】
請求項1からのいずれかの項記載の偏光解析装置を平面内に複数配置することにより、入射光ビームの位置変動による測定エラーを回避することを特徴とする偏光解析装置。

【請求項11】
レーザー光源と、
前記レーザー光源から放出されたレーザー光をサンプル上で集光させるための第1のレンズと、
前記レンズを経て集光したレーザー光が照射されるサンプルが搭載されるサンプル台と、
前記サンプル台に搭載されたサンプルから反射した光を平行ビームとなるように調整するための第2のレンズと、
前記第2のレンズにより平行ビームとされた光が入射する偏光解析装置と、
前記偏光解析装置により解析された情報が入力されるコンピュータと、
を具備し、

前記偏光解析装置は、請求項1~請求項のいずれに記載の偏光解析装置であり、反射光の振幅強度比及び反射光の位相差を出力し、

前記コンピュータは、前記偏光解析装置から出力された反射光の振幅強度比及び反射光の位相差を用いて、サンプルの膜厚と屈折率とを求める、

エリプソメータ。

【請求項12】
前記レーザー光源として、
波長の異なる複数のレーザー光源を用いる、
請求項11に記載のエリプソメータ。

【請求項13】
真空チャンバ内において薄膜を形成するための真空薄膜形成装置であって、
試料に薄膜を形成するための薄膜形成手段と、
前記薄膜形成手段により形成された薄膜の膜厚と屈折率を求めるためのエリプソメータと、
前記エリプソメータからの出力情報をモニタし、前記薄膜形成手段へ前記薄膜の膜厚と屈折率に関する情報のいずれか又は両方をフィードバックすることで、前記薄膜形成手段が形成する薄膜を制御させる製膜管理手段と、

を具備し、
前記エリプソメータは、
請求項11又は請求項12に記載のエリプソメータである、
真空薄膜形成装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2003411786thum.jpg
出願権利状態 登録
ライセンスをご希望の方、特許の内容に興味を持たれた方は、問合せボタンを押してください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close