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酸化物高温超伝導体およびその作製方法

国内特許コード P110003264
整理番号 A111P59
掲載日 2011年6月17日
出願番号 特願2003-527152
登録番号 特許第4139855号
出願日 平成14年9月5日(2002.9.5)
登録日 平成20年6月20日(2008.6.20)
国際出願番号 JP2002009049
国際公開番号 WO2003023094
国際出願日 平成14年9月5日(2002.9.5)
国際公開日 平成15年3月20日(2003.3.20)
優先権データ
  • 特願2001-270445 (2001.9.6) JP
発明者
  • アシナラヤナン スンダレサン
  • 伊原 英雄
出願人
  • 独立行政法人科学技術振興機構
  • 独立行政法人産業技術総合研究所
発明の名称 酸化物高温超伝導体およびその作製方法
発明の概要

低誘電率の結晶基板上に結晶完全性が高く結晶配向性の優れた酸化物高温超伝導体薄膜を形成した酸化物高温超伝導体並びにその作製方法を提供する。サファイアR面(1,-1,0,2)基板上にBaを組成元素として含む酸化物高温超伝導体薄膜を形成した酸化物高温超伝導体を作製する際に、サファイアR面(1,-1,0,2)基板と酸化物高温超伝導体薄膜との格子不整合を緩和するCeOからなる第1のバッファ層をサファイアR面(1,-1,0,2)基板上に積層し、CeOからなる第1のバッファ層上に酸化物高温超伝導体のBaをSrで置換した第2のバッファ層を積層し、第2のバッファ層上に酸化物高温超伝導体薄膜をエピタキシャル成長する。酸化物高温超伝導体薄膜の格子不整合を緩和する第1のバッファ層が酸化物高温超伝導体薄膜のBaと界面反応を起こし易い物質であっても、第2のバッファ層が界面反応を防止し、結晶完全性及び結晶配向性の優れた酸化物超伝導体薄膜をエピタキシャル成長することができる。

従来技術、競合技術の概要
酸化物高温超伝導体のうちでもCu系超伝導薄膜(固体物理 Vol.35 No.5 2000参照)は、優れた超伝導特性を有しており、実用化に向けて様々な研究開発が進められている。Cu系超伝導薄膜の優れた超伝導特性の一つとして、上記文献にも記載されているように、高周波特性に優れるという特徴がある。マイクロ波デバイスといった高周波デバイスへ応用する超伝導薄膜を作製するためには、超伝導薄膜自体の高周波特性と共に、超伝導薄膜をエピタキシャル成長する基板の高周波特性も重要である。
【0003】
優れた超伝導特性を有するCu系酸化物高温超伝導体を作製するには、超伝導薄膜の結晶完全性及び結晶配向性が良くなければならない。
【0004】
従来のCu系超伝導薄膜においては、超伝導薄膜との格子不整合が小さく、その結果、結晶完全性が高く、結晶配向性の優れた超伝導薄膜をエピタキシャル成長できる基板としてSrTiO基板が用いられてきた。しかしながら、SrTiOは誘電率が大きいため(比誘電率:約300)、高周波デバイス用の超伝導薄膜の基板としては適していない。
【0005】
このように、酸化物高温超伝導体を高周波デバイスに適用するために、低誘電率基板上に、結晶完全性が高くかつ結晶配向性の優れた酸化物高温超伝導薄膜を有する酸化物高温超伝導体と、これを簡単にエピタキシャル成長させて作製する方法が求められている。
産業上の利用分野
本発明は、高周波特性に優れた酸化物高温超伝導体、およびその作製方法に関するものである。
特許請求の範囲 【請求項1】 Baを組成元素として含む酸化物高温超伝導体薄膜を結晶基板上に形成した酸化物高温超伝導体であって、
上記結晶基板と上記酸化物高温超伝導体薄膜との間に、上記第1のバッファ層と該第1のバッファ層上に第2のバッファ層とを備え、
上記Baを組成元素として含む酸化物高温超伝導体が、組成式:Cu1-x(Ba1-ySr(Ca1-zn-1(Cu1-q2n+4-w又は組成式:(Cu1-x(Ba1-ySr(Ca1-zn-1(CU1-q2n+4-wで成り、MがTl,Hg,Bi,Pb,In,Ga,Al,B,C,Si,Sn,Ag,Au,S,N,P,Mo,Re,Os,Cr,Ti,V,Fe,ランタニド系列元素,アルカリ金属元素の一元素又はアルカリ金属元素の複数元素、LがMg,Y,ランタニド系列元素の一元素又はランタニド系列元素の複数元素、QがMg,Zn、Mg又はZnであり、上記x,y,z,q,w,nがそれぞれ0≦x≦1,0≦y≦1,0≦z≦1,0≦q<0.1,0≦w≦4,2≦n≦5
で表され、
上記第1のバッファ層がCeO層であり、
上記第2のバッファ層が組成式:Cu1-xSrCaCu8-wで成り、ここで、Mが、Tl,Hg,Bi,Pb,In,Ga,Al,B,C,Si,Sn,Ag,Au,S,N,P,Mo,Re,Os,Cr,Ti,V,Fe,ランタニド系列元素,アルカリ金属元素の一元素又はアルカリ金属元素の複数元素、上記x,wがそれぞれ0≦x≦1,0≦w≦4
で表される、酸化物高温超伝導体。
【請求項2】 前記結晶基板はサファイア基板である、請求項1に記載の酸化物高温超伝導体。
【請求項3】 前記結晶基板はサファイアR面(1,-1,0,2)を有する、請求項2に記載の酸化物高温超伝導体。
【請求項4】 前記Baを組成元素として含む酸化物高温超伝導体薄膜は、この酸化物高温超伝導体の組成を有するアモルファス相を前記第2のバッファ層上に堆積し、この堆積したアモルファス相をAgO又はAgOと共に1.0~10気圧の酸素雰囲気中で熱処理してエピタキシャル成長させてなる、請求項1に記載の酸化物高温超伝導体。
【請求項5】 前記Baを組成元素として含む酸化物高温超伝導体薄膜は、この酸化物高温超伝導体の組成を有するアモルファス相を前記第2のバッファ層上に堆積し、この堆積したアモルファス相をTlと共に1.0~10気圧の酸素雰囲気中で熱処理してエピタキシャル成長させてなる、請求項1に記載の酸化物高温超伝導体。
【請求項6】 結晶基板上にBaを組成元素として含む酸化物高温超伝導体薄膜をエピタキシャル成長して作製する酸化物高温超伝導体の作製方法において、
上記結晶基板上に第1のバッファ層を積層するステップと、
上記第1のバッファ層上に第2のバッファ層を積層するステップと、
上記第2のバッファ層上にBaを組成元素として含む酸化物高温超伝導体薄膜をエピタキシャル成長するステップとを含み、
上記Baを組成元素として含む酸化物高温超伝導体が、組成式:Cu1-x(Ba1-ySr(Ca1-zn-1(Cu1-q2n+4-w又は組成式:(Cu1-x(Ba1-ySr(Ca1-zn-1(CU1-q2n+4-wで成り、MがTl,Hg,Bi,Pb,In,Ga,Al,B,C,Si,Sn,Ag,Au,S,N,P,Mo,Re,Os,Cr,Ti,V,Fe,ランタニド系列元素,アルカリ金属元素の一元素又はアルカリ金属元素の複数元素、LがMg,Y,ランタニド系列元素の一元素又はランタニド系列元素の複数元素、QがMg,Zn、Mg又はZnであり、上記x,y,z,q,w,nがそれぞれ0≦x≦1,0≦y≦1,0≦z≦1,0≦q<0.1,0≦w≦4,2≦n≦5
で表され、
上記第1のバッファ層がCeO層であり、
上記第2のバッファ層が組成式:Cu1-xSrCaCu8-wで成り、ここで、Mが、Tl,Hg,Bi,Pb,In,Ga,Al,B,C,Si,Sn,Ag,Au,S,N,P,Mo,Re,Os,Cr,Ti,V,Fe,ランタニド系列元素,アルカリ金属元素の一元素又はアルカリ金属元素の複数元素、上記x,wがそれぞれ0≦x≦1,0≦w≦4
で表される、酸化物高温超伝導体の作製方法。
【請求項7】 前記結晶基板はサファイア基板である、請求項6に記載の酸化物高温超伝導体の作製方法。
【請求項8】 前記結晶基板はサファイアR面(1,-1,0,2)を有する、請求項6に記載の酸化物高温超伝導体の作製方法。
【請求項9】 前記Baを組成元素として含む酸化物高温超伝導体薄膜のエピタキシャル成長は、
前記第2のバッファ層上に上記酸化物高温超伝導体の組成を有するアモルファス相を堆積し、この堆積したアモルファス相をAgO又はAgOと共に1.0~10気圧の酸素雰囲気中で熱処理して行う、請求項6に記載の酸化物高温超伝導体の作製方法。
【請求項10】 前記Baを組成元素として含む酸化物高温超伝導体薄膜のエピタキシャル成長は、
前記バッファ層上に上記酸化物高温超伝導体の組成を有するアモルファス相を堆積し、この堆積したアモルファス相をTlと共に1.0~10気圧の酸素雰囲気中で熱処理してエピタキシャル成長させてなる、請求項6に記載の酸化物高温超伝導体の作製方法。
産業区分
  • 無機化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2003527152thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
参考情報 (研究プロジェクト等) CREST 電子・光子等の機能制御 領域
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