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廃ガラスの再生方法および再生ガラス

国内特許コード P110003265
整理番号 K053P37
掲載日 2011年6月17日
出願番号 特願2003-528733
登録番号 特許第4325856号
出願日 平成14年9月11日(2002.9.11)
登録日 平成21年6月19日(2009.6.19)
国際出願番号 JP2002009268
国際公開番号 WO2003024879
国際出願日 平成14年9月11日(2002.9.11)
国際公開日 平成15年3月27日(2003.3.27)
優先権データ
  • 特願2001-277147 (2001.9.12) JP
  • 特願2002-079735 (2002.3.20) JP
発明者
  • 赤井 智子
  • 陳 丹平
  • 増井 大二
  • 藏岡 孝治
  • 矢澤 哲夫
出願人
  • 独立行政法人科学技術振興機構
  • 独立行政法人産業技術総合研究所
発明の名称 廃ガラスの再生方法および再生ガラス
発明の概要

廃ガラスを粉砕して粉砕廃ガラスとし、該粉砕廃ガラスと酸水溶液とを接触させることにより粉体廃ガラス中のナトリウム等の酸化珪素以外の成分を酸水溶液中に溶解させて取り除く。これによって、廃ガラス中から酸化珪素以外の成分を取り除くことができる。したがって、廃ガラスをリサイクルすることにより、種々の用途に使用することができる有用な再生品として再利用することが可能となる。

従来技術、競合技術の概要


近年において廃棄物処理場不足の問題は深刻であり社会問題となりつつある。このため、廃棄物を資源として再生し利用すること、即ちリサイクルして資源を節約するとともに環境汚染を防止することは大きな関心を集めている。



現在、製品として利用された後に回収されるガラス(以下、市中廃ガラスと記す)のうち、比較的リサイクルが進んでいるのは無色および茶色のガラス瓶のみである。これら以外の黒色や緑色のガラス瓶、自動車のフロントガラス、ブラウン管用ガラス、液晶パネル用ガラス、窓ガラス等のガラス建材等は現在リサイクルが進みつつあるが大部分が廃棄されている。また、工場でガラスの製造プロセスにおいて生じるガラス(以下、工場廃ガラスと記す)のうち、不良品や切り落としくず等は再利用されているが、色や組成の異なるガラスを溶融する場合に炉を洗う際に出るガラスは大部分が廃棄されている。



上記説明したように、近年、廃棄物処理場不足の問題は深刻であるため、上記市中廃ガラスおよび工場廃ガラス(以下両者を区別しない場合は、廃ガラスと記す)を回収して再利用することの重要性は今後さらに大きくなる。



現在行われている廃ガラスのリサイクル方法としては、けい砂、ソーダ灰、石灰石等のガラス原料に混合して再溶融するカレットとして再利用する方法がある。しかし、廃ガラスをカレットとして再利用するためには、廃ガラスの組成と製造するガラスの組成とが類似している必要があり、また、カレットは通常ガラス原料に対して30重量%~70重量%程度の割合で使用されるものである。



このため、回収された廃ガラスの全てをカレットとして再溶融して再利用することは困難である。このような状況下において、回収された大量の廃ガラスを処理し、資源として有効に再利用することができる廃ガラスのリサイクル方法が嘱望されている。



また、このカレットとして再利用する方法では、廃ガラスを、化学的な処置を施すことなくそのまま再利用するので、廃ガラスに含まれる金属系の着色成分等の成分を除去することができない。したがって、この方法では、金属系の着色成分等の成分を含む廃ガラスから透明ガラスを得ることは不可能である。



ここで、廃ガラスを処理するリサイクル方法として、例えば、特開2000-160028号公報(公開日:2000年6月13日)には廃ガラスを用いた人造大理石の製造方法が開示されており、特開2000-325917号公報(公開日:2000年11月28日)には廃ガラスを粉砕し焼成することにより長石の代替物として用いる方法が開示されている。また、特開平8-209615号公報(公開日:1996年8月13日)には廃ガラス(ガラスカレット)をアスファルト路材に混入する光反射材として用いるガラスカレットの製造方法が開示されており、特開2000-144745号公報(公開日:2000年5月26日)には廃ガラスを発泡ガラスとして利用する軽量土の施行法が開示されており、特開2000-191353号公報(公開日:2000年7月11日)にはガラス骨材の製造方法が開示されている。



また、廃ガラスから酸化珪素を回収する方法として、例えば、日本セラミックス協会2001年年会予稿集143頁には、水酸化ナトリウムを用いたアルカリ融解により産業廃棄ビン等の廃ガラスから酸化珪素を回収する方法が開示されている。

産業上の利用分野


本発明は、廃ガラス中から酸化珪素(SiO)以外の成分を除去することにより、廃ガラスを、例えば、セメント骨材や、酸化珪素粉末として再利用する廃ガラスのリサイクル方法、および再生ガラス、並びに、現在廃棄物として問題となっている着色廃ガラスから透明ガラスを製造する方法、より詳細には、金属系の着色成分等の成分を含む廃ガラスから、金属系の着色成分等の成分を除去して、紫外領域まで高い光透過率を持つ透明ガラスの製造方法、および透明ガラスに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】 ナトリウムを有する廃ガラスを粉砕して粉砕廃ガラスとする粉砕工程と、粉砕廃ガラスを酸水溶液に浸漬させることにより、粉砕廃ガラスと酸水溶液とを接触させて、上記ナトリウムを除去する酸処理工程と、を含み、
上記粉砕廃ガラスの粒径が100μm以下であることを特徴とする廃ガラスのリサイクル方法。
【請求項2】 上記粉砕廃ガラスの粒径が38μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の廃ガラスのリサイクル方法。
【請求項3】 溶融により酸化ホウ素となる酸化ホウ素原料と廃ガラスと含んでなる酸化ホウ素含有廃ガラスを加熱して溶融する酸化ホウ素含有廃ガラス溶融工程と、酸化ホウ素含有廃ガラス溶融工程において溶融された酸化ホウ素含有廃ガラスを固化して粉砕し、粉砕廃ガラスとする粉砕工程と、粉砕廃ガラスと酸水溶液とを接触させる酸処理工程と、を含むことを特徴とする廃ガラスのリサイクル方法。
【請求項4】 溶融により酸化リンとなる酸化リン原料と廃ガラスとを含んでなる酸化リン含有廃ガラスを加熱して溶融する酸化リン含有廃ガラス溶融工程と、酸化リン含有廃ガラス溶融工程において溶融された酸化リン含有廃ガラスを固化して粉砕し、粉砕廃ガラスとする粉砕工程と、粉砕廃ガラスと酸水溶液とを接触させる酸処理工程と、を含むことを特徴とする廃ガラスのリサイクル方法。
【請求項5】 上記酸処理工程における酸水溶液の温度が50℃以上200℃以下の範囲内であることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の廃ガラスのリサイクル方法。
【請求項6】 上記酸処理工程における酸水溶液の濃度が0.1規定以上4規定以下の範囲内であることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の廃ガラスのリサイクル方法。
【請求項7】 上記粉砕廃ガラスの粒径が6μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の廃ガラスのリサイクル方法。
【請求項8】 廃ガラスを、溶融により酸化ホウ素となる酸化ホウ素原料、酸化珪素、および溶融により酸化ナトリウムとなる酸化ナトリウム原料と共に加熱して溶融する溶融工程と、上記溶融工程で得られた溶融物を固化させてガラスを得る固化工程と、上記固化工程で得られたガラスを酸水溶液と接触させる酸処理工程と、酸処理されたガラスを焼成する焼成工程とを含むことを特徴とする透明ガラスの製造方法。
【請求項9】 上記溶融工程は、溶融温度が1350℃以上1450℃以下の範囲内であることを特徴とする請求項8記載の透明ガラスの製造方法。
【請求項10】 上記酸処理工程は、酸水溶液を新しいものに交換しながら複数回行われることを特徴とする請求項8記載の透明ガラスの製造方法。
【請求項11】 上記焼成工程は、ガラスの焼成温度が800℃以上1200℃以下の範囲内であることを特徴とする請求項8記載の透明ガラスの製造方法。
【請求項12】 上記溶融工程は、廃ガラスを、溶融により酸化ホウ素となる酸化ホウ素原料、酸化珪素、および溶融により酸化ナトリウムとなる酸化ナトリウム原料と、溶融により酸化アルミニウムとなる酸化アルミニウム原料と共に加熱して溶融することを特徴とする請求項8に記載の透明ガラスの製造方法。
【請求項13】 上記溶融工程は、溶融状態における各原料の量に換算した仕込み量として、廃ガラス100重量部に対して、40重量部以上100重量部以下の範囲内の酸化ホウ素原料と、30重量部以上150重量部以下の範囲内の酸化珪素と、4重量部以上20重量部以下の範囲内の酸化ナトリウム原料と、4重量部以上8重量部以下の範囲内の酸化アルミニウム原料とを共に加熱して溶融するものであることを特徴とする請求項12に記載の透明ガラスの製造方法。
【請求項14】 上記固化工程の後に、ガラスを熱処理する熱処理工程をさらに含むことを特徴とする請求項8~13のいずれか1項に記載の透明ガラスの製造方法。
【請求項15】 上記熱処理工程は、熱処理の温度が500℃以上700℃以下の範囲内であることを特徴とする請求項14に記載の透明ガラスの製造方法。
産業区分
  • 窯業
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2003528733thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
参考情報 (研究プロジェクト等) さきがけ 変換と制御 領域
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