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グラファイト酸化物層間への有機金属種の挿入方法、及びそれを用いる含炭素多孔体複合材料の合成

国内特許コード P110003355
整理番号 K020P44
掲載日 2011年6月20日
出願番号 特願2004-151471
公開番号 特開2005-330162
登録番号 特許第4552022号
出願日 平成16年5月21日(2004.5.21)
公開日 平成17年12月2日(2005.12.2)
登録日 平成22年7月23日(2010.7.23)
発明者
  • 王 正明
  • 楚 英豪
  • 山岸 美貴
  • 廣津 孝弘
出願人
  • 国立研究開発法人産業技術総合研究所
発明の名称 グラファイト酸化物層間への有機金属種の挿入方法、及びそれを用いる含炭素多孔体複合材料の合成
発明の概要 【課題】 本発明は、層間を予備拡張したグラファイト酸化物層状体の層間へ金属又は半金属酸化物前駆体を挿入するための経済的でかつ簡便な方法を提供し、さらにこの方法により新規な含炭素多孔体複合材料を合成することを目的としてなされたものである。
【解決手段】 本発明は、層間が予備拡張されたグラファイト酸化物層状体に、金属又は半金属酸化物前駆体を導入する方法において、使用する金属又は半金属酸化物前駆体の量が、モル数で当該グラファイト酸化物層状体(GO)のイオン交換容量([H])の22モル以下であることを特徴とするグラファイト酸化物層状体の層間に金属又は半金属酸化物前駆体を導入する方法、及びこの方法で製造されたグラファイト酸化物をさらに焼成して含炭素多孔質複合材料を製造する方法に関する。
【選択図】 なし
従来技術、競合技術の概要


これまで、モンモリロナイトのような層状粘土について、その層間にアルミナ、ジルコニア、酸化クロム、酸化チタン、SiO-TiO、SiO-Fe、Al-SiOなどをインターカレーションして層間架橋多孔体を形成させることが知られている(非特許文献1参照)。



炭素性の層状物質としては、グラファイトがよく知られているが、グラファイトは、面内炭素原子間距離0.142nm、層面間距離0.335nmの異方性の強い層状構造を有する物質である。このような強い異方性は、その反応性に大きな影響を与え、面内の結合を攻撃するような反応は進行しにくいが、層間を拡張しながら反応物質を挿入する反応、いわゆるインターカレーションを起しやすく、これによりグラファイト層間化合物を形成する。
しかし、グラファイトが層状粘土と同様に層状構造を有するにもかかわらず、アルカリ金属やハロゲンなどの比較的小さな分子とグラファイト層間化合物しか形成することができず、その比較的大きな表面積を有する多孔体を形成しないのは、層間距離が小さく、しかもグラファイト層間化合物のようにサンドイッチ構造をとっているためと考えられている。このように、グラファイト或いはグラファイト層間化合物は、大きい表面積の多孔体を構成しないし、後続の加熱処理により架橋を形成しようとしても、それが崩壊して安定した孔を形成することは困難であった。



ところで、本発明者らは、グラファイトを酸化して得たグラファイト酸化物をアルカリ中に分散し、或いは予め長鎖有機イオンで層間を拡張し、続いて金属或いは半金属酸化物のような硬い架橋剤を導入することにより、高表面積の含炭素多孔体複合材料を合成できることを報告してきた(特許文献1~3参照)。しかし、層間予備拡張したグラファイト酸化物から含炭素多孔体複合材料を合成するにはこれを大量の有機金属種或いは有機金属種の有機溶媒溶液中で長期間を経て処理する必要があった。これらの液相方法は大量な有機金属種が必要とする経済性の問題や合成時間がかなりかかる等の欠点があった。



【特許文献1】
特開2003-192316号
【特許文献2】
特願2002-381293号明細書
【特許文献3】
特願2003-4964号明細書
【非特許文献1】
「表面」、第27巻、第4号(1989年)、第290~300頁

産業上の利用分野


本発明は、層間が予備拡張されたグラファイト酸化物層状体に、金属又は半金属酸化物前駆体を導入する方法において、使用する金属又は半金属酸化物前駆体の量が、モル数で当該グラファイト酸化物層状体(GO)のイオン交換容量([H])の22モル以下であることを特徴とするグラファイト酸化物層状体の層間に金属又は半金属酸化物前駆体を導入する方法、及びこの方法で製造されたグラファイト酸化物をさらに焼成して含炭素多孔質複合材料を製造する方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
層間が予備拡張されたグラファイト酸化物層状体に、金属又は半金属酸化物前駆体を添加し、これらを機械的に攪拌して反応させて、層間が予備拡張されたグラファイト酸化物層状体に、金属又は半金属酸化物前駆体を導入する方法であって、使用する金属又は半金属酸化物前駆体の量を、グラファイト酸化物層状体(GO)のイオン交換容量([H])に対する金属又は半金属酸化物前駆体の量がモル比で22以下となるようにしたことを特徴とするグラファイト酸化物層状体の層間に金属又は半金属酸化物前駆体を導入する方法。

【請求項2】
使用する金属又は半金属酸化物前駆体の量が、グラファイト酸化物層状体(GO)のイオン交換容量([H])に対する金属又は半金属酸化物前駆体の量がモル比で1~22である請求項1に記載の方法。

【請求項3】
使用する金属又は半金属酸化物前駆体の量が、グラファイト酸化物層状体(GO)のイオン交換容量([H])に対する金属又は半金属酸化物前駆体の量がモル比で5~22である請求項1又は2に記載の方法。

【請求項4】
金属又は半金属酸化物前駆体が、ケイ素、アルミニウム、チタン、ジルコニウム及び鉄の中から選ばれた少なくとも1種の金属又は半金属の化合物である請求項1~3のいずれかに記載の方法。

【請求項5】
金属又は半金属酸化物前駆体が、テトラエトキシシランである請求項4に記載の方法。

【請求項6】
層間が予備拡張されたグラファイト酸化物層状体が、長鎖有機アミン、長鎖界面活性剤、又は長鎖アルコール等を用いて層間を予備拡張したものである請求項1~5のいずれかに記載の方法。

【請求項7】
層間が予備拡張されたグラファイト酸化物層状体に、金属又は半金属酸化物前駆体を添加し、これらを機械的に攪拌して反応させる方法である請求項1~6のいずれかに記載の方法。

【請求項8】
請求項1~7のいずれかに記載の方法で製造されたグラファイト酸化物層状体の層間に金属又は半金属酸化物前駆体が導入されたグラファイト酸化物層状体を、不活性雰囲気中で焼成して安定なピラーを含む含炭素多孔質複合材料を製造する方法。

【請求項9】
焼成温度が、不活性雰囲気中、500~700℃である請求項8に記載の方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) さきがけ ナノと物性 領域
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