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電気化学的再生が可能な触媒およびそれを用いた有機化合物の還元方法

国内特許コード P110003379
整理番号 A121P298
掲載日 2011年6月21日
出願番号 特願2004-250432
公開番号 特開2006-063050
登録番号 特許第4496340号
出願日 平成16年8月30日(2004.8.30)
公開日 平成18年3月9日(2006.3.9)
登録日 平成22年4月23日(2010.4.23)
発明者
  • 田中 晃二
  • 小泉 武昭
出願人
  • 独立行政法人科学技術振興機構
  • 大学共同利用機関法人自然科学研究機構
発明の名称 電気化学的再生が可能な触媒およびそれを用いた有機化合物の還元方法
発明の概要

【課題】
有機化合物の還元、特にカルボニル基を含む有機化合物の還元に有用であり、かつ、電気化学的に再生可能な触媒を提供すること。
【解決手段】
下記式(1b)で示される電気化学的再生が可能な触媒により上記課題を解決する。
【化1】

[式中、R1、R2、R3、R4、R6及びR7は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子、C1~C10アルキル基又はC6~C10アリール基であり、R5は、水素原子又はC1~C10アルキル基であり、Mは、1価~6価の遷移金属である。]
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


近年、環境問題との関連で炭酸ガスの有効利用が社会的に要求されている。最も基本的な炭酸ガスの2電子還元反応の生成物はCO(A式)とHCOOH(B式)である。
【化学式8】




一方、工業的水素製造プロセスである水性ガス移動反応にはCO酸化によるH2発生(C式)と、COとOH-の反応で生成するHCOO-(D式)の分解によるH2発生(E式)が知られている。
【化学式9】




水性ガス移動反応(上記C式、E式)は発熱反応のため自発的に進行するのに対して、炭酸ガス還元反応(上記A式、B式)は吸熱反応のため電気あるいは光により外部から反応系にエネルギーを注入して反応を進行させる必要がある。そこで、両反応をほぼ同一の反応機構で進行させることを可能とさせるべく、適当な触媒が望まれていた。



他方、下記のようなNAD+/NADH型反応式が知られている。
【化学式10】


[上記式中、Rは、アデニンヌクレオシド又はアデニンジヌクレオシドリン酸である。]



しかしながら、このようなピリジニウム構造を有するモデル化合物(R’=アルキル基)は、1電子還元を受けることによりカップリング反応が優先して進行し、基質を還元するためのH-を生成することができず(下記反応スキーム参照)、さらには酸や塩基に対して不安定であることから、触媒としての使用に適さないという問題があった。
【化学式11】


[上記式中、R’はアルキル基である。]



したがって、炭酸ガスのようなカルボニル基を含む有機化合物の還元を可能とする電気化学的に再生可能な触媒がいまだ得られていなかった。

産業上の利用分野


本発明は、電気化学的再生可能な触媒及びその製造方法ならびに当該触媒を用いた有機化合物の還元方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記式(1a)で示される電気化学的再生が可能な触媒用中間体。
【化学式1】


[式中、R1、R2、R3、R4、R6及びR7は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子、C1~C10アルキル基又はC6~C10アリール基である。]

【請求項2】
1、R2、R3、R4、R6及びR7が水素原子である、請求項1に記載の中間体。

【請求項3】
下記式(1b)で示される電気化学的再生が可能な触媒。
【化学式2】


[式中、R1、R2、R3、R4、R6及びR7は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子、C1~C10アルキル基又はC6~C10アリール基であり、R5は、水素原子であり、Mは、1価~6価の遷移金属である。]

【請求項4】
1、R2、R3、R4、R5、R6及びR7が、水素原子である、請求項3に記載の触媒。

【請求項5】
Mが、2,2'-ビピリジンが配位可能な金属である、請求項3又は4に記載の触媒。

【請求項6】
下記式(1b)で示される電気化学的再生が可能な触媒の製造方法であって、
【化学式3】


[式中、R1、R2、R3、R4、R6及びR7は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子、C1~C10アルキル基又はC6~C10アリール基であり、R5は、水素原子であり、Mは、1価~6価の遷移金属である。]
塩基存在下で、下記式(2)で示されるピリジン誘導体と、
【化学式4】


[式中、R1、R2、R3及びR4は、上記の意味を有する。]
下記式(3)で示されるキノリン誘導体と、
【化学式5】


[式中、R6及びR7は、上記の意味を有する。]
を反応させ、反応生成物を得る第1工程と、第1工程で得られた反応生成物を遷移金属Mに配位させる第2工程と、第2工程で得られた錯体と、下記式(4)で示されるカチオンと
【化学式6】


[式中、R5は、上記の意味を有する。]
を反応させる第3工程を含むことを特徴とする、触媒の製造方法。

【請求項7】
1、R2、R3、R4、R5、R6及びR7が、水素原子である、請求項6に記載の触媒の製造方法。

【請求項8】
Mが、2,2'-ビピリジンが配位可能な金属である、請求項6又は7に記載の触媒の製造方法。

【請求項9】
下記式(1b)で示される電気化学的再生が可能な触媒存在下で、酸性条件下における電気化学的条件下において、有機化合物を還元する還元方法。
【化学式7】


[式中、R1、R2、R3、R4、R6及びR7は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子、C1~C10アルキル基又はC6~C10アリール基であり、R5は、水素原子であり、Mは、1価~6価の遷移金属である。]

【請求項10】
前記有機化合物が、カルボニル基を有する、請求項9に記載の還元方法。

【請求項11】
1、R2、R3、R4、R5、R6及びR7が、水素原子である、請求項9又は10に記載の還元方法。

【請求項12】
Mが、2,2'-ビピリジンが配位可能な金属である、請求項9~11のいずれかに記載の還元方法。
産業区分
  • 有機化合物
  • その他無機化学
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2004250432thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
参考情報 (研究プロジェクト等) CREST 分子複合系の構築と機能 領域
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