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オキシ水酸化鉄の製造方法及びオキシ水酸化鉄吸着材

国内特許コード P110003399
整理番号 RJ007P84
掲載日 2011年6月21日
出願番号 特願2004-315713
公開番号 特開2006-124239
登録番号 特許第4012975号
出願日 平成16年10月29日(2004.10.29)
公開日 平成18年5月18日(2006.5.18)
登録日 平成19年9月21日(2007.9.21)
発明者
  • 前 一廣
  • 牧 泰輔
  • 内田 篤志
出願人
  • 独立行政法人科学技術振興機構
  • 財団法人滋賀県産業支援プラザ
  • 学校法人京都大学
発明の名称 オキシ水酸化鉄の製造方法及びオキシ水酸化鉄吸着材
発明の概要

【課題】 工場廃水、排ガス中等のリン成分、環境ホルモン等の有害物質に対して優れた吸着能を有するオキシ水酸化鉄を有利に製造する方法、及びその方法により得られた吸着材を提供すること。
【解決手段】 (a)3価の鉄イオン含有溶液に塩基を加え、pHを3.3~6に調整することにより、オキシ水酸化鉄を含む沈殿物を生成させる工程、
(b)該沈殿物を100℃以下の温度で乾燥することによってオキシ水酸化鉄を得る工程、及び
(c)得られたオキシ水酸化鉄を水と接触させた後、100℃以下の温度で乾燥する工程、を順次行うことを特徴とするオキシ水酸化鉄の製造方法、及びその方法により得られた吸着材である。
【選択図】 なし

従来技術、競合技術の概要


近年、科学技術の発展に伴って、多種多様な化学物質が製造、使用されている。このような化学物質は、人の健康や生態系に有害な影響を及ぼすものも数多く存在している。例えば、水処理の場合、有機もしくは無機のリン、フッ素、ヒ素、モリブデン、クロム、アンチモン、セレン、ホウ素、テルル、ベリリウム、シアン等が有害物質として知られている。また、気体処理の場合、排ガス中の硫化水素、メルカプタン、青酸、フッ化水素、塩化水素、SOx、NOx、その他、リン、ヒ素、アンチモン、硫黄、セレン、テルル化合物、シアノ化合物等が有害物質として知られている。
上記有害物質は、飲料水、水道水、ミネラルウォーター、治療用水、農業用水、工業廃水、及び空気中、排ガス中等に溶解、懸濁、乳化もしくは浮遊した状態で含まれている場合があり、これらの有害物質を分離、除去することが試みられている。



従来、工業廃水等から有害な化学物質を吸着するための鉄系吸着材について、種々の提案がなされている。例えば、粒度50μm以下の含水酸化鉄を200~500℃で加熱し、含水酸化鉄中の結晶水を蒸発させ、細孔を0.1~50nm、比表面積15~200m2 /gの含水酸化鉄(特許文献1参照)が提案されている。
しかしながら、特許文献1では、200~500℃で加熱処理しているため、エネルギー消費が大きく、工業的に不利である。しかも、リン成分等の有害物質の吸着に必要な鉄系吸着材の吸着サイト(水素結合サイト)が、高温加熱処理により減少しているため、吸着力が十分でないという問題点があった。



また、鉄イオン溶液にアルカリを加えてpHを3に調整し、低温で乾燥することによって得られた、非晶質の水酸化鉄系の沈殿生成物からなる陰イオン吸着材(特許文献2参照)が知られている。
しかしながら、pH3では1×10-3mol/dm-3の3価の鉄イオンが残存し、水酸化鉄が安定に沈殿できない。しかも、特許文献2の方法では、本発明方法における(c)工程の水処理及び乾燥処理を行っていないため、得られる吸着材は、比表面積が小さく吸着力も十分でないという問題点があった。
また、BET比表面積50~500m2/gの微粒子状オキシ水酸化鉄の凝集物の製造方法(特許文献3参照)も提案されている。
しかしながら、特許文献3のオキシ水酸化鉄は、粒子系がナノサイズで小さいため、反応性は優れているが、粒子の飛散や摩擦による発火等の恐れがあり、取り扱いに不便であり、さらに吸着物質の回収も困難であるという問題点があった。
このため、有害物質の吸着能が十分であり、かつ取り扱いの容易な吸着材の開発が望まれていた。




【特許文献1】特開2003-154234号公報

【特許文献2】特開2003-334542号公報

【特許文献3】特開2004-509752号公報

産業上の利用分野


本発明は、オキシ水酸化鉄の製造方法及びオキシ水酸化鉄吸着材に関する。さらに詳しくは、本発明は、工場廃水、排ガス中等のリン成分等の有害物質に対して優れた吸着能を有するオキシ水酸化鉄を有利に製造する方法、及びその方法により得られた吸着材に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
(a)3価の鉄イオン含有溶液に塩基を加え、pHを3.3~6に調整することにより、オキシ水酸化鉄を含む沈殿物を生成させる工程、
(b)該沈殿物を100℃以下の温度で乾燥することによってオキシ水酸化鉄を得る工程、及び
(c)得られたオキシ水酸化鉄を水と接触させた後、100℃以下の温度で乾燥する工程、を順次行うことを特徴とするオキシ水酸化鉄の製造方法。

【請求項2】
(a)工程におけるpHを3.5~5.5に調整する請求項1に記載のオキシ水酸化鉄の製造方法。

【請求項3】
乾燥を40℃以上60℃未満の温度で行う請求項1又は2に記載のオキシ水酸化鉄の製造方法。

【請求項4】
乾燥を空気中、真空中又は不活性ガス中のいずれかの雰囲気中で行う請求項1~3のいずれかに記載のオキシ水酸化鉄の製造方法。

【請求項5】
3価の鉄イオン含有溶液の濃度が0.01~5mol/Lである請求項1~4のいずれかに記載のオキシ水酸化鉄の製造方法。

【請求項6】
請求項1~5のいずれかに記載の方法により得られたオキシ水酸化鉄を主成分とするオキシ水酸化鉄吸着材であって、BET比表面積が100~400m2/gであり、オキシ水酸化鉄1kg当りの水酸基含有量が7~30mol-OH/kgであるオキシ水酸化鉄吸着材
産業区分
  • 無機化合物
  • 処理操作
  • その他無機化学
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
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