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三次元ディスプレイ コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P110003408
整理番号 Y04-P004
掲載日 2011年6月21日
出願番号 特願2004-355172
公開番号 特開2005-309374
登録番号 特許第3885077号
出願日 平成16年12月8日(2004.12.8)
公開日 平成17年11月4日(2005.11.4)
登録日 平成18年11月24日(2006.11.24)
優先権データ
  • 特願2004-092075 (2004.3.26) JP
発明者
  • 高木 康博
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 三次元ディスプレイ コモンズ 新技術説明会
発明の概要 【課題】 三次元画像の色ムラや強度ムラを解決する。
【解決手段】 本発明は、水平方向の横列と、垂直方向の縦列とに配置された複数の色画素を備え、前記横列には赤、緑、青の色画素が周期的に配置され、前記縦列には同色で構成される二次元ディスプレイと、その上に配設され、かつ、前記色画素がそれを通して観察され、互いに平行に延在する複数のシリンドリカルレンズを備えるレンチキュラーシートと、を備え、前記シリンドリカルレンズの中心軸が、前記二次元ディスプレイの縦列に対しθの角度で傾斜している三次元ディスプレイであり、前記色画素の水平方向のピッチをpx、垂直方向のそれをpyとし、一つの三次元画素を構成する色画素群が、前記一つのシリンドリカルレンズの横列に3M個と、縦列にN個の3M x N個の前記色画素から構成されている場合、θ = tan-1(3px/Npy)の関係式を有する三次元ディスプレイを提供する。
【選択図】 図9
従来技術、競合技術の概要


現在、三次元ディスプレイの表示方式としては、二眼式立体表示方式が主流である。これは、左右の眼に異なる画像を表示し、人間が立体感を得ることを、その原理としている。二眼式立体表示方式においては、人間が頭を動かしたときに物体の見え方が変化しない、つまり運動視差がないという欠点を有する。さらに、眼のピント合わせ、つまり調節は画像を表示しているスクリーン上にあり、三次元物体の表示位置と一致しないといった矛盾がある。この矛盾が、三次元像を見たときの眼精疲労の原因であるといわれている。



三次元ディスプレイにおいて、より自然な三次元表示を可能にすることが求められている。これは、異なる水平方向に多数の画像を同時に表示することで実現できる。多眼式立体表示方式では、空間の水平方向に複数の視点を設定し、それぞれの視点に異なる画像を表示する。視点間隔を両眼間隔より小さくすることで、左右の眼に異なる画像が表示される。また、視点数を増やすと、頭を動かしたときに見える画像が切り替わり、運動視差が得られる。



最近、空間に視点を設定せずに、三次元物体の平行投影画像である指向性画像を、投影方向を変えて多数用意し、対応する方向に準平行光で同時に表示する方法が提案されている(たとえば、非特許文献1参照)。表示する指向性画像を多くすると、自然な運動視差が得られる。特に、指向性画像数を64とした場合、三次元像に眼のピント合わせが可能となり、三次元像観察時の眼精疲労が解決できる可能性があることが報告されている(たとえば、非特許文献2参照)。



以上のように、三次元ディスプレイでは、水平方向に多数の画像を表示する必要がある。三次元ディスプレイの表示面を構成する水平・垂直に配置される画素は、多数の水平表示方向を持ち、それぞれの水平方向に表示する光の強度や色を制御できる必要がある。これを、三次元画素と呼称することにする。



水平方向に多数の表示方向を有する三次元ディスプレイの構成方法としては、液晶パネルなどの二次元ディスプレイに、レンチキュラーシートを組み合わせる方法が知られている。ここで、レンチキュラーシートとは、一次元のレンズであるシリンドリカルレンズを、レンズ中心軸と直交方向に多数配置させたシートである。レンチキュラーシートを構成するシリンドリカルレンズの焦点面が液晶パネルの表示面に一致するように配置する。二次元ディスプレイの表示面は、水平・垂直に配置された多数の画素で構成されるが、水平方向に配置された複数の画素に一つのシリンドリカルレンズを対応させて三次元画素を構成する。シリンドリカルレンズ中心軸から各画素までの水平距離で、その画素から出射される光のシリンドリカルレンズ通過後の水平進行方向が決まる。したがって、用いた水平画素数と同じだけの水平表示方向が得られる。この構成方法では、水平表示方向を多くすると、三次元表示の水平方向の解像度が極端に低下するとともに、三次元表示の水平・垂直の解像度にアンバランスが生じるという問題点が指摘されている。



この問題点を解決する方法が提案されている(特許文献1参照)。図1(A)は、従来技術におけるレンチキュラーシートを画素の垂直配列方向に対して傾けて配置する構成を示す図である。図1(A)では、カラー表示を実現する構成法を例示しており、図中の画素はRGBの色画素である。水平方向にM 個と垂直方向にN 個の、M x N 個の色画素で一つの三次元画素を構成し、M x N 個の水平表示方向を実現する。このとき、レンチキュラーシートの傾き角をθとすると、θ=tan-1(px/Npy)とすることで、三次元画素内のすべての色画素のシリンドリカルレンズ中心軸に対する水平距離を異なる値に設定することができる。ここで、pxは色画素の水平ピッチであり、pyは色画素の垂直ピッチである。



図1(A)に例示する従来技術では、N=2、M=7/2として、7個の色画素を用いて一つの三次元画素を構成し、7個の水平表示方向を実現している。このように、レンチキュラーシート3を傾けて用いることで、水平方向の色画素2のみでなく、垂直方向の色画素2をも用いて、一つの三次元画素を構成することができ、三次元表示の水平方向の解像度の低下を抑え、水平・垂直方向の解像度のバランスを向上できることが報告されている。
【非特許文献1】
高木康博:「変形2次元配置した多重テレセントリック光学系を用いた3次元ディスプレイ」映像情報メディア学会誌、Vol. 57. no.2, p294-300 (2003)
【非特許文献2】
福冨武史、名手久貴、高木康博:「指向性画像の高密度表示を用いた3次元画像における調節応答」、映像情報メディア学会誌、vol.58, no.1, p69-74 (2004)
【特許文献1】
米国特許第6,064,424号

産業上の利用分野


本発明は、三次元画像表示方式に係り、レンチキュラーシートを用いた三次元画像表示に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
水平方向に延在する横列と、該水平方向と実質的に垂直な垂直方向に延在する縦列とに配置された複数の色画素を備え、前記横列には赤、緑、青の色画素が周期的に配置され、前記縦列の色画素は同色で構成される二次元ディスプレイと、
前記二次元ディスプレイの上に配設され、かつ、前記色画素がそれを通して観察され、互いに平行に延在する複数のシリンドリカルレンズを備えるレンチキュラーシートと、を備え、
前記シリンドリカルレンズの中心軸が、前記二次元ディスプレイの縦列に対してθの角度で傾斜している三次元ディスプレイであって、
前記色画素の水平方向のピッチをpxとし、色画素の垂直方向のピッチをpyとし、一つの三次元画素を構成する色画素群が、前記一つのシリンドリカルレンズの横列に3M個と、前記一つのシリンドリカルレンズの縦列にN個の3M x N個の前記色画素から構成されている場合において、
θ = tan-1(3px/Npy)
の関係式を有する、三次元ディスプレイ。

【請求項2】
前記二次元ディスプレイは、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイまたはプラズマディスプレイの色画素を有する、請求項1に記載の三次元ディスプレイ。

【請求項3】
前記Nは3の倍数である、請求項1または2に記載の三次元ディスプレイ。

【請求項4】
前記三次元画素の構成において、Npy≦3Mpxである、請求項1ないし3のうち何れか一項に記載の三次元ディスプレイ。

【請求項5】
前記色画素の水平幅と垂直幅を、それぞれw、hとすると、
w = 3px/Nである、請求項1ないし4のうち何れか一項に記載の三次元ディスプレイ。

【請求項6】
前記wの値は、[1-(1/2)(h/py)](3px/N)~[1+(h/py)](3px/N)の範囲である、請求項5に記載の三次元ディスプレイ。

【請求項7】
前記hの値と、前記pyの値とが同一または近似した値である、請求項6に記載の三次元ディスプレイ。

【請求項8】
前記色画素から出射される最大光強度の分布を関数f(s,t)とし、前記シリンドリカルレンズの中心軸と平行であって、前記中心軸との水平距離がxの直線が、s = -ttanθ+xで表されるとき、前記直線上の一つの色画素内の光強度の和が、
【数1】


で表現され、
前記三次元画素全体の水平表示方向φに対する光強度が、
【数2】


で与えられ、ここで、fはシリンドリカルレンズの焦点距離とし、
前記式(I)がxに依存せずに略一定の値となるように各パラメータを設定する、請求項1ないし4のうち何れか一項に記載の三次元ディスプレイ。

【請求項9】
水平方向に延在する横列と、該水平方向と実質的に垂直な垂直方向に延在する縦列とに配置された複数の色画素を備え、前記横列には、赤、緑、青の色画素を周期的に配置させ、前記縦列には、赤、緑、青の色画素を周期的に配置させるとともに、前記色画素が斜めに同色であるように構成される二次元ディスプレイと、
前記二次元ディスプレイの上に配設され、かつ、前記色画素がそれを通して観察され、互いに平行に延在する複数のシリンドリカルレンズを備えるレンチキュラーシートと、を備え、
前記シリンドリカルレンズの中心軸が、前記二次元ディスプレイの縦列に対してθの角度で傾斜している三次元ディスプレイであって、
前記色画素の水平方向のピッチをpxとし、色画素の垂直方向のピッチをpyとする、一つの三次元画素を構成する色画素群が、前記一つのシリンドリカルレンズの横列に3M個と、前記一つのシリンドリカルレンズの縦列にN個の3MxN個の前記色画素から構成されている場合において、
θ = tan-1[(1-3/N)px/py]
の関係式を有する、三次元ディスプレイ。

【請求項10】
前記二次元ディスプレイは、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイまたはプラズマディスプレイの色画素を有する、請求項9に記載の三次元ディスプレイ。

【請求項11】
前記Nは3の倍数である、請求項9または10に記載の三次元ディスプレイ。

【請求項12】
前記三次元画素の構成において、Npy≦3Mpxである、請求項9ないし11のうち何れか一項に記載の三次元ディスプレイ。

【請求項13】
前記色画素の水平幅、垂直幅を、それぞれw、hとすると、w = 3px/Nである、請求項9ないし12のうち何れか一項に記載の三次元ディスプレイ。

【請求項14】
前記wの値は、
【数3】


の範囲である、請求項13に記載の三次元ディスプレイ。

【請求項15】
前記hの値は、3py/(N-3)である、請求項14に記載の三次元ディスプレイ。

【請求項16】
前記色画素から出射される最大光強度の分布を関数f(s,t)とし、前記シリンドリカルレンズの中心軸と平行であって、前記中心軸との水平距離がxの直線が、s = -ttanθ+xで表されるとき、前記直線上の一つの画素内の光強度の和が、
【数4】


で表現され、
前記三次元画素全体の水平表示方向φに対する光強度が、
【数5】


で与えられ、ここで、fはシリンドリカルレンズの焦点距離とし、
前記式(II)がxに依存せずに略一定の値となるように各パラメータを設定する、請求項9ないし12の何れか一項に記載の三次元ディスプレイ。

【請求項17】
水平方向に延在する横列と、該水平方向と実質的に垂直な垂直方向に延在する縦列とに配置された複数の色画素を備え、前記横列には赤、緑、青の色画素が周期的に配置され、
前記縦列の色画素は同色で構成される二次元ディスプレイと、
前記二次元ディスプレイの上に配設され、かつ、前記色画素がそれを通して観察され、互いに平行に延在する複数のシリンドリカルレンズを備えるレンチキュラーシートと、
前記二次元ディスプレイと前記レンチキュラーシートとの間に配設された、複数の開口部を有する開口アレイと、を備え、
前記シリンドリカルレンズの中心軸が、前記二次元ディスプレイの縦列に対してθの角度で傾斜している三次元ディスプレイであって、
前記色画素の水平方向のピッチをpxとし、前記色画素の垂直方向のピッチをpyとし、前記開口部の水平方向のピッチをpx'とし、前記開口部の垂直方向のピッチをpy'とし、一つの三次元画素を構成する色画素群が、前記一つのシリンドリカルレンズの横列に3M個と、前記一つのシリンドリカルレンズの縦列にN個の3MxN個の前記色画素から構成されている場合において、
px = px'、py = py'であり、
θ = tan-1(3px'/Npy')
の関係式を有する、三次元ディスプレイ。

【請求項18】
前記二次元ディスプレイは、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイまたはプラズマディスプレイの色画素を有する、請求項17に記載の三次元ディスプレイ。

【請求項19】
前記Nは3の倍数である、請求項17または18に記載の三次元ディスプレイ。

【請求項20】
前記三次元画素の構成において、Npy'≦3Mpx'である、請求項17ないし19のうち何れか一項に記載の三次元ディスプレイ。

【請求項21】
前記開口部の水平幅と垂直幅を、それぞれw'、h'とすると、
w' = 3px'/Nである、請求項17ないし20のうち何れか一項に記載の三次元ディスプレイ。

【請求項22】
前記w'の値は、[1-(1/2)(h'/py')](3px'/N)~[1+(h'/py')](3px'/N)の範囲である、請求項21に記載の三次元ディスプレイ。

【請求項23】
前記h'の値と、前記py'の値とが同一または近似した値である、請求項22に記載の三次元ディスプレイ。

【請求項24】
前記開口部から出射される最大光強度の分布を関数f(s,t)とし、前記シリンドリカルレンズの中心軸と平行であって、前記中心軸との水平距離がxの直線が、s = -ttanθ+xで表されるとき、前記直線上の一つの色画素内の光強度の和が、
【数1】


で表現され、
前記三次元画素全体の水平表示方向φに対する光強度が、
【数6】


で与えられ、ここで、fはシリンドリカルレンズの焦点距離とし、
前記式(III)がxに依存せずに略一定の値となるように各パラメータを設定する、請求項17ないし20のうち何れか一項に記載の三次元ディスプレイ。

【請求項25】
前記色画素は、上下左右に分割されたマルチドメイン構造を有する、請求項17ないし24のうち何れか一項に記載の三次元ディスプレイ。

【請求項26】
前記二次元ディスプレイと前記開口アレイとの間に配設された拡散板をさらに備える、請求項17ないし25のうち何れか一項に記載の三次元ディスプレイ。

【請求項27】
水平方向に延在する横列と、該水平方向と実質的に垂直な垂直方向に延在する縦列とに配置させた複数の色画素を備え、前記横列には、赤、緑、青の色画素を周期的に配置させ、前記縦列には、赤、緑、青の色画素を周期的に配置させるとともに、前記色画素が斜めに同色であるように構成される二次元ディスプレイと、
前記二次元ディスプレイの上に配設され、かつ、前記色画素がそれを通して観察され、互いに平行に延在する複数のシリンドリカルレンズを備えるレンチキュラーシートと、
前記二次元ディスプレイと前記レンチキュラーシートとの間に配設された、複数の開口部を有する開口アレイと、を備え、
前記シリンドリカルレンズの中心軸が、前記二次元ディスプレイの縦列に対してθの角度で傾斜している三次元ディスプレイであって、
前記色画素の水平方向のピッチをpxとし、前記色画素の垂直方向のピッチをpyとし、前記開口部の水平方向のピッチをpx'とし、前記開口部の垂直方向のピッチをpy'とし、一つの三次元画素を構成する色画素群が、前記一つのシリンドリカルレンズの横列に3M個と、前記一つのシリンドリカルレンズの縦列にN個の3MxN個の前記色画素から構成されている場合において、
px = px'、py = py'であり、
θ= tan-1[(1-3/N)px'/py']
の関係式を有する、三次元ディスプレイ。

【請求項28】
前記二次元ディスプレイは、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイまたはプラズマディスプレイの色画素を有する、請求項27に記載の三次元ディスプレイ。

【請求項29】
前記Nは3の倍数である、請求項27または28に記載の三次元ディスプレイ。

【請求項30】
前記三次元画素の構成において、Npy'≦3Mpx'である、請求項27ないし29のうち何れか一項に記載の三次元ディスプレイ。

【請求項31】
前記開口部の水平幅、垂直幅を、それぞれw'、h'とすると、w' = 3px'/Nである、請求項27ないし30のうち何れか一項に記載の三次元ディスプレイ。

【請求項32】
前記w'の値は、
【数7】


の範囲である、請求項31に記載の三次元ディスプレイ。

【請求項33】
前記h'の値は、3py'/(N-3)である、請求項32に記載の三次元ディスプレイ。

【請求項34】
前記開口部から出射される最大光強度の分布を関数f(s,t)とし、前記シリンドリカルレンズの中心軸と平行であって、前記中心軸との水平距離がxの直線が、s = -ttanθ+xで表されるとき、前記直線上の一つの画素内の光強度の和が、
【数4】


で表現され、
前記三次元画素全体の水平表示方向φに対する光強度が、
【数8】


で与えられ、ここで、fはシリンドリカルレンズの焦点距離とし、
前記式(IV)がxに依存せずに略一定の値となるように各パラメータを設定する、請求項27ないし30の何れか一項に記載の三次元ディスプレイ。

【請求項35】
前記色画素は、上下左右に分割されたマルチドメイン構造を有する、請求項27ないし34のうち何れか一項に記載の三次元ディスプレイ。

【請求項36】
前記二次元ディスプレイと前記開口アレイとの間に配設された拡散板をさらに備える、請求項27ないし35のうち何れか一項に記載の三次元ディスプレイ。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
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